ものづくり補助金平成25年度製造業大阪府

ナイフカッティングマシンとCADシステム導入によるランドセルの生産能力向上・短納期化計画

阿川ランドセル株式会社

成果生産量 1倍→2倍

この事例のポイント

  • ランドセル市場では顧客ニーズの多様化を受けて、メーカーへの量産および短納期の依頼が急増しており、それに応える生産体制が必要だった。
  • 平成25年度ものづくり補助金を活用し、生地の裁断工程を自動化するナイフカッティングマシン(自動裁断機)を導入した。
  • 生産量 1倍→2倍。自動裁断機とCADシステムの導入により、人手による型紙裁断や金型の型取りが不要になり、生地裁断の時間が半減した。

事業者のプロフィール

事業者名阿川ランドセル株式会社
所在地大阪府 大阪市生野区
業種なめし革・同製品・毛皮製造業
従業員数20人
資本金1,000万円
設立1955年

事業の背景

1955年の創業以来一貫してランドセルを製造し、手縫いのオーダーメイド品から量産品まで、10個単位の小ロット受注に特化してきた。取扱店を介した大手百貨店向けの供給や、卸問屋との取引で実績を重ねてきた。ランドセル需要は景況感や少子化の影響を受けて順風満帆ではなく、素材や色彩、機能の多様化と低価格品・高価格品の二極化が鮮明になっている。こうした中で量産および短納期化への対応が事業拡大に不可欠と判断された。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力ランドセル市場では顧客ニーズの多様化を受けて、メーカーへの量産および短納期の依頼が急増しており、それに応える生産体制が必要だった。

やったこと

平成25年度ものづくり補助金を活用し、生地の裁断工程を自動化するナイフカッティングマシン(自動裁断機)を導入した。あわせて型紙を不要にするCADシステムを導入し、人手による型紙裁断や金型の型取りを不要にした。これにより生地裁断の時間を半減させ、納期短縮と生産量の拡大を図った。

加工機ナイフカッティングマシン(自動裁断機)
ソフトCADシステム

事業の効果

  • 生産量 1倍→2倍

自動裁断機とCADシステムの導入により、人手による型紙裁断や金型の型取りが不要になり、生地裁断の時間が半減した。納期が短縮され、生産量は1.5〜2倍に拡大した。受注増加に合わせて組み立て要員も拡充され、収益は順調に伸びている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性4

    創業以来一貫してランドセル製造を手掛け、量産・短納期化を事業拡大に不可欠と位置付けて設備投資を決断している。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    大手が参入できない多品種小ロットに特化し、融通の利く対応や型崩れしない丈夫さで競争力を示している。

  • 課題の認識と解決4

    量産・短納期ニーズを課題と捉え、裁断時間を半減し生産量を1.5〜2倍に拡大する具体的な計画と成果が示されている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    収益拡大の方向性は示されるが、付加価値額や賃上げの具体的な目標値は記載されていません。

  • 事業を進める体制3

    組み立て要員を拡充したと書かれ体制確保はうかがえるが、人材や事務処理能力の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    大手百貨店・量販店・大手スーパー向けに供給し、多品種と短納期対応で選ばれる理由が事例中に整理されている。

  • 事業化までの道筋2

    補助事業の遂行方法や中長期のスケジュール、課題解決の方法は記載がなく読み取れません。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    大手が参入しにくい多品種小ロット分野で差別化を図る姿勢は読み取れるが、高付加価値化の水準は示されていない。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用2

    新規雇用の拡充に触れるが、経済波及や社会的インフラとして国が補助する積極的理由は弱い。

  • 費用対効果4

    裁断時間半減と生産量1.5〜2倍という数字が示され、補助事業による生産性向上の効果が読み取れる。

  • イノベーションへの貢献3

    CADと自動裁断でデジタル技術を活用しているが、地域やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    少子化や2極化の市場変化に触れるが、構造転換への貢献を示す記述は薄く、新形状製品への対応にとどまる。

  • 地域経済への波及2

    地域の特性や地域経済の牽引に関する記述はなく、所在地の記載にとどまる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

少子化が続いても、個人ニーズの多様化から底堅い消費が続くと見込まれる。大手メーカーの量産効果とは一線を画す同社の柔軟な生産体制に将来性がある。

事業者の声

すでに量産体制が整っていたから実現した

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。