ものづくり補助金平成25年度建設業香川県

中小型建造物の為の高強度かつ環境・デザイン性の高い鋼板屋根材の開発事業

株式会社川上板金工業所

この事例のポイント

  • 中・小型建物向けに、強度・断熱性・防水性・採光性・耐候性を兼ね備えたデザイン性のある屋根が、まだユーザーのニーズに十分応えられていない。
  • 中・小規模施設向けの鋼板製屋根材として、自然災害に強い山高タイプのハゼ式鋼板屋根の試作・開発を実施した。
  • 吹き上げ防止金具との3点接合により屋根の強度が増し、JIS A6512の曲げ耐力試験で従来工法に比べて約10%強度が向上した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社川上板金工業所
所在地香川県 仲多度郡まんのう町
業種総合工事業
技術分野精密加工
設立1934年

事業の背景

同社は工業・商業用施設の鋼板屋根の研究・開発・製造・施工を行っている。大型建物では台風による飛散被害が続いており、同社は平成16年から台風災害を目標に研究開発を進めてきた。近年はコンビニエンスストアや事務所など中・小型建物向けのニーズが高まっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術中・小型建物向けに、強度・断熱性・防水性・採光性・耐候性を兼ね備えたデザイン性のある屋根が、まだユーザーのニーズに十分応えられていない。
  • 品質・精度近年、大型で強い台風がしばしば発生しており、中・小規模施設でも災害に強い屋根材が喫緊の課題になっている。

やったこと

中・小規模施設向けの鋼板製屋根材として、自然災害に強い山高タイプのハゼ式鋼板屋根の試作・開発を実施した。従来工法の折板に代えて、革新的なハゼ式嵌合型折板と工法を進化させた。タイトフレームの側面にクローザー金具(吹き上げ防止金具)を施し、屋根材の頂部のハゼ部分と側面の嵌合部分の3点で接合する構造とした。成型機をロール可変式に変更し、タイトフレームは2連式から単独式とし、働き幅300〜550に対応する特殊金型を製作した。形状はTYPE-S、TYPE-H、TYPE-D、TYPE-Kなど多種のバリエーションとした。

新しい製品・サービス:中・小規模施設向けの鋼板製屋根材「クローザーZ」(山高タイプ、働き幅300・420・550の3種類)

事業の効果

吹き上げ防止金具との3点接合により屋根の強度が増し、JIS A6512の曲げ耐力試験で従来工法に比べて約10%強度が向上した。働き幅300・420・550の3種類と、側面サザナミ工法、アール成型、新断熱工法、縦葺き材対応など多様なバリエーションにより、さまざまな用途や規模に対応できるようになった。成型機の独自開発により他社の侵害を受けずに自社の製造方法を実現し、グッドデザイン賞を受賞したシリーズの製品として高いデザイン性も備えている。

今後の展望

30分耐火構造の認定を既に取得しており、すぐに市販化できる体制と準備が整っている。兄弟品のZ500クローザールーフとともに、四国四県だけでなく近畿や九州地方まで営業エリアを広げ、新たな市場を獲得したいと考えている。

事業者の声

クローザーシリーズの開発に至ったのは、04年の台風を経験したからです。この年四国に6つの台風が上陸しました。わたしたちは、強風ではがれた体育館の屋根の復旧をご依頼いただき、現場で飛散した屋根を目の当たりにして、台風の怖ろしさを痛感しました。これを機に「台風ゼロ災害」を目標に掲げ、新しい屋根材の開発に取り掛かったのです。大きな屋根は、屋根材の「ハゼ」という部分を互いにはめ込んで横につなげて作ります。下からの風で吹き上げられた屋根は、吹き上げに抵抗する力を超えると屋根材が左右に広がり、ハゼが外れるのです。ハゼが外れると屋根は強度を失いバラバラになってしまいます。そこでわたしたちは、屋根材の側面に吹き上げ防止金具を取り付けられるよう、「リブ」と呼ばれるくびれを施しました。そうすることで、金具とリブがかみ合い、吹き上げに強くハゼが外れにくくなりました。本製品で「台風ゼロ災害」の社会を実現したいと、使命感に燃えています。

公式の事例集より(原文のまま)

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。