ものづくり補助金平成28年度宿泊業、飲食サービス業三重県

CTIと連動した予約・会計・顧客管理システムの導入によるコスト削減及び顧客満足度の向上

株式会社希望荘

成果電話対応時間(1回あたり) 10分/回→9.3分/回

この事例のポイント

  • 予約受付はフロント従業員が手書きの予約台帳を探して書き込む作業のため、お客様の待ち時間が長くなり、人為的なミスも起きやすかった。
  • 既存のパソコンに、CTIと連動した予約・会計・顧客管理システムを導入した。
  • 電話対応時間(1回あたり) 10分/回→9.3分/回。CTIと連動したシステムの導入により、予約、会計、顧客管理を一体的に行えるようになり、作業時間が削減された。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社希望荘
所在地三重県 三重郡菰野町
業種宿泊業
従業員数82人
資本金3,000万円

事業の背景

天然温泉を含む温浴施設3か所と、国内屈指のラドン濃度を誇る「ラドンの泉」を運営している。平成28年5月には厚生労働省の温泉利用プログラム型健康増進施設として三重県下で初めて認定された。現在は宿泊のみの利用が多く、1泊2食付きの利用は基本的な単価には含まれていない。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力予約受付はフロント従業員が手書きの予約台帳を探して書き込む作業のため、お客様の待ち時間が長くなり、人為的なミスも起きやすかった。
  • その他顧客管理が十分に行われておらず、年に1〜2回しか利用しないお客様には初めての客と同じレベルの接客になる場合があった。
  • 生産能力種類の異なる業務を一部は人、一部はITで管理しており、情報管理にばらつきが生じ、連動させるために多くの人の対応が必要だった。
  • 生産能力労働時間の増加により労働生産性が低下し、各部門の従業員が多くの時間を要したため、顧客満足度も低下していた。

やったこと

既存のパソコンに、CTIと連動した予約・会計・顧客管理システムを導入した。山上館(フロント)と本館をネット接続し、本館でも予約状況の確認、予約管理、会計、顧客管理、食事の精算を一体的に処理できるようにした。電話番号が登録されている顧客からの着信時には、利用回数、前回利用時の内容、好みなどの顧客情報がパソコンに表示されるようにした。入力フォームはこれまでの手書き管理台帳になるべく近づけ、特にCTIの表示項目は十分に検討した。システムを最も使用する従業員2名が、導入時期が繁忙期と重なった中で、顧客情報や予約受付時の操作について業者による研修会に参加した。

ソフトCTIと連動した予約・会計・顧客管理システム

新しい製品・サービス:CTIと連動した予約・会計・顧客管理システム

事業の効果

  • 電話対応時間(1回あたり) 10分/回→9.3分/回
  • 客単価 12,000円→12,339円
  • 客室稼働率 86.03%→86.5%
  • 定員稼働率 71.35%→71.45%

CTIと連動したシステムの導入により、予約、会計、顧客管理を一体的に行えるようになり、作業時間が削減された。電話対応時間は10分/回から9.3分/回に短縮したが、目標の3分/回には届かなかった。客単価は12,000円から12,339円に増えたが、目標の13,500円には届かなかった。客室稼働率と定員稼働率はわずかな上昇にとどまり、目標にも達しなかった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の台帳業務の非効率を課題に挙げ、予約・会計・顧客管理の一体化を取り組みとしているが、経営戦略上の位置づけは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    多様化する宿泊ニーズへの対応不足に触れる程度で、市場動向や自社の強み・弱みの分析は読み取れない。

  • 課題の認識と解決4

    電話対応10分/回を3分/回に、客単価と稼働率の目標を数値で示し、課題と解決策の対応が具体的に書かれている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    客単価12,000円→13,500円、客室稼働率80〜90%などの目標値が示されるが、付加価値額や賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    システムを使う従業員2名が研修を受けたことが書かれるのみで、体制や事務処理能力の詳細は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    顧客情報の表示や一体管理による顧客満足向上は述べられるが、ターゲットやニーズの裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋3

    導入時期と研修、今後の展望としてヘルスツーリズムへの取り組みが書かれるが、スケジュールの詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    国内屈指のラドン濃度を誇る温泉施設とあるが、ITシステム自体の新市場性や高付加価値化の根拠は読み取れない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    地域の活性化や雇用拡大への貢献がうかがえるが、波及効果の規模や数字は示されていない。

  • 費用対効果3

    電話対応時間の削減や客単価の増加など効果は示されるが、投入額に対する費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    CTIと連動したシステムは使われるが、地域やサプライチェーンへのイノベーション貢献は読み取れない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    温泉地域の特性を活かし、地域の雇用拡大に貢献したいとの記述があるが、具体的な数字はない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は予約受付時やイベント等の企画時にラドンの利用を積極的に提案し、集客力のさらなる強化に努める。温泉での療養に関する新たなサービスによりヘルスツーリズムを提案し、健康増進を目的とした新たな利用者の獲得を目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。