ものづくり補助金平成25年度医療、福祉奈良県

切削装置導入による最先端義歯材料の加工の内製化

株式会社 ダイナデンタルラボラトリー

成果外部委託から内製化により納期短縮(2日程度)を実現

この事例のポイント

  • 義歯加工工程のうちミーリング(義歯材料の切削)を外部委託しており、そのために相応な費用と時間を費やしていた。
  • ミーリング(義歯材料の切削)装置を導入し、義歯加工の内製化を図った。
  • 外部委託から内製化により納期短縮(2日程度)を実現。ミーリング(義歯材料の切削)を内製化したことで、外部委託にかかっていた費用と時間が削減され、コストダウンと納期短縮(2…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社 ダイナデンタルラボラトリー
所在地奈良県 橿原市
業種医療業
技術分野精密加工
従業員数11人
資本金400万円
設立1993年

事業の背景

歯科技工士の顧客である歯科医院の収入は減少傾向にあり、国内の医療費全体が伸びる一方で歯科医療費は横ばいで推移している。歯科技工士は高い技術を求められながら技工料の慢性的な価格競争に陥り、長時間労働や賃金の低さによる離職が業界の問題となっている(20代の離職率が80%といわれる)。そこでハイブリッドレジンの保険適用による需要拡大を好機と捉え、切削装置を導入して競争力強化を図るものである。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力義歯加工工程のうちミーリング(義歯材料の切削)を外部委託しており、そのために相応な費用と時間を費やしていた。
  • 新製品・新技術ハイブリッドレジンの保険適用による需要拡大を機会と捉えたが、対応する切削装置の機種が非常に多く、機械・コンピュータ系の専門知識がないと機種選定に困難を極めた。

やったこと

ミーリング(義歯材料の切削)装置を導入し、義歯加工の内製化を図った。機種選定は約1ヶ月半をかけて自ら各メーカー(代理店)を回り、デモ機を見て自分の目で確かめて情報収集した。機能性に加え、メンテナンス・アフターケアの充実度等を総合的に判断し、当社に適した細かなカスタマイズが必要であることも分かり、その可否も機種選定の重要なポイントとした。導入した装置はスキャナ(Lava™スキャナー)とミーリング装置(アーマンギルバッハ ceramill)である。

検査測定Lava™スキャナー
加工機ceramill(アーマンギルバッハ)ミーリング装置

新しい製品・サービス:ハイブリッドレジン(樹脂にセラミック等を混合した最先端義歯材料)の切削加工

事業の効果

  • 外部委託から内製化により納期短縮(2日程度)を実現

ミーリング(義歯材料の切削)を内製化したことで、外部委託にかかっていた費用と時間が削減され、コストダウンと納期短縮(2日程度)が実現した。型の作成から仕上げまで社内で一貫対応できるようになり、仕上りの標準化も達成した。作業のコンピュータ化により若い人の入社希望が増えたことも大きな成果である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の義歯製作事業の延長として切削装置を導入する位置づけは読めるが、過去の取組との連続性の説明は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    ハイブリッドレジンの保険適用による需要拡大と価格競争の激化を踏まえ、切削装置導入で競争力強化を図る方針が具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    外部委託による費用・時間の課題を認識し、内製化で納期を2日程度に短縮し、コストダウンを実現した点が示されている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    新規事業の年間売上目標が1年目1,200万円(1,500本)、3年目1,700万円、5年目2,500万円と数値で示されている。賃上げ目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    従業員11名で営業・女性スタッフを増員し体制を整えたとあるが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制の具体は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    ハイブリッドレジンの需要拡大や仕上りの標準化は書かれているが、顧客ターゲットやニーズの裏付けは具体性が薄い。

  • 事業化までの道筋3

    機種選定を約1ヶ月半かけて実施し、デモ機確認やカスタマイズの必要性を検討したと書かれている。今後の遂行スケジュールは限定的。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    ハイブリッドレジンは保険適用直後の素材で、同分野での高付加価値化を図る位置づけが事例に書かれている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    歯科医療費の横ばいや歯科技工士の離職率80%という問題提起はあるが、波及効果や雇用創出への国の関与の説明は薄い。

  • 費用対効果3

    外部委託費用の削減と納期短縮は示されているが、補助金投入額に対する付加価値増加の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    CAD/CAM冠やコンピュータ作業化は触れられているが、地域やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    奈良県橿原市の本社所在地は分かるが、地域の特性を活かした雇用創出や地域経済の成長への言及は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

新規事業(ハイブリッドレジン材料)の年間売上を、1年目1,200万円、3年目1,700万円、5年目2,500万円と見込んでいる。

  • 目標:1年目:1,200万円(1,500本)目標
  • 目標:3年目:1,700万円(2,160本)目標
  • 目標:5年目:2,500万円(3,110本)目標

事業者の声

当ラボでは、様々な用途の技工に対応できるよう各種最新設備を導入し、お客様のご要望にお応えできるよう努めております。スタッフにつきましても営業の増員、女性スタッフの増員を行い体制を整えてお待ちしておりますので、(株)ダイナデンタルラボラトリーを宜しくお願いします。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。