ものづくり補助金平成25年度製造業徳島県

スダチ果皮に含まれる機能性成分に着目した抗肥満食品素材の開発・量産化

池田薬草株式会社

この事例のポイント

  • スダチ果皮が主体の搾汁粕の処理に経済的負担がかかっていた。
  • スダチ搾汁粕に極めて微量しか含まれないスダチチンを、搾汁粕から効率良く抽出・精製する処方の確立と商業化を検討した。
  • スダチチン1%含有品は量産化を実現し、5%含有品は量産化の目途を立てることができた。

事業者のプロフィール

事業者名池田薬草株式会社
所在地徳島県 三好市
業種化学工業
技術分野バイオ
従業員数22人
資本金1億円
設立1984年

事業の背景

徳島県ではスダチの研究が盛んで、近年スダチ果皮固有のスダチチンに抗肥満作用が見出された。一方、スダチ果皮が主体の搾汁粕の有効利用が望まれていた。メタボリック対策品目の新規健康食品素材は市場参入が容易で、地域色豊かな品目として市場を開拓できる可能性があった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算スダチ果皮が主体の搾汁粕の処理に経済的負担がかかっていた。
  • その他搾汁粕は悪臭や廃液による環境負荷の問題を抱えていた。
  • 生産能力搾汁粕に極めて微量しか含まれないスダチチンを効率よく抽出・精製する方法が必要だった。

やったこと

スダチ搾汁粕に極めて微量しか含まれないスダチチンを、搾汁粕から効率良く抽出・精製する処方の確立と商業化を検討した。スダチチンの機能性成分の明確化と、期待する機能性や市場価値を投影した生産の実現に取り組んだ。スダチチン1%含有品および5%含有品の試験開発を行った。

新しい製品・サービス:スダチチンを含む抗肥満食品素材(スダチチン1%含有品および5%含有品)

事業の効果

スダチチン1%含有品は量産化を実現し、5%含有品は量産化の目途を立てることができた。地域色豊かな品目として市場を開拓できる可能性がある。搾汁粕の有効利用法も確立され、果汁製造事業者の経済的負担や悪臭・廃液による環境負荷の解決の一助となる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性47%
  • これまでの取組との一貫性2

    地域のスダチ研究や搾汁粕の有効利用に触れるが、過去の取組との一貫性や経営戦略上の位置付けは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    メタボ対策の新規健康食品素材として市場参入が容易とあるが、競合や自社の経営資源の強みは具体的に書かれていない。

  • 課題の認識と解決3

    搾汁粕の処理負担と環境負荷という課題は示されるが、高付加価値化や成長につながる計画の具体性は薄い。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    量産化の実現と5%含有品の量産化の目途は書かれるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    開発の実施主体は書かれるが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制の具体的記述はない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    スダチチン1%・5%含有品という製品仕様と、抗肥満素材としての機能性、メタボ対策品目という顧客ニーズの方向が示されている。

  • 事業化までの道筋3

    ヒト臨床試験を経て本格製品化するという中長期の方向は示されるが、スケジュールや課題解決方法は明確ではない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    スダチ果皮由来のスダチチンはメタボ対策の新規素材で、地域色豊かな品目として市場開拓の可能性があると書かれている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用4

    農家や果汁製造者の廃棄負担、悪臭・廃液による環境負荷を解決する一助になると、地方創生への寄与が明記されている。

  • 費用対効果2

    補助金額や付加価値増加、生産性向上の数値がなく、費用対効果は判断できない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面60%
  • 成長分野への進出2

    健康食品素材という成長分野への進出はうかがえるが、日本経済の構造転換への貢献は具体的に書かれていない。

  • 地域経済への波及4

    徳島県の特産品スダチの未利用果皮を活用し、地方創生に寄与するという地域特性を活かした事業として明記されている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後はヒト臨床試験を行い、人体への効果を確認できれば、より本格的な製品化・商用化を行いたいと考えている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。