ものづくり補助金平成25年度製造業香川県

「自動反転式茹で釜」等の新規設備導入による「冷凍讃岐うどん」の製造能力向上、ならびに労働環境の大幅改善

株式会社山田家物流

成果製造数 1倍→2倍

この事例のポイント

  • 既存の機械設備では製造能力が不足しており、新規受注が見込めるのに増産体制に入れない。
  • 熱湯に接触する危険性を避け身体的負担を大幅に軽減し生産性を上げるため、自動反転式茹で釜(エアコンプレッサー含む)を導入した。
  • 製造数 1倍→2倍。茹で・洗い工程の自動化により、職人の火傷リスクや腰痛発症が低減し、体力的・精神的負担が軽減された。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社山田家物流
所在地香川県 高松市
業種食料品製造業
技術分野製造環境
設立2002年

事業の背景

株式会社山田家物流は香川県高松市に本社を置き、讃岐うどん店「うどん本陣山田家」向けの土産うどん・贈答用うどんを主に製造している。既存の製造設備では増産が極めて困難な状況にあった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力既存の機械設備では製造能力が不足しており、新規受注が見込めるのに増産体制に入れない。
  • 生産能力既存設備による増産は年間の余剰生産能力を大きく上回るため、極めて困難である。
  • 品質・精度旧式の製造方法のため、増産すると危険性が高い。
  • 人手・技能体に負担の多い単純作業が多く、長期作業で怪我のリスクが高まり、長期的な育成や雇用が難しい。

やったこと

熱湯に接触する危険性を避け身体的負担を大幅に軽減し生産性を上げるため、自動反転式茹で釜(エアコンプレッサー含む)を導入した。安定した冷却性能で品質の安定と生産性の向上を目指し、浸漬槽に組み込む冷水装置(浸漬冷却装置)を導入した。冷却されたうどんをプラスチックトレイから剥離する工程のプラスチック破片飛散リスクを抑え、剥離作業の効率を上げるため、反転装置付きの脱パン装置を導入した。本事業による設備は新工場に設置された。

  • 加工機自動反転式茹で釜エアコンプレッサー含む浸漬冷却装置浸漬槽に組込み脱パン装置反転装置付き

新しい製品・サービス:冷凍讃岐うどん

事業の効果

  • 製造数 1倍→2倍

茹で・洗い工程の自動化により、職人の火傷リスクや腰痛発症が低減し、体力的・精神的負担が軽減された。浸漬冷却装置により夏場の高温でも性能が落ちにくくなり、年間を通して安定した品質の冷凍讃岐うどんを製造できるようになった。脱パン装置の導入で、プラスチック破片飛散や異物混入の恐れがなくなった。茹で・洗い工程の自動化により職人は1名で対応可能となり、1日当たり製造数は従来の倍になった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性4

    既存店「うどん本陣山田家」向け土産・贈答うどん製造が主業務で、ネット販売先行など過去の取組との一貫性が読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    ネット販売を他社に先駆けて手掛けたことや業容拡大は書かれるが、市場動向と自社強みの比較分析は具体的に示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    増産困難・旧式製法の危険・単純作業による雇用難という課題を整理し、自動化で1日当たり製造数が従来の倍と示される。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    1日当たり製造数が従来の倍、茹で・洗い工程は職人1名で対応可能と目標と効果が示されるが、付加価値額や賃上げ目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    職人1名対応や計量・包装人員の増員は書かれるが、補助事業を遂行する事務体制や人材確保の詳細は示されていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    土産・贈答用の讃岐うどんで高品質・ネット販売を展開すると書かれるが、ニーズの裏付けや顧客ターゲットの明確化は薄い。

  • 事業化までの道筋2

    新工場への設置や導入設備の内容は示されるが、中長期の課題検証や遂行スケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    讃岐うどんの老舗ブランドによる高品質商品と書かれるが、ジャンルの普及度や高付加価値化の水準を示す記述は薄い。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    地域経済貢献や長期雇用の促進、高齢者も安全に働ける環境づくりが述べられ、地域への波及効果がうかがえる。

  • 費用対効果3

    製造能力の倍増や作業負担の軽減効果は示されるが、補助金投入額に対する付加価値増加の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    自動反転茹で釜や浸漬冷却装置など自動化は示されるが、先端デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    香川県高松市の讃岐うどん業界で地域の雇用と経済成長に寄与すると述べられるが、地域特性の活用の具体性は薄い。

今後の展望

工程の自動化により安全に効率よく作業できる環境となり、従業員のモチベーション向上による雇用の安定と長期雇用の実現が見込まれる。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。