ものづくり補助金平成25年度建設業和歌山県

計画的生産性向上の為に自社独自開発の溶接ロボットを導入

竹島鉄工建設株式会社

成果溶接時間 1倍(シングルアーク比)→0.67倍(シングルアーク比)

この事例のポイント

  • 東京方面の大規模物件では今まで以上の製作数量が求められるため、製作数量を上げることが必須だった。
  • 「柱大組立2アーク深接ロボットシステム」を新たに導入し、平成27年3月に設置した。
  • 溶接時間 1倍(シングルアーク比)→0.67倍(シングルアーク比)。製作時間が短縮され、品質を確保しながら生産効率が向上した。

事業者のプロフィール

事業者名竹島鉄工建設株式会社
所在地和歌山県 有田郡有田川町
業種総合工事業
技術分野接合・実装
従業員数147人
資本金2,000万円
設立1971年

事業の背景

大型高層ビルや橋梁など、官民を問わず幅広い分野で鉄骨の施工に取り組んでいる。得意とする4面ボックスなど他社との差別化ができる物件は、今後東京方面で多く出てくると見込まれていた。これまでも柱の製作方法、工場のレイアウト、人材確保、従業員教育などを独自に進めてきたが、一定の成果にとどまり、人材不足も続くと予想された。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力東京方面の大規模物件では今まで以上の製作数量が求められるため、製作数量を上げることが必須だった。
  • 人手・技能生産効率を上げるための実質的な人材確保が難しく、今後も人材不足が予想された。
  • 新製品・新技術新技術や顧客ニーズに対応するため、ロボットによる生産性の向上が必要だった。

やったこと

「柱大組立2アーク深接ロボットシステム」を新たに導入し、平成27年3月に設置した。今後の大きな発注に合わせて重量やサイズのリミットを広げた仕様にカスタマイズした。S造コラム柱などの一般的な柱のほか、特殊な柱貫通タイプにも対応できるようにした。シングルアークに比べて溶接時間を3分の2に削減し、スラグ自動除去など外観仕上げや溶接後の後処理も短縮した。

  • ロボット柱大組立2アーク深接ロボットシステム

事業の効果

  • 溶接時間 1倍(シングルアーク比)→0.67倍(シングルアーク比)
  • 製作数量 1倍→2倍

製作時間が短縮され、品質を確保しながら生産効率が向上した。溶接時間はシングルアークに比べ3分の2に減り、後処理も短縮されたため、付加価値の高い製品をより多く製作できるようになった。その結果、首都圏までマーケットを広げ、2機目のロボット発注や夜間の無人稼働にもつながっている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    鉄骨施工を長年手がけ、4面ボックスなど得意分野を差別化の軸にしていると書かれている。経営戦略上の位置づけまでは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    東京方面で4面ボックスなど差別化できる物件需要が見込まれると分析し、製作数量拡大の必要性を示している。

  • 課題の認識と解決4

    人材不足が予想される中で生産性向上が課題と認識され、2アーク溶接ロボット導入で時間を3分の2に削減したと具体的に示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    2025年を目標に製作数量を今の2倍に引き上げると数値目標が示されているが、付加価値や賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    技術者の創意工夫が広がっていると触れられるのみで、補助事業を遂行する人員体制や事務処理能力の記述は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    4面ボックスなど差別化できる物件、首都圏までの市場拡大は書かれているが、顧客ターゲットやニーズの裏付けは具体性が薄い。

  • 事業化までの道筋3

    2機目の発注や夜間無人稼働、横向き溶接への展開など今後の取り組みが示されているが、スケジュールの詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    鉄骨施工の分野で、4面ボックスなど同分野内で高付加価値の製品を多く製作できるようになったとの記述がある。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用3

    関西のランドマークや公共の橋梁工事に関わり、社会インフラ整備への貢献が読み取れるが、経済波及効果の数値はない。

  • 費用対効果3

    溶接時間が3分の2に削減されたという数値があるが、補助金投入額に対する費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    ロボット化とVR/MRソリューション事業への展開が書かれ、デジタル技術活用の方向性はうかがえる。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    ロボット化による生産性向上は触れられているが、日本経済の構造転換への言及はわずかにうかがえる程度である。

  • 地域経済への波及3

    関西のランドマークを手がけ、地域の建造物への貢献と雇用創出への意向が書かれているが、地域経済への波及は具体性が薄い。

今後の展望

2020年の東京オリンピックや大阪万博など、得意とする物件の確保が見込まれている。2025年を目標に製作数量を今の2倍に引き上げ、受注と製作数量の継続的な確保によって会社を安定させ、人材の雇用や社会貢献につなげる方針である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。