ものづくり補助金平成27年度製造業秋田県

しろだしの加熱工程能力の向上でコストを抑えながらも最高品質の商品を提供する

株式会社安藤醸造

成果作業時間 100%→25%

この事例のポイント

  • 主力商品のしろだしは売上が最も大きいが、加熱工程で褐変・風味の減退・焦げ臭が出るため、生産量を増やしたくても生産が追いつかなかった。
  • プレート式熱交換器の加熱部分に予熱部を設け、冷却部分に予冷部を設けた。
  • 作業時間 100%→25%。加熱部分の予熱部と冷却部分の予冷部、加熱・冷却機構の改善により、加熱時間が短縮され、褐変・風味の減退・焦げ臭の発生が抑…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社安藤醸造
所在地秋田県 仙北市
業種食料品製造業
資本金2,000万円
設立1950年

事業の背景

当社で最も売り上げをあげる主力商品に成長した「しろだし」は、自社製醤油と自社製の岩魚の魚醤油を主原料とする加工調味料である。販売は自社の販売店が中心だったが、現在は空港や大手商業施設での卸売販売も行われている。主力商品であるにもかかわらず、加熱工程のボトルネックにより生産量が増えにくい状況だった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力主力商品のしろだしは売上が最も大きいが、加熱工程で褐変・風味の減退・焦げ臭が出るため、生産量を増やしたくても生産が追いつかなかった。
  • 品質・精度加熱殺菌工程のプレート式熱交換器の性能が不足しており、褐変や風味の減退、焦げ臭の発生が品質への悪影響となっていた。
  • 納期・工程加熱工程の改善に着手する機会をうかがっていたが、加熱・冷却時間が長く、工程の効率化が課題となっていた。

やったこと

プレート式熱交換器の加熱部分に予熱部を設け、冷却部分に予冷部を設けた。加えて加熱・冷却の機構と形状を改善し、液の滞留を無くしたことで、しろだし液がプレート内にとどまる時間を減らし、製造工程での2回の加熱時間を短縮した。自動制御バルブシステムを採用し、装置内洗浄で使用した熱水を完全排出できるようにした。これにより薬液洗浄時の薬液を一気に排出でき、清浄後のしろだしとの混合液が減った。

事業の効果

  • 作業時間 100%→25%
  • 製品ロス 100%→50%

加熱部分の予熱部と冷却部分の予冷部、加熱・冷却機構の改善により、加熱時間が短縮され、褐変・風味の減退・焦げ臭の発生が抑制されて品質が向上した。自動制御バルブシステムの採用により洗浄工程の時間が短縮され、製品ロスも削減された。バルブ開閉の自動制御化により手動での微調整が不要となり、作業者が常に機械についている必要がなくなった。他の作業との兼任が可能になり、より効率的な生産計画が立てられるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    主力商品「しろだし」の生産量増加が課題と明記され、事業計画は既存商品の生産性改善に位置付けられるが、過去の取組との関係や経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    空港や大手商業施設での卸売、各地での販売会など販路拡大に触れ、岩魚の魚醤を使う旨味の優位性も記載されている。ただし市場動向の分析や競合との比較は示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    加熱工程が褐変・風味減退・焦げ臭で生産量増加に追いつかないという課題が明示され、予熱部・予冷部の設置で加熱時間を短縮し、効果を具体的に説明している。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    加熱時間短縮や品質向上の目標はあるが、付加価値額や賃上げの数値目標は書かれておらず、実現可能性の根拠も示されていない。

  • 事業を進める体制1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    岩魚の魚醤を使う上品な旨味という優位性と、無添加・天然醸造の特徴が書かれているが、ターゲット顧客の明確な整理は見られない。

  • 事業化までの道筋3

    自動制御バルブの採用や洗浄工程の時間短縮など具体的な改善策はあるが、スケジュールや中長期の検証方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    無添加・天然醸造の伝統的な醤油系加工調味料で、同分野で高水準の品質を目指す点はうかがえるが、高付加価値化や高価格化の数値は示されていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    海外輸出対応や増産体制の確立に触れるが、地域経済波及や雇用創出など国が補助する積極的理由は書かれていない。

  • 費用対効果4

    作業時間は1/4、製品ロスは1/2に削減と数値で示され、費用対効果を読み取れる。ただし補助金額との対比は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    自動制御バルブの採用はあるが、先端デジタル技術や新ビジネスモデルでサプライチェーンに貢献する内容は示されていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    秋田県仙北市角館町の伝統的な醸造業者であることは読み取れるが、地域経済の牽引や雇用創出の具体的な記述は薄い。

今後の展望

今後も販路を拡大していく予定である。主力商品のしろだしは、岩魚の魚醤油を使うことで引き出される上品な旨味が特徴であり、生産性と品質の向上が重要と考えている。

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。