ものづくり補助金平成25年度農業、林業島根県

最新の検査装置を駆使した新生産ライン導入による作業の効率化と高付加価値・高品質商品の生産と販路拡大

有限会社 山本産業

成果検卵作業のすべての作業を機械化することで、およそ15%の効率向上を図ることができた。

この事例のポイント

  • 熟練作業者による目視での検卵では、ひび卵・血卵・みだれ卵の確認に限界があり、不良品の取りこぼしが年に数回発生していた。
  • 検卵作業の全工程を機械化するため、洗卵からパックまで人の手を介さない全自動の検卵装置を導入した。
  • 検卵作業のすべての作業を機械化することで、およそ15%の効率向上を図ることができた。検卵作業の機械化により、卵の品質が安定し不良率が低減した。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社 山本産業
所在地島根県 邑南町
業種農業
従業員数10人
資本金350万円
設立1968年

事業の背景

有限会社山本産業は邑南町の高原で採卵養鶏を営み、ネッカブランドの卵を生産・販売している。島根県の「美味しまね認証制度」に農業分野で3番目の早さで登録され、県内有数の高品質卵として評価を受けている。洗卵からパックまでのラインは旧式だが、熟練者の目と経験で毎日良質の卵を出荷していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度熟練作業者による目視での検卵では、ひび卵・血卵・みだれ卵の確認に限界があり、不良品の取りこぼしが年に数回発生していた。
  • コスト・採算年々増していくメンテナンス費が負担となっていた。
  • 人手・技能検卵作業が人手に頼っており、最大のネックとなっていた就業者の確保と作業負担の軽減が課題だった。

やったこと

検卵作業の全工程を機械化するため、洗卵からパックまで人の手を介さない全自動の検卵装置を導入した。導入した機械設備の主要部は異常卵検知部とヒビ卵検知部で、選別後に自動でパッキングするオートパッカーも導入した。検査装置付きのオートパッカーにより、殻への菌の付着を防ぎ、安定した品質の卵を出荷できる体制を整えた。

検査測定全自動検卵装置(異常卵検知部・ヒビ卵検知部)
加工機検査装置付きオートパッカー

新しい製品・サービス:新石見のたまご

事業の効果

  • 検卵作業のすべての作業を機械化することで、およそ15%の効率向上を図ることができた。

検卵作業の機械化により、卵の品質が安定し不良率が低減した。作業者の負担が軽減され、熟練者は鶏の飼育に注力できるようになった。およそ15%の生産性向上を見込み、就業者の安定も期待できる。新ブランド「新石見のたまご」として地域活性化への効果も期待されている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    美味しまね認証を受けた高品質卵の生産が続いており、既存の強みと検卵設備の導入には一定のつながりがうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    地域に無い全自動の検卵装置を導入すると明記され、認証卵という評価と合わせて競争優位の内容が具体的に読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    メンテナンス費の増加と目視による不良品の取りこぼしが年数回発生という課題を示し、全自動化で解決する計画が読み取れる。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    検卵作業の効率向上がおよそ15%と数字で示されているが、付加価値額や賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    検卵の熟練者が鶏の飼育に注力できると述べられているが、事業遂行の体制や事務処理能力の記述は乏しい。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    安全安心な卵の出荷体制と「新石見のたまご」ブランドという価値が示され、新規スーパーとの商談への活用も述べられている。

  • 事業化までの道筋2

    導入後1年半の経過とクレームなしという結果はあるが、今後の遂行スケジュールや課題解決の計画は明確に書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    県内有数の高品質卵という評価と新ブランドの立ち上げが書かれているが、同分野での高価格化の水準は示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    中山間地の食材による地域活性化や、Uターン・Iターン者の受け入れ体制への言及があり、地域への波及が期待されている。

  • 費用対効果2

    効率向上15%は読み取れるが、補助金投入額や付加価値増加額との比較など費用対効果の記述がない。

  • イノベーションへの貢献2

    異常卵検知部やヒビ卵検知部による自動検査は書かれているが、デジタル技術やサプライチェーン全体への貢献は述べられていない。

政策面60%
  • 成長分野への進出2

    鶏卵生産の効率化は書かれているが、成長分野への進出や日本経済の構造転換に関する記述はわずかにうかがえる程度。

  • 地域経済への波及4

    邑南町の高原という立地や中山間地ならではの食材を活かし、地域活性化と雇用受け入れに取り組む点が具体的に書かれている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

大幅に改善された検卵体制を基に、消費者や顧客に胸を張って販売でき、健康な鶏を育てることに集中して更においしい卵を生産する。「新石見のたまご」は地域の農産品と並ぶ新商品として注目を集め、地域活性化が期待される。

事業者の声

今回の最新の検査装置付きのオートパッカーの導入は私の予想した以上の効果を発揮しています。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。