ものづくり補助金平成25年度製造業大阪府

3次元NC加工機導入による多品種小ロット高付加価値サッシの製造

辻産業株式会社

この事例のポイント

  • 住宅の洋室化や商品の多様化が進む中で、アルミ室内建具や家具の小ロット多品種に対応できる十分な商品生産能力が必要になっていた。
  • 補助事業では、3次元NC加工機を新たに導入し、切削によるフレーム加工で形状の自由度を高めた。
  • 3次元NC加工機の導入により、切削でフレームをつくれるようになり、形状の自由度が高まって商品のデザインの選択肢が増えた。

事業者のプロフィール

事業者名辻産業株式会社
所在地大阪府 田尻町
業種木材・木製品製造業
従業員数40人
資本金5,000万円
設立1970年

事業の背景

辻産業はふすまやアルミ室内建具などの住宅用建具を製造・販売し、リフォーム業者、マンション施工業者、工務店、ハウスメーカーなどを主な取引先としている。昭和45年の創業以来ふすまを手がけ、量産化で国内最大手のふすまメーカーになったが、平成20年秋のリーマン・ショック以降ふすまの需要が急速に縮小した。そのため、ふすまに代わる商品としてアルミ室内建具に力を入れ始めた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力住宅の洋室化や商品の多様化が進む中で、アルミ室内建具や家具の小ロット多品種に対応できる十分な商品生産能力が必要になっていた。
  • 新製品・新技術付加価値の高い建具を新たに開発するには、3次元NC加工機などの新たな設備導入が不可欠だった。
  • 納期・工程フレームを現有のプレス加工でつくる場合は形状の制約が大きく金型も必要となり、商品デザインの選択肢が限られていた。

やったこと

補助事業では、3次元NC加工機を新たに導入し、切削によるフレーム加工で形状の自由度を高めた。この加工機を生かして、インテリア引き戸「Raiki−雷切−」の新商品の開発に成功した。今後は新デザインの商品開発を続け、生産効率を高める体制を築いた。

加工機3次元NC加工機

新しい製品・サービス:インテリア引き戸「Raiki−雷切−」

事業の効果

3次元NC加工機の導入により、切削でフレームをつくれるようになり、形状の自由度が高まって商品のデザインの選択肢が増えた。その結果、インテリア引き戸「Raiki−雷切−」の新商品の開発に成功した。今後は新デザインの商品開発を続け、生産効率を高めるのに必要な体制を築いたとされる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来のふすま製造から建具開発へ展開した経緯が書かれ、一貫性は読み取れるが、経営戦略上の位置付けの明示は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    デザイン・材料設計・加工の三つを一気通貫で把握できる強みや、国内同系統のライバルがいないことが具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決3

    ふすま需要縮小という課題を認識しアルミ室内建具へ移ったと書かれ、3次元NC加工機で生産量を伸ばす方針が示されるが、数値目標は薄い。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。年間12万枚の供給実績はあるが将来の目標は読み取れない。

  • 事業を進める体制3

    社員に役職を設けず部署の垣根をなくし、何でも首を突っ込める人材育成に取り組むと書かれているが、補助事業の遂行体制の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    国内外の衣装スタジオや高級ホテルの内装実績、こだわりデザインで高い評価を得ている点など、選ばれる理由が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    新商品開発の成功と今後の生産効率向上は触れられているが、遂行スケジュールや課題解決方法の記述は乏しい。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    ふすまと比べ付加価値の高いガラス・ファブリック・レザー等の建具を開発し、デザイン性で高評価を得ている点が書かれている。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    地域の雇用創出や経済波及効果の記述はなく、隣接市場開拓の方針がうかがえる程度にとどまる。

  • 費用対効果2

    補助金額や付加価値額増加などの費用対効果の数値は書かれておらず、生産性向上がわずかにうかがえる程度。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    ふすま需要縮小を受けアルミ室内建具へ転換した経緯はうかがえるが、成長分野への構造転換としての記述は弱い。

  • 地域経済への波及3

    大阪府田尻町の本社工場などの立地と木質商品製作は書かれるが、地域の経済成長を牽引する具体的な効果は読み取れない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は住宅の洋室化や商品の多様化がさらに進み、照明機器やじゅうたん、カーテンなど室内空間を構成するすべてを隣接市場として検討し、開拓を目指す。

事業者の声

「最終形の妥協がない」商品開発ができる。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。