ものづくり補助金平成25年度製造業鳥取県

短納期化・低コスト化・安定供給に対応するホーニング設備の導入

株式会社ウメカワ

成果オプション弁は月産2倍

この事例のポイント

  • 顧客の高難易度加工ニーズに応えるため、生産能力を2倍にする必要があった。
  • 設備仕様を社長以下5名の体制で検討し、顧客要求を満たすホーニングマシンを導入した。
  • オプション弁は月産2倍。ホーニング加工の生産能力が約2倍になり、オプション弁とバルブケーシングの月産がそれぞれ2倍になった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ウメカワ
所在地鳥取県 鳥取県西伯郡大山町
業種生産用機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数48人
資本金3億円
設立2000年

事業の背景

創業以来、機械加工に特化して事業を進めてきた会社である。産業機械・建設機械分野では多機能化や操作性向上が進み、ポンプ・モータ・バルブのスプール穴の個数が増加傾向にあった。当社は下請け体質からメーカーへの転換を目指していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力顧客の高難易度加工ニーズに応えるため、生産能力を2倍にする必要があった。
  • 納期・工程スプール穴の個数が増えて工程が増え、リードタイムが長期化していた。
  • コスト・採算価格競争の中で低コスト化が必要になっていた。
  • 品質・精度製品の難易度が上がる一方で、納期遵守率の維持が求められていた。

やったこと

設備仕様を社長以下5名の体制で検討し、顧客要求を満たすホーニングマシンを導入した。導入したのは、粗加工用と仕上げ加工用の2台のホーニング加工機である。新設計では、脱着を油圧クランプとし、ツール交換を廃止するため1スピンドル2ヘッドと回転テーブルを採用した。また荒加工と仕上げ加工を同時にホーニングすることで加工時間を削減した。

加工機ホーニング粗加工機
加工機ホーニング仕上げ加工機

新しい製品・サービス:高精度油圧切替バルブ

事業の効果

  • オプション弁は月産2倍
  • バルブケーシングは月産2倍
  • 加工工程数 2工程→1工程
  • 稼働日数 22.5日→19日

ホーニング加工の生産能力が約2倍になり、オプション弁とバルブケーシングの月産がそれぞれ2倍になった。加工工程は2工程から1工程に減り、工程ごとの刃物交換がなくなったことで軸と芯のブレを防げるようになった。稼働日数の短縮により人件費も削減された。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.2 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性3

    中小企業の下請け体質からメーカーへの転換を目指すと記載があり、経営方針との関係は読み取れるが、過去の取組との一貫性は具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    建機・産業機械の顧客要求(生産能力2倍、価格1/2、受注即納)に応える設備導入と、中〜大物一貫ライン加工の強みが具体的に示されている。

  • 課題の認識と解決5

    課題として工程増加とリード時間の長期化が示され、ホーニング2工程を1工程に改善し生産能力2倍、稼働日22.5日から19日への削減など数字で成果が示されている。

事業の実現可能性68%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    月産2倍(オプション弁・バルブケーシング)、稼働日22.5日→19日など数値目標と実績が明記され、高付加価値化の目標値も示されている。

  • 事業を進める体制3

    社長以下5名の体制で設備仕様を検討したと書かれているが、補助事業の遂行体制や事務処理能力の詳細は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    顧客ニーズ(生産能力2倍、価格1/2、受注即納、安定供給)と製品の高精度加工の強みが具体的に示されている。

  • 事業化までの道筋4

    脱着の油圧クランプ化、ツール交換廃止、荒仕上げ同時ホーニングなど具体的な改善策と導入後の展開が示されている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    スプール穴の多い複雑な油圧バルブ加工という高難易度分野への対応が示されるが、一般的な普及度や高価格化の水準は具体的でない。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用3

    建機・産業機械分野の高度化への対応が示されるが、波及効果や雇用創出など国が補助する積極的理由は明示されていない。

  • 費用対効果4

    投入に対し生産能力2倍、人件費削減(稼働日短縮)など具体的な効果が示されており、費用対効果の根拠がうかがえる。

  • イノベーションへの貢献2

    ホーニング設備の導入は示されるが、先端的なデジタル技術の活用やサプライチェーンへの貢献はわずかにうかがえる程度。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    建設機械・産業機械分野の高度化対応がうかがえるが、日本経済の構造転換に資する具体的な記述はない。

  • 地域経済への波及2

    鳥取県西伯郡の立地は示されるが、地域特性を活かした雇用創出や地域成長への言及は少ない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

営業力と販路を拡大し、高精度の加工能力を持つ企業としてPRを進める。精度と技術力を軸に、川上工程を加えたセット受注体制を確立する。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。