ものづくり補助金平成26年度製造業群馬県

クイックメイドシステムの開発による時間短縮と適正価格の実現

株式会社高崎義肢

成果製作時間 10分→40分

この事例のポイント

  • オーダーメイドインソールは受注から納品まで1週間から2週間を要し、価格も約4万円と高額である。
  • 足底のスキャニング、採取データのCAD/CAMによる補正、切削器による切削までを一貫して行えるgo-tecシステムを導入した。
  • 製作時間 10分→40分。製作時間は10日間から約40分へ大幅に短縮され、製造工程も9工程から5工程へ減った。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社高崎義肢
所在地群馬県 高崎市
業種業務用機械器具製造業
従業員数27人
資本金2,000万円
設立1951年

事業の背景

少子高齢化の進展により、腰・膝・足に痛みを持つ人やその予備軍が増加し、オーダーメイドインソールのニーズが高まっている。一方で、義肢・装具業界のオーダーメイドインソールの製造は基本的にハンドメイドで、受注から納品まで1週間から2週間かかり、価格も約4万円と高額である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能オーダーメイドインソールは受注から納品まで1週間から2週間を要し、価格も約4万円と高額である。
  • コスト・採算従来は採寸から仕上げまで10日間かかっていた製作工程を短縮し、製作コストを下げる必要があった。

やったこと

足底のスキャニング、採取データのCAD/CAMによる補正、切削器による切削までを一貫して行えるgo-tecシステムを導入した。従来ハンドメイドだった部分をCAD上で数値化できるかを検証し、CAMで切削したインソールを靴内形状に合わせて仕上げる手作業について、社員に時間短縮を目的としたトレーニングを実施した。社員4人の足型で試作品を製作し、足底圧分布機によるインソール評価を行った。さらに当社の顧客を対象に試作品の満足度調査を実施した。

ソフトgo-tecシステム
検査測定足底圧分布機
加工機切削器

新しい製品・サービス:go-tecシステムを用いたオーダーメイドインソールの試作品。当社オリジナルの既製インソールも開発し、web上での販売を目指す。

事業の効果

  • 製作時間 10分→40分
  • 製造工程数 9工程→5工程
  • 材料を削減でき、製造コストは約24%減少した。

製作時間は10日間から約40分へ大幅に短縮され、製造工程も9工程から5工程へ減った。材料削減により製造コストは約24%減少した。足底圧分布機による評価では従来品とほぼ同等かそれ以上の品質が確認され、ユーザー満足度調査でも同等以上の評価を得た。病院や同業者への医療用途に加え、店舗やweb販売で一般ユーザーへの浸透も見込まれる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性3

    従来は手作業中心のハンドメイドで、CAD/CAMによる補正と切削を一貫して行う方向性は読み取れるが、過去の取組との連続性は書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    従来は受注から納品まで1〜2週間、約4万円と高額だった点を課題とし、約40分・製造コスト約24%減という強みを示している。

  • 課題の認識と解決5

    工程を9工程から5工程、製作時間を10日間から約40分に短縮し、5年後のインソール売上を約4,500万円(現在の約2倍)と数字で示している。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    製作時間10日間→約40分、工程9→5、材料削減で製造コスト約24%減など目標値と実績が数字で示されている。

  • 事業を進める体制2

    社員4人による試作とトレーニング実施は読み取れるが、体制や事務処理能力の詳細は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    顧客ターゲットを医療機関、同業者、一般ユーザーに分け、足底圧分布機で従来品と同等以上の品質を確認し満足度調査も実施している。

  • 事業化までの道筋3

    試作から評価までの工程は示されているが、今後の課題として加工技術と評価の高度化が挙げられている程度で、スケジュールは薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    オーダーメイドインソールは高齢化で需要が増える分野だが、一般的な普及度や高水準の高価格化についての記述は薄い。

公的補助の必要性67%
  • 波及効果・雇用3

    高齢化による痛みを持つ人の増加と、価格や納期に困る利用者の存在を社会的価値として挙げているが、雇用や波及効果の記述は薄い。

  • 費用対効果4

    製作時間・コストの削減率と売上想定を示し費用対効果をうかがわせるが、補助金額に対する付加価値増加は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    足底スキャン、CAD/CAM補正、切削を一貫して行う点は読み取れるが、業界全体のイノベーションへの貢献までは書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    高齢化社会の進展に対応する分野であることはうかがえるが、日本経済の構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及2

    群馬県内での市場獲得目標はあるが、地域特性を活かした雇用や地域経済成長への具体的な記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

5年後の2020年4月期にインソール部門の売上を現在の約2倍にあたる約4,500万円とする想定である。2年以内に県内5割の市場獲得を目指し、3年以内には店舗を持って一般層への進出を果たす計画である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。