ものづくり補助金平成25年度製造業奈良県

地域性気候と県産材料の活用による『天の川式新手延べそば麺』の開発

成果そば粉の配合率 30%→35%

この事例のポイント

  • 素麺製造は主に冬季に行うため、需要ピーク後や生産調整時に生産ラインを止めざるを得なかった。
  • 生産時の歩留まり・品質の向上と生産量の安定を図るため、延伸機・除湿機を導入した。
  • そば粉の配合率 30%→35%。延ばし工程が安定し、乾燥工程の温湿度管理により適正な状態を維持できるようになった。

事業者のプロフィール

所在地奈良県 吉野郡天川村
業種食料品製造業
技術分野バイオ,材料製造プロセス
従業員数3人
設立2002年

事業の背景

当製麺所は「黒鳥居の帯をまく」いわゆる“三輪そうめん”ブランドを主力製品として製造している。素麺製造は主に冬季に行うため、需要ピーク後や生産調整時には生産ラインを止めざるを得なかった。休止中の生産ラインを有効活用し売上を平準化するため、自社ブランド「天の川糸」を立ち上げ、素麺以外にも手延べそばなどを開発して事業を拡大してきた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力素麺製造は主に冬季に行うため、需要ピーク後や生産調整時に生産ラインを止めざるを得なかった。
  • 新製品・新技術顧客から観光客・宿泊客向けのプレミアム商品・特産品の開発要請があった。
  • 生産能力手延べそばは生地を切らずに延ばすため、そば粉の配合率が3割が限界とされていた。

やったこと

生産時の歩留まり・品質の向上と生産量の安定を図るため、延伸機・除湿機を導入した。試作として、そば粉の配合率を増やし、吉野葛を使用した味・食感・のどごしが良い新商品を開発した。機械導入により延ばし工程が安定し、乾燥工程では温湿度管理で適正な状態を維持できるようになった。並行してうどんの開発も行い、のどごしの良いものができた。

加工機延伸機
その他除湿機

新しい製品・サービス:地域性気候と県産材料を活用した『天の川式新手延べそば麺』。そば粉・吉野葛・天川天然水などを使用した地域特性の強い新製品。

事業の効果

  • そば粉の配合率 30%→35%

延ばし工程が安定し、乾燥工程の温湿度管理により適正な状態を維持できるようになった。そば粉の配合率を約5%向上させることができた。そば・うどんの2種類で一定の成果を出せた。製造の安定化と製品の独自性向上につながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    素麺製造の冬季休止対策として「天の川糸」を立ち上げ、そば・うどんへ拡大してきた経緯が書かれ、一貫性は読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    地域産そば粉・吉野葛・天川天然水を使う独自性や名水百選の天然水など、自社の強みが具体的に示されている。

  • 課題の認識と解決3

    需要ピーク後の生産停止という課題は示されるが、売上目標や具体的な施策の数値は書かれておらず実効性は読み取りにくい。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    売上比率向上や販路開拓が目標として挙げられているが、付加価値額や賃上げの数値目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員数3名との記載のみで、補助事業を遂行する人材や事務処理体制の具体的な説明はうかがえない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    地域産原料と手延べ製法、高地の気候、名水といった独自性と、観光客・宿泊客向けプレミアム商品という顧客像が示されている。

  • 事業化までの道筋3

    試作改良を重ね自社HPでの通販を目指すと今後の方針が示されるが、スケジュールや課題解決の方法は明確ではない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    そば粉配合率を3割が限界とされる手延べそばで、配合率約5%向上を実現した点が高水準の高付加価値化として示されている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    地域の食・土産物としての提案や地域特性の活用はうかがえるが、雇用創出や波及効果の具体的な記載は乏しい。

  • 費用対効果3

    延伸機・除湿機導入で歩留まり向上と約5%の配合率向上が示されるが、補助金額に対する費用対効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    除湿機などの機械導入による温湿度管理はうかがえるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    天川村の気候・天然水など地域特性を活かし、観光客向けの特産品として定番化を目指す点が具体的に示されている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

試作したそば・うどんはまだ発展途上のため、試作改良を重ねてより独自性の強い製品を開発し、自社ブランドの売上比率向上と自社HPによる通販など販路開拓を目指す。

事業者の声

食べて『美味しい』を思われるものは何か

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。