ものづくり補助金平成25年度製造業大阪府

新型ワイヤー・カットリング成形機の導入による自動車用ばね部品の小型化への対応

株式会社特発製作所

成果売上高 2,000万円→3,500万円

この事例のポイント

  • 第2工場の既存設備では直径18mmの小型リングに対応できず、直径30mm以下のリングの注文を断らざるを得なかった。
  • 平成27年8月に、リング生産を担当する第2工場へワイヤー・カットリング成形機「RG-40」を導入し、同年9月から本格稼働させた。
  • 売上高 2,000万円→3,500万円。RG-40の導入により、直径18mmから25mmの小型リングを製造できるようになり、これまで断っていた引き合いにも応え…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社特発製作所
所在地大阪府 大阪市淀川区
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数40人
資本金1,000万円
設立1938年

事業の背景

株式会社特発製作所は昭和13年創業で、河上泰男社長は3代目。金属バネと止め輪向けリングを製造し、中型サイズを得意とする。40年ほど前までは農機向けが大半を占めたが、現在は自動車向けが売上高の約70%を占め、残りは建設機械や一般産業機械向けである。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力第2工場の既存設備では直径18mmの小型リングに対応できず、直径30mm以下のリングの注文を断らざるを得なかった。
  • 納期・工程納期が1カ月から40日かかっており、短納期の要求に応えにくかった。

やったこと

平成27年8月に、リング生産を担当する第2工場へワイヤー・カットリング成形機「RG-40」を導入し、同年9月から本格稼働させた。これにより、既存設備では対応できなかった直径18mmの小型サイズに対応できるようになった。新設備では直径25mmのリングの製造をすでに始めており、直径30mm以下のリングも同成形機で生産している。従来はまっすぐしかできなかった切り口を様々な形に加工できるようになり、二次加工が不要になった。

加工機ワイヤー・カットリング成形機「RG-40」

新しい製品・サービス:ワイヤー・カットリング成形機RG-40による小型リング(直径25mm)の製造

事業の効果

  • 売上高 2,000万円→3,500万円

RG-40の導入により、直径18mmから25mmの小型リングを製造できるようになり、これまで断っていた引き合いにも応えられるようになった。二次加工が不要になったことで生産能力も増強された。短納期化も進み、納期は1カ月から40日かかっていたものが、最短で1週間から2週間に短縮された。受注点数は約10%増加する見込みで、売上高も年間で増加を目指している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性4

    創業以来のリング・バネ製造に加え、自動車向け70%や小型リング対応への設備導入が一貫した取組として書かれている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    自動車向け70%、異形線材の加工技術、短納期1〜2週間など、強みと市場動向への対応が具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    小型化への対応が課題として示され、直径25mmリングの製造開始や受注点数約10%増、売上増加目標で実効性が読み取れる。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    受注点数約10%増、売上高で年間2,000〜3,500万円増加を目指すと数字で示されている。賃上げ目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    従業員40名、若手社員の採用と技能継承、70歳過ぎの職人の就労が書かれているが、補助事業の遂行体制としての具体性は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    小ロット・短納期・異形線材加工という強みと、小型リングへの需要が具体的に示され、顧客に選ばれる理由が読み取れる。

  • 事業化までの道筋3

    2015年8月導入、同年9月本格稼働と時期は示されるが、中長期の検証や課題解決の進め方は詳しく書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    直径18mmや25mmの小型リングに対応し、同分野で断面形状の異なる異形線材加工など高付加価値化を図っている点が読み取れる。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    自動車向けの輸出や短納期による試作対応など、国内ものづくり維持の意義はうかがえるが、波及効果や雇用創出の数値は示されていない。

  • 費用対効果3

    投資で受注点数約10%増、売上2,000〜3,500万円増の目標があり費用対効果はうかがえるが、補助金額との比較は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    成形機導入による小型リング対応や納期短縮は述べられているが、先端デジタル技術やサプライチェーンの革新は書かれていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    ハイブリッドカーや電気自動車への変化に対応すると述べられ、構造転換への言及がわずかにうかがえる。

  • 地域経済への波及3

    大阪市の都市型ものづくり企業として国内生産を守る姿勢が書かれ、地域での役割はうかがえるが、地域特性の活用は具体的でない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

小ロット・中ロットの仕事に柔軟に対応し、国内のものづくりを守っていく考えである。市場変化に先んじて対応するため、小型リングの加工を今後も強化していく。

事業者の声

“できません”では駄目なのです。試作であっても短納期で応えることが、国内のものづくりで生き残るために必要

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。