ものづくり補助金平成25年度製造業大阪府

最新加工機・計測機導入によるミリ波レーダー部品加工の大幅受注拡大

サンエスダイカスト株式会社

成果1日で約25%の仕事量の差が生じるようになった

この事例のポイント

  • 平成20年のリーマンショックの影響で売り上げが激減した。
  • CNC加工機と3次元測定器を1台ずつ導入し、計1,700万円を投資した。
  • 1日で約25%の仕事量の差が生じるようになった。CNC設備の増設により生産効率が上がり、1日の仕事量が約25%向上した。

事業者のプロフィール

事業者名サンエスダイカスト株式会社
所在地大阪府 大阪府八尾市
業種非鉄金属製造業
技術分野精密加工,測定計測
従業員数24人
資本金1,000万円
設立2000年

事業の背景

平成12年に大阪市で「ヨシダダイカスト」として創業し、ダイカスト鋳造を専業としていた。自動車関連企業との取引が中心だったが、平成20年のリーマンショックで売り上げが激減した。ピーク時に4億円だった売上高は、平成21年には1億6,000万円まで減少した。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 集客・繁閑平成20年のリーマンショックの影響で売り上げが激減した。
  • 販路・情報発信主力としていた自動車向けやカーナビ向け部品の生産が九州や海外へ移管された。
  • 生産能力CNC工作機械は2台のみで、一方の設備で加工している間はもう一方でほかの加工対象物をセットする待ち時間が生じていた。

やったこと

CNC加工機と3次元測定器を1台ずつ導入し、計1,700万円を投資した。新設備の稼働で、ミリ波レーダー(自動車衝突予防システムのセンサー部品)のシャーシを生産するようになった。CNC設備を増設して加工対象物のセット待ち時間を抑え、生産効率を最適化した。また、平成28年9月には最新鋭のCNC加工機とワンショット3次元形状測定器を計1台ずつ導入した。

加工機CNC加工機
検査測定3次元測定器

新しい製品・サービス:ミリ波レーダーシャーシ

事業の効果

  • 1日で約25%の仕事量の差が生じるようになった

CNC設備の増設により生産効率が上がり、1日の仕事量が約25%向上した。ミリ波レーダーシャーシの生産に着手し、大型受注の獲得につながった。3次元測定器の画像処理により公差が少なくなり、より精度の高い保証を提案できるようになった。こうした一貫生産と保証により、取引先からの増産要望にも柔軟に対応できる体制が整った。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性4

    創業時からの自動車関連取引を振り返り、再び自動車分野を主力にする方針と、平成28年のCNC加工・3次元測定器導入が位置づけられている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    自動車衝突予防システムの需要伸長を見込む外部環境認識はあるが、市場規模など定量的な裏付けは示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    平成21年に売上が1億6,000万円まで減少した課題に対し、CNC加工機導入と生産効率化で約25%の仕事量向上を実現したと書かれている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    ミリ波レーダーシャーシの受注が月200個程度から月6万個に増え、1日の仕事量も約25%向上したと具体的数値で示されている。

  • 事業を進める体制2

    一貫生産の体制や取引先への柔軟な増産対応に触れるが、人材や事務処理能力については書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    衝突予防センサーの数量需要増、悪天候に強いミリ波レーダーの特性、3次元測定器による性能保証が選ばれる理由として書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    医療分野への展開や画像処理による計測強化など今後の方向性は示されているが、スケジュールや手順は具体的でない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    ダイカストと一貫生産を強みとし、医療分野への挑戦を述べるが、分野の普及度や認知度に関する記述は薄い。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    中小企業の医療分野参入が増えている流れは述べられるが、雇用創出や波及効果など国が補助する理由は書かれていない。

  • 費用対効果3

    1,700万円の投資で受注が増え大型受注につながったと書かれるが、費用対効果を示す数値は明示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    画像処理による計測や3次元測定器の活用はうかがえるが、サプライチェーン全体への貢献は書かれていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    自動車衝突予防システムや医療分野への展開がうかがえるが、日本経済の構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及3

    大阪府八尾市の中小製造業として農機・自動車・事務器具に供給し地域取引を持つことが読み取れるが、地域牽引の記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

自動車分野を再び主力とする方針で、自動車衝突予防システムの普及により同社の事業構成が変わる可能性がある。医療分野への参入も視野に入れている。一貫生産と確固とした保証により、品質とコスト競争力のある製品を生み出していく考えである。

  • 目標:ミリ波レーダーカバーの月間受注数 200個→60,000個

事業者の声

もう一度、自動車分野に力を入れたい

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。