ものづくり補助金平成25年度製造業和歌山県

油圧式サーボ・下降式プレスブレーキによる特注品の短納期・多品種・小ロット化への実現

株式会社赤井工作所

成果金型取付作業の人数 2人→1人

この事例のポイント

  • 特注品は通常1週間から2週間程度で納品しているが、数日での完成を求められるなど納期条件の厳しいケースは受注できないこともあった。
  • 油圧式サーボ・下降式プレスブレーキ「TruBend5230」(トルンプ)を導入した。
  • 金型取付作業の人数 2人→1人。設備導入により加工時間が短縮され、曲げ加工の不良品発生も削減された。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社赤井工作所
所在地和歌山県 岩出市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数50人
資本金1,000万円
設立1989年

事業の背景

赤井工作所は平成元年設立の金属加工会社で、精密板金や製缶などを発注メーカーの設計・開発段階から手がけ、加工から組立、据付まで一貫して生産している。金属プレス業界の市場規模は約1兆円とされ、内訳は自動車用8,500億円、産業機械用335億円、精密機器用74億円などである。産業機械用と精密機器用の2市場では、多品種・小ロット・短納期の特注品の受注増が見込まれ、その短納期市場規模は年間50〜60億円程度と推定されている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程特注品は通常1週間から2週間程度で納品しているが、数日での完成を求められるなど納期条件の厳しいケースは受注できないこともあった。
  • 生産能力納期問題を解決するには、加工時間の短縮を実現する設備の導入が必須と判断された。
  • 生産能力多品種・小ロットの受注にも対応できるようにすることが課題だった。

やったこと

油圧式サーボ・下降式プレスブレーキ「TruBend5230」(トルンプ)を導入した。オートメーションによる全セットアップが可能で、専用ソフトと組み合わせて加工時間の短縮と曲げ加工の不良削減を図った。標準仕様はオープンハイト615mm、ストローク445mmで、箱曲げや深曲げができるため溶接工数も減らせる。レーザー式安全装置を備え、生産性を上げても従業員の安全体制を保てる。従来2人で行っていた金型取り付け作業が1人で可能になった。

事業の効果

  • 金型取付作業の人数 2人→1人

設備導入により加工時間が短縮され、曲げ加工の不良品発生も削減された。金型取り付け作業が1人で可能になったことで人件費などの生産コストが下がり、その効果を受注単価に反映して競争力を高める。高品質な製品を素早く提供できる環境が整ったことで、高精度製品などの受注を増やし利益を追求できるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    平成元年設立以来、設計・開発段階から共同でものづくりを行い、加工から組立・据付まで一貫生産を整えてきたことが書かれている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    短納期・多品種・小ロットへの対応や受注増の見込みは書かれるが、市場の外部環境と自社の強み・弱みの分析は示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    特注品が1〜2週間で納品でき、数日納期は受注できなかった課題を挙げ、加工時間短縮の設備導入で解決するとしている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    加工時間の短縮や不良削減が見込めると書かれるが、付加価値額や賃上げの具体的な目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    従業員50人で夜間自動運転を行っていることは書かれるが、補助事業を遂行する事務体制や人材配置の詳細は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    高精度・短納期の製品を提供できる点は書かれるが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は具体性が薄い。

  • 事業化までの道筋2

    導入設備と受注増の見込みは書かれるが、遂行スケジュールや中長期の課題検証の記述はうかがえる程度にとどまる。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    高精度製品や福祉・医療機器など精密機器用の高精度市場の新規開拓を挙げ、高付加価値化を図る方針が読み取れる。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    金属プレス業界の市場規模や短納期市場の規模が示されるが、国が補助する積極的な理由や波及効果は書かれていない。

  • 費用対効果4

    人員が2人から1人に減り人件費が削減され、受注単価への反映で受注拡大を見込むと具体的な効果が書かれている。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    和歌山の地域企業であることは示されるが、地域の特性を活かして雇用や地域経済を牽引する記述は読み取れない。

今後の展望

コスト削減分を顧客に反映して失注分の確保と新規受注の拡大を図るとともに、福祉・医療機器などの精密機器向け高精度製品市場の新規開拓を進める予定である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。