ものづくり補助金平成25年度サービス業(他に分類されないもの)島根県

二枚貝に関するノロウイルス等病原微生物の除去システムの開発

株式会社貝援隊

この事例のポイント

  • カキの出荷前の海水浸漬処理は紫外線殺菌装置のみで行われており、完全な除去が行われずノロウイルス検査で陽性となることがある。
  • 同社が所有する植物性プランクトンによる排出と海水の滅菌装置を組み合わせ、完全な病原微生物除去システムを開発した。
  • 本事業により病原微生物除去システムを完成させ、従来より強力な滅菌により二枚貝内の病原微生物を除去できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社貝援隊
所在地島根県 松江市
業種その他の事業サービス業

事業の背景

島根県では松江市のカキのブランド化や宍道湖のシジミ生産量が再び日本一になるなど、二枚貝の出荷が盛んになっている。一方で漁場の水質管理には常に敏感になる必要があり、残留農薬などの危険性と隣り合わせの状態である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度カキの出荷前の海水浸漬処理は紫外線殺菌装置のみで行われており、完全な除去が行われずノロウイルス検査で陽性となることがある。
  • 集客・繁閑食への不安が社会的な問題となっており、出荷の仕組みで少しでも不安を解消する必要がある。

やったこと

同社が所有する植物性プランクトンによる排出と海水の滅菌装置を組み合わせ、完全な病原微生物除去システムを開発した。二段階の浄化として、植物プランクトンを給餌して貝に体内の汚物を自主的に排出させ、浄化された海水を循環させて体内の汚れを洗い流す。海水の滅菌には2つの装置を使用し、従来の紫外線による滅菌で処理した後、それをかいくぐった病原微生物を超音波発生装置で完全に滅菌する。滅菌で減少した海水内の溶存酸素は溶存酸素発生装置で元の状態に戻す。

  • その他紫外線殺菌装置超音波発生装置溶存酸素発生装置

新しい製品・サービス:二枚貝用病原微生物除去システム

事業の効果

本事業により病原微生物除去システムを完成させ、従来より強力な滅菌により二枚貝内の病原微生物を除去できるようになった。植物プランクトンの大量培養技術も確立し、シジミの増養殖事業にも取り組んでいる。近隣の漁業関係者からの出荷前処理の受託を積極的に受け入れ、ブランド価値の向上を期待している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.3 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性2

    植物プランクトン培養や既存のシジミ増養殖事業に触れるが、過去取組との一貫性や経営戦略上の位置付けは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    島根県の名産品であるシジミやカキの評価の高さに触れ、市場環境は読み取れるが、自社の強み・弱みと競争優位の関係は具体的でない。

  • 課題の認識と解決3

    ノロウィルス検査陽性となる課題を挙げ、完全除去の必要性を示すが、事業計画の付加価値化や成長への道筋は書かれていない。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    植物プランクトンの大量培養技術を確立したとあり、技術面の体制は一部うかがえるが、人材や事務処理体制は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    出荷前処理の受託や食材の安全性によるブランド価値向上を期待すると書かれ、顧客像や選ばれる理由が一部読み取れる。

  • 事業化までの道筋3

    二段階浄化や海水滅菌の構成、今後の減菌効率増強の改良方針が書かれ、遂行内容は読み取れるがスケジュールは薄い。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    従来の紫外線殺菌では不十分な点を解消する新しい方式を示すが、市場の普及度や高価格化の水準までは書かれていない。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    食の安心確保という社会的な問題に触れており、社会的意義はうかがえるが、経済波及や雇用創出の記載はない。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献2

    二段階の浄化や超音波、溶存酸素発生装置を組み合わせた点は技術革新だが、サプライチェーンへの貢献は限定的にしか書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    島根県の名産品であるシジミやカキの地域特性を活かす点は読み取れるが、雇用や地域経済成長への効果は書かれていない。

今後の展望

装置は大掛かりなものではあるが、将来的には購入希望への対応も考えている。今後のシステム改良により滅菌効率の増強並びに生体活性化の強化に取り組んでいく。

事業者の声

牡蠣を代表とした生食用二枚貝の清浄化事業に取り組み、従前の方法における不十分さを解消するシステムを確立できたと自負しております。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。