ものづくり補助金平成25年度製造業和歌山県

マット裁断加工技術の高効率化・高精度化による販路拡大及び事業の拡大

株式会社興栄ケミカル工業所

成果連続裁断により約30%の作業時間の短縮が可能になった。

この事例のポイント

  • 大型マットを含む増産や短納期、多品種への対応を顧客から求められていた。
  • CAD・CAM自動裁断機「シマトロニック CAD/CAMシステム」を導入した。
  • 連続裁断により約30%の作業時間の短縮が可能になった。連続裁断により裁断時間が約30%短縮され、CAMによる高精度化でロス率が60%削減され歩留まりが向上した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社興栄ケミカル工業所
所在地和歌山県 橋本市
業種プラスチック製品製造業
技術分野精密加工
従業員数42人
資本金1,000万円
設立1996年

事業の背景

合成樹脂をシート状にして素材に貼り合わせる加工を主軸とし、自動車向けのマット・シート、家庭用や商用の床材マット・シート、土木・公共事業向けの資材など多岐にわたる製品を生産している。5m以上の大型マットを製造する数少ないメーカーの一つである。平成27年には社内の生産一元化を目的に新工場を設立し、大型裁断機の導入が可能になった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力大型マットを含む増産や短納期、多品種への対応を顧客から求められていた。
  • 人手・技能裁断を手切りで行っており、熟練工が刃物で1枚ずつ手動切断していた。
  • 品質・精度今まで以上に高効率で高精度な製造ラインを確立するため、手切りによる裁断方法の見直しが必要だった。

やったこと

CAD・CAM自動裁断機「シマトロニック CAD/CAMシステム」を導入した。電子データの図面を自動裁断機用データに変換し、自動裁断機で連続して精密切断する仕組みである。型紙を電子データ化して直接自動裁断機にインプットすることで、形状抜型の作成を省けるようにした。裁断精度と効率の向上により、多品種対応、短納期、歩留まり向上を図った。

  • 加工機シマトロニック CAD/CAMシステムCAD・CAM自動裁断機

事業の効果

  • 連続裁断により約30%の作業時間の短縮が可能になった。
  • CAMによる高精度化でロス率が60%削減された。

連続裁断により裁断時間が約30%短縮され、CAMによる高精度化でロス率が60%削減され歩留まりが向上した。CAD データ管理により刃型置き場の管理が不要となり、従業員の安全性も今まで以上に確保できた。全数検査から抜き取り検査に移行して品質管理の効率も上がり、期待していた生産効率のメリットが実現した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    昭和63年からの自動車用フロアマット製作など過去の取組はうかがえるが、裁断機導入が経営戦略上どう位置付けられるかは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    5m以上の大型マットを製造する数少ないメーカーという強みと、顧客からの増産・短納期・多品種対応の要望が書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    手切り裁断の課題に対し、連続裁断で作業時間約30%短縮、CAMでロス率60%削減という数値つきの解決策が示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    作業時間約30%短縮とロス率60%削減という具体的な目標・成果数値が示されており、付加価値や賃上げの目標は読み取れない。

  • 事業を進める体制2

    従業員42人の事業所であることはわかるが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制の具体的な記述は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    自動車・商用家庭用・土木公共の市場ごとに、大型マットのラミネート加工や寸法精度の高さを選ばれる理由として整理している。

  • 事業化までの道筋2

    今後の市場展開は書かれているが、事業化の遂行スケジュールや課題の解決方法の詳細は読み取れない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    大型マットの製造に数少ないメーカーという記述はあるが、ジャンルの普及度や高価格化の水準を示す記述は薄い。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    新工場設立や地域の生産能力向上にふれているが、波及効果や雇用創出など国が補助する理由は明示されていない。

  • 費用対効果4

    作業時間約30%短縮とロス率60%削減という数値が示されており、投資に対する効果の大きさがうかがえる。金額の記載はない。

  • イノベーションへの貢献2

    CAD/CAMによる電子データ化は先端的技術の活用だが、サプライチェーン全体への貢献や新ビジネスモデルの記述は薄い。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    和歌山県橋本市での新工場設立と地域の生産拠点化は読み取れるが、地域経済成長を牽引する具体的な効果は書かれていない。

今後の展望

自動車向けマット市場ではコスト競争力による市場拡大と収益向上に注力する。商用・家庭用向けマット市場では大型マットのラミネート加工と自動裁断で競争力を高め、新規顧客を獲得する。土木・公共事業向けマット市場では、自社開発の機能性の高いシート材を寸法精度の高い品質で提案し、新規案件の獲得を狙う。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。