ものづくり補助金平成25年度卸売業、小売業島根県

精米機、フルカラー選別機及び自動計量包装機導入による精米機能の強化

有限会社 内藤米穀

この事例のポイント

  • 本社工場の2つのラインのうち1ラインは1時間に最大900kgを精米するのがやっとで、出荷が集中すると追いつけない状態だった。
  • 本社工場から同市内の久利工場にラインを移設し、新たに最大1,500kgを処理できる精米機を増設した。
  • フルカラー選別機により異物混入をほぼ完全に防止できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社 内藤米穀
所在地島根県 大田市
業種飲食料品卸売業
技術分野情報処理,製造環境,測定計測
従業員数11人
資本金950万円
設立1982年

事業の背景

有限会社内藤米穀は、地元農家から直接集荷した島根県産米を全国の小売店に卸しており、入荷米は全数検査と自社低温倉庫での貯蔵を経て、受注ごとに精米して袋詰めし自社便で配送している。売上は324百万円である。平成30年度には国の米価維持のための生産調整が廃止される見込みで、各県産米の販売競争の激化が予見されていた。また県内産米は近年の地球温暖化による高温障害で品質が低下し始めていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力本社工場の2つのラインのうち1ラインは1時間に最大900kgを精米するのがやっとで、出荷が集中すると追いつけない状態だった。
  • 品質・精度精米時の胴割粒や裂粒の残量が米の旨味に影響し、石などの異物除去は絶対条件であるが、その解決が課題だった。
  • 人手・技能計量と包装は一部手作業で行っていた。

やったこと

本社工場から同市内の久利工場にラインを移設し、新たに最大1,500kgを処理できる精米機を増設した。あわせて、2つのCCDカメラを備えたフルカラー選別機と、計量・包装を自動化する自動計量包装設備を導入した。フルカラー選別機は、従来の選別機では除去できなかった異物も発見してエアーで確実に排除する。自動計量包装設備により、これまで不可能だった薄手のポリ袋やラミネート袋でも自動計量と袋詰めができるようになった。

加工機精米機
その他フルカラー選別機
加工機自動計量包装機

事業の効果

フルカラー選別機により異物混入をほぼ完全に防止できるようになった。計量と袋詰めの自動化により重労働が軽減され、精米技術の向上と精米量の増量も実現した。袋詰め作業は自動化により作業時間が約30%削減され、社員の労働負荷も減った。県内外の小売店からの引き合いも増え、販路拡大につながっている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.3 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    本社工場から久利工場へ精米ラインを移設し増設した点は読み取れるが、過去の取組との一貫性や経営戦略上の位置付けは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    島根県産米の直接集荷や全数検査など強みはうかがえるが、市場動向との関係や競争優位の説明は具体性が薄い。

  • 課題の認識と解決4

    1ラインで1時間最大900kgが限界で出荷が集中すると追いつけなかったという課題と、増設による最大1,500kg処理が具体的に書かれている。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    袋詰め作業時間が約30%削減と数字があるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    胴割粒や異物除去の必要性、顧客に新鮮な米を届ける狙いは読めるが、ターゲットや選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋2

    移設・増設と設備導入の流れはあるが、中長期の検証や遂行スケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    精米機や選別機の分野は一般的で、高付加価値化を示す記述は弱く、カラー選別で異物を除去する点がわずかにうかがえる程度。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    地域の特産品販売者として地元農家の期待が高まるという記述はあるが、波及効果や雇用創出の数字は書かれていない。

  • 費用対効果3

    作業時間約30%削減など効果の一部は示されているが、補助金額に対する費用対効果の説明はない。

  • イノベーションへの貢献2

    CCDカメラによる異物検出という技術は書かれているが、地域やサプライチェーンへの貢献とは結び付けられていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    島根米の拡販や地域特産品販売者としての役割が書かれており、地域特性を活かした事業であることは読み取れるが、雇用や成長の数字は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

設備導入による精米技術の向上と時間あたりの処理能力向上は、今後の販売拡大にとって大きな強みとなった。県内の取引先に加え、県外や海外への販売も模索しており、地域の特産品販売者として地元農家からの期待も高まると見込まれている。

事業者の声

「美味い」「安心」「安全」

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。