ものづくり補助金平成25年度製造業和歌山県

梅酢を原料にした脱塩梅酢果汁、梅塩の生産ラインの拡大

有限会社みなべの梅農産組合

成果生産性 100%→130%

この事例のポイント

  • 梅酢の回収は季節的な偏りがあり年間を通じて安定して得られない上、低温減圧濃縮装置が1台しかなく生産・処理能力に限界があった。
  • 新たに真空濃縮装置を導入し、既存の低温減圧濃縮装置と合わせて2台体制とした。
  • 生産性 100%→130%。新たな真空濃縮機の導入により、昨年実績と比べて約30%程度生産性が向上した。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社みなべの梅農産組合
所在地和歌山県 みなべ町
業種食料品製造業
技術分野製造環境
従業員数3人
資本金3,000万円
設立2002年

事業の背景

梅干を生産する過程で発生する梅酢の大部分は廃棄されていた。同社は梅酢を加工して梅水、梅塩、梅酢カルシウムを生産・販売するために設立された。現在の主力は梅塩とジュース原料の販売で、ジュース原料は飲料メーカーに販売され、既存の得意先から品質面で高い評価を得ている。梅酢は年間200トン〜300トンを40〜50件程度の農家から入手している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力梅酢の回収は季節的な偏りがあり年間を通じて安定して得られない上、低温減圧濃縮装置が1台しかなく生産・処理能力に限界があった。
  • 生産能力大手飲料メーカーからの増産要請に応えるための生産余力が不足していた。
  • 生産能力低温減圧濃縮過程の待ち時間が長く、工程全体の設備増強が喫緊の課題であった。

やったこと

新たに真空濃縮装置を導入し、既存の低温減圧濃縮装置と合わせて2台体制とした。新装置の導入により、既存の濃縮機と同時間帯で運転できるようになり、生産能力を拡大した。導入後は昨年実績と比べて約30%程度生産性が向上した。

事業の効果

  • 生産性 100%→130%

新たな真空濃縮機の導入により、昨年実績と比べて約30%程度生産性が向上した。既存の濃縮機と同時間帯で運転することでガスの消費効率が高まり、コスト削減につながった。今後は大手飲料メーカーへの営業と試作開発を進め、引き合いの増加を期待している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業時から梅酢の再利用で廃棄削減を目指す事業で、一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    国内で梅酢の低温減圧濃縮装置を保有する企業は他にないと記載され、飲料メーカーからの品質評価と増産要請もあり強みが具体的。

  • 課題の認識と解決4

    生産能力の限界と低温減圧濃縮過程の待ち時間を課題に挙げ、真空濃縮装置の増設で解決を図る計画が明確に示されている。

事業の実現可能性64%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    新設備導入後、昨年実績と比較して約30%の生産性向上を達成したと記載があり、数字で成果が示されている。付加価値額や賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員3人と記載があるが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制の具体的な記述は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    梅塩とジュース原料の用途や品質評価、大手飲料メーカーへの販売先が具体的に示され、顧客ニーズの裏付けがある。

  • 事業化までの道筋3

    廃棄物ゼロの方針や塩水の再利用検討、新製品開発など今後の方向性は示されるが、スケジュールや課題解決方法は具体性が薄い。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    梅酢から梅水・梅塩・梅酢カルシウムを生産する事業で国内でも稀有なモデルと記載され、高付加価値化の方向性が示されている。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    廃棄物ゼロと梅産業の副産物活用という社会的意義はうかがえるが、雇用創出や波及効果の数字は書かれていない。

  • 費用対効果3

    約30%の生産性向上とガス消費効率化によるコスト削減が書かれるが、補助金額と付加価値増加の対比は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    廃棄物ゼロに向けた取組や新製品の展開はうかがえるが、先端デジタル技術の活用は記載されていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    みなべ町や田辺市の梅生産農家との連携による梅酢調達が記載され、地域の特性を活かした事業であることがうかがえる。

今後の展望

秋口から大手飲料メーカー各社の試作開発と生産計画の準備が進むことから引き合いが増えることを期待している。梅酢の再利用を進め、廃棄物ゼロを目指して新製品の開発にも取り組む予定である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。