ものづくり補助金平成30年度製造業岡山県

製品自動バリ取りライン構築並びに、同一ライン内に重点検査部位の自動検査ラインの構築を行う。

株式会社共和鑄造所

成果バリ取り1個あたりの作業時間 90秒→30秒

この事例のポイント

  • バリ取り工程がボトルネックとなり、自動車部品の生産台数増加に応えられなかった。
  • 小型マシニングセンターをベースとした自動バリ取り機2台を導入し、人手作業から置き換えた。
  • バリ取り1個あたりの作業時間 90秒→30秒。自動バリ取り機の導入により人手作業をなくし、作業時間の短縮とバラツキの解消が実現した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社共和鑄造所
所在地岡山県 井原市
業種非鉄金属製造業
技術分野精密加工
従業員数120人
資本金9,600万円
設立1943年

事業の背景

共和鋳造所はアルミニウム合金部品鋳造の老舗で、中型品を主力とし、約7割を自動車、約3割を農業機械向けに供給している。鋳造に加え金型や鋳造機械まで一貫して手がけるのが強み。国内の売れ筋車種向けにアルミダイカスト製のオイルパンを供給しており、生産台数の増加に対応する必要があった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力バリ取り工程がボトルネックとなり、自動車部品の生産台数増加に応えられなかった。
  • 人手・技能人手によるバリ取り作業は作業者ごとにバラツキがあり、会社として正確な生産能力を把握できなかった。
  • 品質・精度目視で行っていた検査では目に見えない内部の欠陥を検出しにくかった。

やったこと

小型マシニングセンターをベースとした自動バリ取り機2台を導入し、人手作業から置き換えた。1個あたりの作業時間は90〜120秒から30秒に短縮し、バラツキも解消した。バリンダーへの加工物の脱着にはロボットシステムを採用し、3.5キログラムの重量物を扱う作業をなくした。1個あたりの作業時間は25秒から12秒に短縮した。自動渦流探傷検査装置も導入し、目視検査を自動化するとともに内部の欠陥も検出できるようにした。

  • 加工機自動バリ取り機小型マシニングセンターベース
  • ロボットロボット搬送システムバリンダーへの脱着用
  • 検査測定自動渦流探傷検査装置

事業の効果

  • バリ取り1個あたりの作業時間 90秒→30秒
  • ロボット化後の1個あたり作業時間 25秒→12秒

自動バリ取り機の導入により人手作業をなくし、作業時間の短縮とバラツキの解消が実現した。これにより正確な生産能力を見積もれるようになり、安定生産が可能になった。ロボット搬送により重量物の作業もなくなり、作業時間はさらに短縮した。新しい探傷検査装置により不良品の発生を低減し、品質が向上した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.8 / 514観点のうち12観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    課題の認識と解決バリ取り工程がボトルネックと明示され、人手作業のバラツキや能力把握不能という課題が具体的に認識され、自動化で解決した流れが読める。
  • 4
    付加価値・賃上げの目標1個あたり作業時間を90〜120秒から30秒、25秒から12秒に短縮と数値で示されており、目標の実現性は具体的に読み取れる。付加価値額や賃上げの目標は書かれていない。

伸びしろがあった観点

  • 2
    事業を進める体制導入やロボットシステム採用の記述はあるが、人材や事務処理体制を確保した様子は書かれていない。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    1982年の中子、1987年のダイカスト金型、2009年の低圧鋳造機械内製化など技術蓄積の流れは読めるが、今回の設備投資が経営戦略にどう位置付けられるかは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    自動車と農機向けに供給し、軽四輪向けオイルパンで生産台数増に対応したとあり、市場動向と強みの一端は読める。ただ競争優位性の記述は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    バリ取り工程がボトルネックと明示され、人手作業のバラツキや能力把握不能という課題が具体的に認識され、自動化で解決した流れが読める。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標4

    1個あたり作業時間を90〜120秒から30秒、25秒から12秒に短縮と数値で示されており、目標の実現性は具体的に読み取れる。付加価値額や賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    導入やロボットシステム採用の記述はあるが、人材や事務処理体制を確保した様子は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    安定生産が客先の安心材料になるという顧客視点は書かれているが、顧客ターゲットやニーズの裏付けは整理されていない。

  • 事業化までの道筋3

    2020年1月の導入時期とバリンダーの増強検討など今後の課題は示されるが、スケジュールや課題解決の方法は詳しく書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性2.0
  • 新しさ・高付加価値2

    バリ取り自動化は一般的な技術分野と思われ、高付加価値化や高価格化を図る記述はわずかにうかがえる程度。

公的補助の必要性2.5
  • 波及効果・雇用2

    自動車と農機向け部品を供給し、電動化に伴う新規部品への意欲が書かれており、地域やサプライチェーンへの波及が少しうかがえる。

  • 費用対効果ー

    公開情報では判断できません。

  • イノベーションへの貢献3

    自動渦流探傷検査装置やロボット搬送システムを導入し品質向上につなげたとあり、先端技術の活用は読めるが、サプライチェーン全体への貢献は書かれていない。

政策面2.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及2

    岡山県井原市の企業で1943年設立と書かれているが、地域特性を活かした付加価値創出や雇用への言及は乏しい。

事業者の声

需要変動に対応できるようになったのが一番大きい

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。