ものづくり補助金平成25年度製造業大阪府

歯科用CAD/CAMによるデジタル技工の安定的提供サービス

株式会社デンタル・ベア

成果加工能力 1倍→3倍

この事例のポイント

  • 歯科技工は患者ごとの一品料理で一案件に多くの時間と手間が必要であり、小規模事業者が多いため受注できる案件量や加工技術に限界がある。
  • 歯科用のCAD/CAM機を導入し、ジルコニアセラミック素材への精密加工など、ハイブリッドレジンブロック素材を含む歯科用冠の高精度加工に幅広く対応できる体制を整えた。
  • 加工能力 1倍→3倍。歯科用CAD/CAM機の導入により、ジルコニアセラミックなど多様な素材への高精度なデジタル加工に対応できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社デンタル・ベア
所在地大阪府 松原市
業種その他の製造業
従業員数4人
資本金9,900万円

事業の背景

株式会社デンタル・ベアは大阪府松原市の歯科技工所で、主力製品は歯科用冠である。主な取引先は歯科技工所である。歯科技工分野は新卒採用しても3年で7割の社員が他業界へ移ってしまう状況にある。保険医療の適用範囲は今後さらに拡大する見込みがある。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力歯科技工は患者ごとの一品料理で一案件に多くの時間と手間が必要であり、小規模事業者が多いため受注できる案件量や加工技術に限界がある。
  • 人手・技能技工士の高齢化と後継者不足、新卒社員の離職が進み、業界の発展・拡大が見込めない状況にある。
  • 新製品・新技術ジルコニアセラミックなど審美性を求める素材へのデジタル加工の需要が高まっているが、対応できる設備が不足している。

やったこと

歯科用のCAD/CAM機を導入し、ジルコニアセラミック素材への精密加工など、ハイブリッドレジンブロック素材を含む歯科用冠の高精度加工に幅広く対応できる体制を整えた。CAD/CAM設備を持たない他の技工所から、対応が難しいデジタル加工部分の作業を受託している。この体制により他の技工所の技術を補完し、業界全体の底上げを図っている。

加工機歯科用CAD/CAM機
加工機シンタリングファーネス

新しい製品・サービス:ジルコニアセラミック素材による歯科用冠の高精度加工

事業の効果

  • 加工能力 1倍→3倍

歯科用CAD/CAM機の導入により、ジルコニアセラミックなど多様な素材への高精度なデジタル加工に対応できるようになった。加工能力は約3倍に向上し、他の技工所との連携も強まっている。他の技工所の受注を補完することで、業界全体の底上げにつながっている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    平成25年度の補助事業で歯科用CAD/CAM機を導入しデジタル加工を高度化したとあり、過去の取組の延長線は読み取れるが、経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    他の技工所は設備不足で受注できなかったデジタル加工部分を同社が請け負い、大手に対抗すると書かれており、強みと外部環境の関係が読み取れる。

  • 課題の認識と解決3

    課題として手作業中心、小規模で受注に限界があることが示され、CAD/CAM導入で対応する流れは読めるが、高付加価値化の数値計画は書かれていない。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    加工能力が約3倍に向上したという具体的成果が示されており、付加価値向上の実績は読み取れるが、目標値と賃上げの明示はない。

  • 事業を進める体制2

    従業員4名で小規模とあり、体制の記載はあるが、補助事業を遂行する人材や事務処理能力について具体的な記述はわずかにうかがえる程度。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    ジルコニアセラミックなど高精度加工の需要拡大に応えると書かれ、顧客は歯科技工所とあるが、ターゲットの整理や選ばれる理由は具体性が薄い。

  • 事業化までの道筋3

    今後の保険適用拡大を背景に、加工効率向上の設備導入や技工所間ネットワーク強化を進めるとの方向性は示されているが、スケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    ジルコニアセラミックや審美性へのニーズ拡大が述べられ、高精度加工の差別化は読めるが、市場の普及度や高価格化の数値は示されていない。

公的補助の必要性73%
  • 波及効果・雇用4

    歯科技工分野の人材流出や後継者不足、業界全体の底上げへの貢献が具体的に書かれ、国が支える社会的意義は読み取れる。

  • 費用対効果3

    加工能力が約3倍に向上したという成果はあるが、補助金額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献4

    CAD/CAMによるデジタル加工を技工所間で連携させ技術を補完する仕組みが示され、業界のサプライチェーン改善に貢献する内容が読み取れる。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    デジタル加工による歯科技工の高度化は読めるが、日本経済の構造転換への寄与は明示されておらずわずかにうかがえる程度。

  • 地域経済への波及3

    松原市の事業所で地域の熟練技工士の有効活用を目的とすると書かれているが、雇用創出や地域成長への数値的な効果は示されていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

保険医療の対象拡大を視野に、加工効率のさらなる向上に加え、技工所間のネットワーク強化による技術の相互補完などに取り組む考えである。

事業者の声

歯科技工分野は、新卒採用しても3年で7割の社員が他の業界へ移ってしまうのが現状。また、技術者の高齢化と後継者不足といった課題もある。これらの課題に立ち向かうため、機械化拡充やテレワーク活用などによる職場環境の改善にも力を入れる

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。