ものづくり補助金平成25年度製造業愛媛県

立形マシニングセンタ導入による効率化と多品種・小ロット対応事業

有限会社田中製作所

成果複合加工の加工時間が旧設備の約1/2にまで短縮

この事例のポイント

  • 工作機械の部品加工で短納期の受注が増えており、受注獲得には多品種・小ロット対応の設備導入が不可欠だった。
  • マシニングセンタ『Dura Vertical 5100』とインデックス『DDRT-200』を導入し、既存設備の更新に合わせて生産ラインに配置した。
  • 複合加工の加工時間が旧設備の約1/2にまで短縮。マシニングセンタとインデックスが同一メーカーになったことで、プログラミング時間が大幅に短縮され、作業効率が改善した。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社田中製作所
所在地愛媛県 伊予郡松前町
業種業務用機械器具製造業
技術分野材料製造プロセス
従業員数9人
資本金500万円
設立1990年

事業の背景

昭和23年創業の地場老舗機械部品製造業者で、業歴70年余りの地域密着経営により、地元機械メーカーを主な取引先としている。小ロットの受注も積極的に受けるなど小回りを効かせた事業活動を展開している。近年は短納期での受注が増加傾向に転じている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力工作機械の部品加工で短納期の受注が増えており、受注獲得には多品種・小ロット対応の設備導入が不可欠だった。
  • 人手・技能マシニングセンタとインデックスのメーカーが異なり、プログラミングの連動ができず作業時の読み込みに時間を要していた。
  • 生産能力年間200台前後の受注がある浄水装置機械の大型部品は加工処理部分が多く複雑なため、生産量が制限され対応が困難になっていた。

やったこと

マシニングセンタ『Dura Vertical 5100』とインデックス『DDRT-200』を導入し、既存設備の更新に合わせて生産ラインに配置した。Dura Vertical 5100は目的に合わせてフライス削り・中ぐり・穴あけ・ねじ立て等の異種加工を1台で可能にする。DDRT-200はDura Vertical 5100と組み合わせて曲面加工に対応し、自動工具交換機能も備えているため、多品種・小ロットの精密加工から量産加工まで幅広く活用できる。

加工機マシニングセンタ『Dura Vertical 5100』
加工機インデックス『DDRT-200』

事業の効果

  • 複合加工の加工時間が旧設備の約1/2にまで短縮

マシニングセンタとインデックスが同一メーカーになったことで、プログラミング時間が大幅に短縮され、作業効率が改善した。従前は機械稼働時に1名が専従していたが、設備導入後は他機械との兼務が可能になり、労務環境の改善にも寄与した。複合加工では加工時間が旧設備の約1/2に短縮された。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    過去の取組は示されず、多品種・小ロット対応が必須という受注環境の説明にとどまり、経営戦略上の位置付けは明確でない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    短納期受注の増加傾向と地場機械メーカー中心の関係性に触れるが、競争優位の根拠となる数値や比較は示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    課題はプログラミング連動不可と読み込み時間、大型部品の加工制限と具体的で、複合加工時間が約1/2に短縮したと示される。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    複合加工時間約1/2、受注量年200台との記述はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    専従1名が兼務可能になったと体制の変化は書かれるが、補助事業を遂行する人員や事務体制の詳細は示されない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    多品種・小ロット、曲面加工、短納期というニーズと対応内容は書かれるが、顧客ターゲットの明確化や選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    今後は自動梱包機需要増加を見込み、営業活動を展開する計画が示されるが、スケジュールや課題解決の方法は詳しくない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    機械部品加工は一般的な分野で、曲面加工など複雑処理への対応が述べられるものの、高水準の高付加価値化を示す数値はない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    地場機械メーカーとの取引や地域密着経営に触れるが、波及効果や雇用創出など国が補助する積極的理由は具体的に書かれていない。

  • 費用対効果3

    加工時間約1/2と労務環境改善が示されるが、補助金投入額に対する付加価値増加や費用対効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    最先端技術を活用した機器を配置したと記載されるが、デジタル技術の活用内容やサプライチェーンへの貢献は具体的でない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    地域密着経営と松前町の地場機械メーカーとの取引にわずかに触れるが、地域経済成長への牽引効果は示されていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

自動梱包機の需要増加や既存得意先からの曲面加工など複雑な部品加工ニーズの高まりに対応し、小回りを効かせた営業活動で多様化する顧客ニーズに応え、短納期を実現して更なる受注増加を目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。