ものづくり補助金平成25年度建設業広島県

自然薯食品の試作開発

有限会社仙石組

この事例のポイント

  • 自然薯の折損、曲がり、小物品は自然薯のパッケージとして販売できず、その割合は10%に及ぶ。
  • 広島県食品工業技術センターの協力を受けて、自然薯食品としてのすりおろしとろろと急速凍結食品を試作し、商品化した。
  • 急速凍結において様々な自然薯の状態を設定して試験したところ、一定の条件のもとでは本来の風味が保たれることが分かった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社仙石組
所在地広島県 三原市
業種総合工事業
従業員数5人
資本金3,000万円
設立1987年

事業の背景

当社は建設用機械と人材の有効活用を図るため平成21年から自然薯栽培に取り組んできた。栽培した自然薯は通信販売や敷地内の店舗、道の駅などで販売するとともにレストランにも卸している。折損や曲がり品、小物品などは自然薯のパッケージとしては販売できず、その割合は10%になる。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力自然薯の折損、曲がり、小物品は自然薯のパッケージとして販売できず、その割合は10%に及ぶ。
  • 新製品・新技術これまで製粉で活用してきたが、本来の粘り気は失われ販売単価も低くなる。

やったこと

広島県食品工業技術センターの協力を受けて、自然薯食品としてのすりおろしとろろと急速凍結食品を試作し、商品化した。規格外の自然薯を有効活用するため製粉、急速凍結、フリーズドライを比較し、急速凍結を選んだ。食品の水分が凍るマイナス5度前後を急速に通過させて組織の破壊を防ぐ方法をとった。冷媒には液体窒素、塩水、電気式急速凍結機を試験し、費用対効果の点で電気式急速凍結機を選定した。

加工機電気式急速凍結機

新しい製品・サービス:自然薯急速凍結とろろ&自然薯アイス

事業の効果

急速凍結において様々な自然薯の状態を設定して試験したところ、一定の条件のもとでは本来の風味が保たれることが分かった。規格外品の自然薯がすりおろした直後の状態をほぼ保つことができ、家庭でもすりおろす手間なく気軽に楽しめる商品ができた。アイスと合わせたスイーツとしても楽しめ、セット商品は消費者に好評である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    平成21年から自然薯栽培に取り組み、通販や道の駅で販売している既存事業との連続性は読み取れる。ただし経営戦略上の位置づけは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    規格外品が全体の10%になる点や、粘り気が失われ販売単価が下がる課題は書かれているが、市場動向や競争優位性の記述は乏しい。

  • 課題の認識と解決4

    折損や曲がり品が10%を占め製粉では販売単価が下がるという課題を示し、急速凍結で粘りを保ち、すりおろし状態の製品化で解決しようとしている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    具体的な付加価値額や成長率の目標値は書かれておらず、年間を通じた供給という方向性のみがうかがえる。

  • 事業を進める体制3

    県の食品工業技術センターの協力を受けていることと従業員5人の総合工事業であることは読み取れるが、体制の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    家庭ですりおろす手間が省けること、アイスとのセットが消費者に好評であることが書かれ、顧客ニーズと選ばれる理由が整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    電気式急速凍結機を費用対効果から選定し、今後はアカモクとの商品やフリーズドライを検討するという展開は書かれているが、スケジュールは示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    すりおろし急速凍結自然薯という製品は、同分野での高付加価値化を図るものと読めるが、市場の普及度についての記述は薄い。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    自然薯の規格外品を活用する地域農産物の価値向上はうかがえるが、雇用や波及効果の具体的記述はない。

  • 費用対効果2

    製粉では販売単価が下がるものを冷凍製品にする効果は示唆されるが、補助金投入額に対する付加価値額の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    広島県三原市久井町の標高375mの高原、寒暖差、天然地下水を活かした自然薯を使い、地域特性を活かした商品となっている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

海の自然薯と言われフコダインを多く含むアカモクと自然薯を合わせた商品の販売を予定している。フリーズドライにもチャレンジしたいと考えている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。