ものづくり補助金平成25年度宿泊業、飲食サービス業大阪府

多言語対応のうどん体験会予約システムを用いた日本文化の教育事業

この事例のポイント

  • 体験教室の予約を電話のみで受け付けていたため、言語の壁があり、世界中の参加希望者すべてに対応することは難しかった。
  • インターネットを使った多言語対応のうどん体験会予約システムを、店長の統括のもとでIT会社と共同開発した。
  • 多言語対応の予約システムを導入したことで、うどん手打ち体験の予約件数は以前の約2倍となり、ひと月に5~6件入るようになった。

事業者のプロフィール

所在地大阪府 大阪市中央区
業種飲食店
従業員数4人
設立1987年

事業の背景

「三佳屋」は昭和62年に大阪府堺市で創業し、平成20年に大阪府難波へ店舗を移した。外国人観光客が多く訪れることが特徴で、うどんは国産小麦を100%使い、金胡麻を練り込んだなめらかな食感が売りになっている。外国人観光客の来店が増えたことを受け、平成22年からうどんの手打ち体験と書道体験教室を始めた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 集客・繁閑体験教室の予約を電話のみで受け付けていたため、言語の壁があり、世界中の参加希望者すべてに対応することは難しかった。
  • コスト・採算体験教室は料金を先払い制にしているが、予約客が当日になっても来店せず、キャンセルや無断不来店が起きていた。

やったこと

インターネットを使った多言語対応のうどん体験会予約システムを、店長の統括のもとでIT会社と共同開発した。対応言語は日本語、英語、フランス語、韓国語、中国語(簡体語・繁体語)の6カ国語である。参加希望者は店と直接やりとりせず、ウェブ上で希望日時、名前、連絡先を入力し、入金手続きまで行える。入金が確認されると店から予約確定メールが届く仕組みで、パソコンやスマートフォンからも利用できる。

ソフト多言語対応うどん体験会予約システム

新しい製品・サービス:多言語対応のうどん体験会予約システム

事業の効果

多言語対応の予約システムを導入したことで、うどん手打ち体験の予約件数は以前の約2倍となり、ひと月に5~6件入るようになった。予約から入金までウェブで完結するため、世界各国から希望者が申し込めるようになった。導入以前に多かった当日キャンセルも、料金先払い制により大幅に減った。海外メディアも取材に訪れ、イギリスやスペインなど6カ国のメディアが紹介している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    平成22年から体験教室を実施し、外国人来店増加に対応した流れは読み取れるが、経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    外国人観光客の増加や予約が電話のみで言語の壁があった点は読み取れるが、競争優位性の根拠は限定的。

  • 課題の認識と解決4

    電話予約の言語の壁と当日キャンセル問題を課題として認識し、多言語予約システム導入で予約数が約2倍になったと書かれている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    年間720人の参加を見込み、一年で360万円の売上目標が数字で示されている。

  • 事業を進める体制2

    従業員4名、講師は店主が基本的に1人で勤めるとあり、体制は限定的にうかがえる程度。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    6ヵ国語対応や世界各国からの来店、海外メディア取材など顧客ターゲットと選ばれる理由が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    スペイン語対応を第一弾に多言語化を進める方針や講師増員の考えは書かれているが、スケジュールは具体性が薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    うどん体験教室は外国人向けで希少性はうかがえるが、普及度や高付加価値化の数値的根拠は薄い。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    訪日外国人への日本文化教育という目的はうかがえるが、経済波及効果や雇用創出の記載は見当たらない。

  • 費用対効果2

    予約が約2倍になった効果は書かれているが、補助金投入額との費用対効果は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    多言語対応予約システムというITの活用は書かれているが、地域やサプライチェーンへの貢献は限定的。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    大阪の観光情報や地域の魅力を伝える体験教室で、地域の特性を活かしている様子はうかがえる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後はさらに体験会参加者が増える見通しで、年間720人の参加と年間360万円の売上を目標にしている。うどん教室の講師を増員する考えだ。宿泊施設や旅行代理店との提携、観光局への案内用紙設置により外国人観光客の参加者を増やす方針である。多言語化も進め、第1弾としてスペイン語への対応を目指す。

事業者の声

「せっかく“三佳屋”に来てくれたからには、日本を、大阪を好きになって欲しい」

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。