ものづくり補助金平成25年度製造業山口県

最新NCルーター導入における医療・自動車製造ライン部品の生産性と品質の向上

株式会社ヤマカタプラスチック

この事例のポイント

  • カバー製作はマシニングセンターと手加工での作業が続き、顧客が求める精度の要求に十分応えられていなかった。
  • NCルーター加工機を導入した。
  • NCルーター導入により、従来は困難だった短時間・高精度の加工が可能になり、作業時間の短縮、工程の集約、高精度の実現を図ることができた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ヤマカタプラスチック
所在地山口県 周南市
業種はん用機械器具製造業
技術分野機械制御,精密加工,製造環境
従業員数13人
資本金500万円
設立2007年

事業の背景

当社は昭和58年に創業し、アクリル、塩ビ、MCナイロン、ポリアセタールなどの樹脂を材料に、カバーやローラー等の一貫製作を行っている。主な取引先は半導体、医療機器、自動車、プラント関連の機械装置メーカーで、近年は医療機器製造ライン装置の樹脂部品製造にも至った。プラスチック製カバーは製造ラインで主流となっており、特に最終取付部品は短納期対応が強く求められている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度カバー製作はマシニングセンターと手加工での作業が続き、顧客が求める精度の要求に十分応えられていなかった。
  • 納期・工程NCルーターを保有していないため、公差を必要とする加工品は外注に頼らざるを得ず、納期の面で課題があった。
  • コスト・採算公差を要する加工品を外注していたことで、コストの面でも課題となっていた。

やったこと

NCルーター加工機を導入した。NCルーターは大きな板材を広いテーブルに吸着固定し、上部からの回転工具の移動によって目的の形状に切削する機械で、数値制御装置によって正確な位置を測り、求める公差を出すことができる。手加工のように板材をカットすると切断面に亀裂が生じることがなく、ヤスリでの仕上げも不要となり、端面がきれいに仕上がる。従来は大きな板に穴をあける作業員に加えて板を支える作業員が必要だったが、導入後は1人で作業できるようになった。

事業の効果

NCルーター導入により、従来は困難だった短時間・高精度の加工が可能になり、作業時間の短縮、工程の集約、高精度の実現を図ることができた。手作業で生じていた切断面の亀裂がなくなり、端面もきれいに仕上がるためヤスリ仕上げの手間が省けた。大きな板への穴あけも作業員1人で全ての加工ができるようになり、工場内の他の作業にあたる効率も良くなった。これにより短納期かつ高品質での対応が可能になった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    過去の取組として『接着』『曲げ』など昔ながらの技術と3D CAD/CAM、NC加工を組み合わせてきたと書かれ、一貫性はうかがえる。経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    顧客は半導体・医療・自動車で『即日納品』など短納期要求に応えてきたと書かれ、強みは読み取れる。市場動向の分析は書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    課題は公差加工を外注に頼り納期・コストが課題だったと明記され、NCルーター導入で解決を図る流れが具体的に読み取れる。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの数値目標は書かれていない。作業時間短縮と作業員の削減は書かれているが目標値はない。

  • 事業を進める体制3

    従業員数13人、設立年や所在地は書かれているが、補助事業を遂行する人材体制の具体的記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    透視性や軽量性などプラスチックの特長と、医療・半導体向けカバーの顧客ニーズが書かれ、選ばれる理由も読み取れる。

  • 事業化までの道筋3

    今後の展望として鉄道車両や石油化学分野への新規開拓と既存設備との融合が書かれるが、スケジュールは示されていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    プラスチック加工は他社にない稀有な技術と述べられ、高付加価値性はうかがえるが、数値や価格の根拠は示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    鉄道車両や石油化学コンビナートへの新規顧客開拓が書かれるが、地域経済への波及効果は具体的に示されていない。

  • 費用対効果3

    作業員が二人から一人に減り、作業時間短縮が書かれるが、補助金額に対する費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    NCルーターとCAD数値入力による加工は書かれるが、サプライチェーン全体への貢献や新ビジネスモデルの記述はない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    山口県周南市の立地条件を生かす方針が書かれるが、地域の雇用創出や経済成長への言及は薄い。

今後の展望

NCルーター導入を機に、既存のNC制御マシニングセンター、複合NC旋盤、3D CAD/CAMと組み合わせて複雑な形状に対応し、接着や曲げなどの熟練技術と融合させることで、品質向上と作業効率改善を進める。既存顧客からの受注をさらに増やすとともに、立地条件の優位性を生かして鉄道車両関係や石油化学コンビナート関係の新規顧客を増やしていく計画である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。