ものづくり補助金平成25年度卸売業、小売業高知県

コンビニ販売専用パッケージの製造

有限会社 パッケージ高知

この事例のポイント

  • 製袋機の能力から、小ロット必要数の納品要望に一部しか応えられていなかった。
  • 設備納入業者からの見積書を基に内容を検討した結果、センタープレス式製袋機1台を確定し、同社に機械装置を発注した。
  • センタープレス式製袋機の導入により、取引先の食品製造業者に対して短納期かつ必要納品数のみを製袋・納入するサービスが可能になった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社 パッケージ高知
所在地高知県 南国市
業種その他の卸売業
従業員数12人
資本金1,550万円
設立1983年

事業の背景

既存取引先である食品製造業者ではコンビニエンスストアへの納品数が増加傾向にある。コンビニ納品商品は3ヶ月で棚割が変わり、1ヶ月程前から生産計画を作成してパッケージ製造業者に発注するのが一般的で、見込み数プラスアルファの無駄を見込んだ生産になることが多い。そのため小ロット必要数の納品でリスク回避を図る要望が高い。当社は食品関連の袋や容器などの卸売を中心とし、パッケージの企画やラミネートフィルムチャック式製袋機による加工・販売にも力を入れている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力製袋機の能力から、小ロット必要数の納品要望に一部しか応えられていなかった。
  • 人手・技能仕入れ対応の場合は後日提案となり、即座の見積対応ができず機会損失につながるケースも少なくなかった。
  • コスト・採算受注したパッケージはメーカーへ発注するため、ロットや納期調整に時間と労力を要し、卸の販売利益中心で薄利多売だった。

やったこと

設備納入業者からの見積書を基に内容を検討した結果、センタープレス式製袋機1台を確定し、同社に機械装置を発注した。後日納入・設置された機械設備が正常に稼働することを確認し検収した。検収後に試運転を兼ねて納入業者の指導・教育により当社社員がオペレーションの習得に努めた。本事業により高機能・多品種・小ロット・短納期製袋を実現し、価格以外の付加価値を提供できるようになった。

加工機センタープレス式製袋機

新しい製品・サービス:「アルミ蒸着」「真空パック対応袋」による製袋製品。スナック菓子、カット野菜、水物、茶袋、味噌、氷菓等向けで、高機能・多品種・小ロット対応が可能。

事業の効果

センタープレス式製袋機の導入により、取引先の食品製造業者に対して短納期かつ必要納品数のみを製袋・納入するサービスが可能になった。これまでの設備では対応できなかったスナック菓子や水物など賞味期限の長い商品領域にも対応でき、受注・売上増が見込まれる。販売利益から加工利益へのシフトと納期調整・生産計画の改善により利益率が向上し、残業代の抑制から職場環境も改善した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    卸売からメーカー機能への転換が『業態の転換』として書かれ、既存の製袋機台数増加も記載があるが、過去の取組との一貫性は数値を伴って明確とは言えない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    コンビニ向け小ロット多頻度納品の需要増と、自社製袋機の能力制約、仕入れ対応の後日提案による機会損失という内部課題が具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    受注から1~2週で納入可能になる、中古2台から4台へ増加、販売利益から加工利益へのシフトなど、課題と高付加価値化の方向が具体的に示されている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額の目標値は示されておらず、受注・売上増が見込めると述べるにとどまるため、数値目標の実現可能性は読み取れない。

  • 事業を進める体制3

    設備納入業者による試運転・オペレータ教育、社員の習得努力が書かれているが、体制や人材の具体的な配置は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    アルミ蒸着・真空パック対応袋などの製品特性、スナック菓子や味噌など対象商品、短納期・小ロット対応という選ばれる理由が書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    メーカー化や営業育成、県外展開などの段階的な方向は書かれているが、スケジュールと課題解決方法の具体性は薄い。

  • 財務と資金の調達2

    同時期に自己資金で製袋管理ソフトを導入したとあり、資金面の一端はうかがえるが、金融機関からの調達や財務状況は読み取れない。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    高機能・多品種・小ロット対応の付加価値製品であり、価格以外の付加価値提供と書かれているが、市場の認知度や高価格化の水準は示されていない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    地域の県内製造業者のコンビニ進出や四国内展開が触れられているが、経済波及や雇用創出の国の関与理由は具体的に書かれていない。

  • 費用対効果2

    残業代抑制や収益率向上が述べられているが、補助金投入額に対する付加価値増加などの費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    タブレット端末で見積・納期を即時提供する体制や社内クラウド連動が書かれ、デジタル活用の要素はうかがえるがサプライチェーン貢献の記述は乏しい。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    県内製造業者や四国内への営業展開が触れられ、地域との関係はうかがえるが、地域の経済成長を牽引する記述は限定的である。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

平成28年にベテラン営業社員2名が定年退職することから、OFF-JTおよびOJTで営業社員の育成と平準化を図る。製袋管理と社内クラウドが連動したソフトを活用し、タブレットで見積り・納期回答を即時提供する体制を構築する。在宅事務処理で女性等の登用にもつなげたい。今後さらに1台を加えてメーカーとしての機能を高め、県外食品製造業者も視野に四国内で営業展開する。

  • 目標:製袋機の台数 2台→4台

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。