ものづくり補助金平成25年度製造業島根県

加熱処理設備導入による既存事業の量産化および新商品開発による国内外展開

有限会社 コクヨー

この事例のポイント

  • シジミやサツマイモ、タケノコは既存設備では大量加熱すると熱のむらが生じ、大量加熱ができなかった。
  • 蒸気加熱による大容量対応の加熱設備を導入し、シジミ・アサリ、サツマイモ、タケノコの大量加熱を可能にした。
  • 新型加熱処理機の導入により、シジミ・アサリの剥き身商品が完成した。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社 コクヨー
所在地島根県 出雲市
業種食料品製造業
従業員数22人
資本金300万円
設立1975年

事業の背景

島根県は宍道湖産大和シジミの漁獲量が日本一の地域である。有限会社コクヨーは宍道湖産シジミを仕入れ、生鮮用、冷凍、レトルトなど用途に応じた加工を行い全国に販売している。シジミの漁獲量は一時期4割近くまで落ち込み、当社の経営を圧迫したが、この数年で日本一の漁獲量に返り咲いた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力シジミやサツマイモ、タケノコは既存設備では大量加熱すると熱のむらが生じ、大量加熱ができなかった。
  • 人手・技能サツマイモ・タケノコ加工の皮むき作業に手間がかかり、省力化が必要だった。
  • 生産能力宍道湖シジミの漁獲量が一時期4割近くまで落ち込み、経営が圧迫された。その経験からリスク対策として新たな事業の柱が必要だった。

やったこと

蒸気加熱による大容量対応の加熱設備を導入し、シジミ・アサリ、サツマイモ、タケノコの大量加熱を可能にした。食材の加熱具合などを確認し、最適な条件を探す試作作業を繰り返した。サツマイモ・タケノコ加工の省力化のために自動皮むき器を導入した。サツマイモペースト開発では小型乾燥機を活用し、乾燥工程には除湿機も導入した。洗浄には洗浄器を導入し簡易洗浄を行えるようにした。

加工機ボイラー・蒸気加熱器(大容量対応の加熱設備)
加工機自動皮むき器
加工機小型乾燥機
加工機除湿機
その他洗浄器

新しい製品・サービス:シジミ・アサリの剥き身商品、島根県産農産物(サツマイモ・タケノコ)の加工品、高級スイーツ用サツマイモペースト

事業の効果

新型加熱処理機の導入により、シジミ・アサリの剥き身商品が完成した。蒸気加熱器によって均一に熱が入り、歩留まりの良い商品を大量生産できるようになった。サツマイモ・タケノコの加工品も製品化され、未開拓の市場に向けた新商品が完成した。高級スイーツ用サツマイモペーストは基本的な製造工程を確立し、菓子メーカーとの共同開発につながる見込みである。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.3 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存のシジミ事業の延長として農産加工へ進出した経緯は読み取れるが、経営戦略上の位置づけを示す記述は具体性が薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    シジミ漁獲量が一時4割近くまで落ち込んだ経験は書かれているが、強みや競争優位性の分析は見当たらない。

  • 課題の認識と解決3

    漁獲量激減による経営圧迫を課題として認識し、新規事業で解決を図る方針が書かれているが、計画の定量的裏付けは薄い。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    試作作業の繰り返しや菓子メーカーとの開発連携はうかがえるが、体制や人材についての記述はない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    冷凍・レトルト・剥き身など用途に応じた加工や、未開拓市場への新商品という方向性は読み取れるが、顧客ターゲットの裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋3

    試作を繰り返し最適条件を探す進め方や、菓子メーカーとの共同開発への展開は書かれているが、スケジュールの記述はない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    シジミ剥き身やサツマイモペーストなど新分野の商品化が書かれているが、市場の認知度や高付加価値化の水準は示されていない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    地域の農産物を活かす加工事業であることはうかがえるが、波及効果や雇用創出の数字は書かれていない。

  • 費用対効果2

    蒸気加熱器導入で歩留まりが良くなったと書かれているが、投入額に対する効果の数字はない。

  • イノベーションへの貢献2

    蒸気加熱や自動皮むきの導入はうかがえるが、デジタル技術や地域サプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    島根県の宍道湖産シジミや地域農産物を活かし、大和シジミ日本一の産地で加工事業を広げる点が具体的に書かれている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

貝類は従来の販路を含めた拡販を行う。サツマイモ・タケノコ加工商品は多くの引き合いが見込まれる。サツマイモペーストは地元の菓子メーカーの指導のもと開発を続け、販路開拓と菓子メーカーとの連携を進める。今後は全国及び海外への挑戦を進める。

業種と困りごとが近い成果事例

大阪府製造業平成25年度

MRI用超電導マグネット監視装置の生産体制強化

制御基板の試験を自動化するため、基板検査装置を開発し、手作業で行っていた測定端子の接続や測定値の読み取りを自動化する。

効果:測定工数は予定通り約半分以下の時間となった

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。