ものづくり補助金平成25年度製造業大阪府

高精度蛍光X線分析装置製造設備と食品中有害重金属蛍光X線分析装置の開発

株式会社テクノエックス

この事例のポイント

  • 従来は1ロットずつの生産が中心で、製品間の品質にばらつきが発生しやすかった。
  • 食品・化粧品向けの蛍光X線分析装置「FD-20」を開発した。
  • 開発が順調に進み、製品開発のスピードが上がった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社テクノエックス
所在地大阪府 大阪市
業種業務用機械器具製造業
技術分野測定計測
従業員数26人
資本金9,500万円

事業の背景

主力は卓上型のエネルギー分散型蛍光X線分析装置や放射性セシウム分析装置で、X線管・検出器・分光素子などの要素部品の開発・製造・販売も手がけている。これまでは主に国内市場で展開してきた。ユーザーは品質管理が不可欠な貴金属メーカー、異物混入を防ぐ必要がある食品業界、安全管理を重視する化粧品メーカーなど多岐にわたる。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度従来は1ロットずつの生産が中心で、製品間の品質にばらつきが発生しやすかった。

やったこと

食品・化粧品向けの蛍光X線分析装置「FD-20」を開発した。10ppbの微量な有害重金属を検出でき、固体・液体・粉体など測定対象の形状を問わず測定できる。一般的な測定は200~300秒、高度な測定も1,000秒程度で完了する。食品の国際規格CODEXに対応した検査ができ、炭素など軽元素の検出にも対応した。補助金で3次元CADなどの設計環境を整備し、EU全加盟国の基準を満たすCEマークを取得した。ノイズ評価システムも構築し、生産設備の高機能化を図って安定した品質で高精度な分析装置を製作できるようにした。

ソフト3次元CAD
検査測定ノイズ評価システム
その他生産設備(高機能化)

新しい製品・サービス:食品・化粧品向けの蛍光X線分析装置「FD-20」

事業の効果

開発が順調に進み、製品開発のスピードが上がった。試作品の改良もスムーズに進み、社員の技術も向上した。若手社員は開発の中心的役割を担えるまで成長し、自社の研究開発機関としての機能も高まった。日本・欧州・米国で特許を取得し、全世界への進出ができる状況になっている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の分析装置・要素部品の開発を強みとし、食品・化粧品向けの「FD-20」を新たに開発したとあるが、過去の取組との連続性は具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    卓上サイズで10ppbの微量重金属を検出し、軽元素も測定できる点が強みとして示され、独自の分光技術で3極の特許を取得している。

  • 課題の認識と解決4

    ユーザーから出た小型化要望に対し光学系を設計変更して精度を保ったまま小型化し、今後は海外展開と新型FD-25の開発を計画している。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制3

    若手社員が研究開発の中心的役割を担えるまでに成長し、社員の技術向上が進んだと記載されているが、人員や体制の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け5

    10ppbの有害重金属を200〜300秒で測定でき、食品の国際規格CODEXに対応する点や、貴金属・食品・化粧品メーカーという顧客層が具体的に示されている。

  • 事業化までの道筋4

    平成29年春をめどにTW-10を米国やアジアへ投入し、FD-25の開発や重元素・軽元素向け新装置も計画されており、時期と段階が示されている。

  • 財務と資金の調達2

    資本金9500万円と従業員26名の記載はあるが、財務状況や資金調達の見通しについては書かれていない。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    食品・化粧品向けの蛍光X線分析装置で、前処理が不要な点を訴求しているが、市場の普及度や高価格化の水準を示す記述は薄い。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    製品の安全性確保や製造現場の負担軽減に貢献するとあるが、雇用創出や波及効果の数値や具体的な根拠は示されていない。

  • 費用対効果2

    開発スピードの向上や社員の成長という効果は述べられているが、補助金額に対する付加価値増加や生産性の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    3次元CADの設計環境、ノイズ評価システムの構築、生産設備の高機能化により、品質のばらつきを抑える取組が記載されている。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    海外市場が活発な石油系燃料やめっき液の分析に向けた展開が述べられているが、市場成長や構造転換との関係は示されていない。

  • 地域経済への波及1

    地域の特性や地域経済への波及効果については、本社所在地の住所以外に記載がなく読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

「FD-20」の技術を応用し、重元素または軽元素に特化した新型装置「FD-25」を開発中である。「TW-10」は石油系燃料やめっき液などの分析用として平成29年春をめどに米国やアジアなど海外市場へ投入し、需要を見ながら他の機種にも広げていく。さらに顧客のニーズを聞き出し、装置の改良を進める。

事業者の声

「公的な支援をもらえるということは、開発している製品・技術が社会に貢献できると認めてもらえたということだ。自分の仕事で役に立てると社員にとって大きな励みとなり意識が高まる」

公式の事例集より(原文のまま)

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。