ものづくり補助金平成25年度製造業福岡県

病院手術室向けクリーンファンユニット極薄材の高効率ベンディングシステムの構築

株式会社ナダヨシ

成果ファンコイルユニットの製作時間を20%削減した。

この事例のポイント

  • 極薄素材の曲げ加工で通り精度を出すため踏み直しや複数の曲げ加工機を使う人海戦術になっており、密閉性に影響が出ていた。
  • 極薄板の曲げを一度にできるベンディングマシンを導入した。
  • ファンコイルユニットの製作時間を20%削減した。踏み直しがゼロになり精度向上とスピードアップが実現した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ナダヨシ
所在地福岡県 古賀市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数22人
資本金1,000万円
設立1981年

事業の背景

株式会社ナダヨシはステンレス等の精密板金、溶接、加工一式を手掛け、厨房機器、医療機器、自動車パーツ、装飾品金物など幅広い分野の製品を製作している。医療分野では病院手術室向けのクリーンファンユニット部材を製作しており、国も医療機器の開発支援を掲げるなど医療分野は今後の成長の柱と位置づけられている。営業エリアはこれまで取引先の関係で西日本に限られていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力極薄素材の曲げ加工で通り精度を出すため踏み直しや複数の曲げ加工機を使う人海戦術になっており、密閉性に影響が出ていた。
  • 人手・技能工作物が大型のため、工程間の移動を2人の担当者が市販のテーブルで行い、回転や積み下ろしに大きな作業負担がかかっていた。
  • 納期・工程病院工事の後工程となるため図面変更への対応と短納期が求められ、それに応える体制づくりが必要だった。

やったこと

極薄板の曲げを一度にできるベンディングマシンを導入した。従来の曲げ機は2m50cmの長さだったが、新たな曲げ機は4mと長く大型の曲げ加工に対応でき、上から刃が下りて力を加える下降式によりミクロン単位の位置決め精度を実現した。これにより踏み直しがゼロになり、精度向上とスピードアップを達成した。また自社設計のオリジナル回転治具を製作し、大型工作物のハンドリング作業を軽減した。

加工機ベンディングマシン(下降式、4m)
その他オリジナル回転治具

事業の効果

  • ファンコイルユニットの製作時間を20%削減した。
  • 曲げ機の長さ 2.5m→4m

踏み直しがゼロになり精度向上とスピードアップが実現した。回転治具により大型工作物の移動や回転の負担が軽減され、現場スタッフの負担も大幅に減った。ファンコイルユニットの製作時間は20%削減された。今後は東日本からの受注増も見込まれ、雇用拡大につながる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来の厨房機器から医療機器・自動車パーツへの事業領域拡大と、受賞作品に表れる加工技術の蓄積が記述されている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    自社で図面を描ける優位性や西日本から東日本への営業エリア拡大が書かれ、強みの活用はうかがえるが定量的な比較はない。

  • 課題の認識と解決4

    踏み直しや人海戦術の曲げ加工、移動作業負担という課題を挙げ、4m曲げ機と回転治具で解決する計画が具体的に示されている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    ファンコイルユニットの製作時間を20%削減し、5年後に7000万円の受注増を見込むなど数値目標が示されている。

  • 事業を進める体制3

    2014年4月に4名採用決定と人員計画が書かれているが、補助事業の遂行体制の詳細は乏しい。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    病院向けクリーンファンユニットの極薄素材加工という需要と、医療分野進出の国策的意義が整理されている。

  • 事業化までの道筋2

    導入後の課題と展望は示されているが、遂行スケジュールや中長期の検証方法の記述はわずかにうかがえる程度。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    極薄素材の曲げ精度を高める高付加価値の医療向け部材加工が書かれ、同分野での差別化がうかがえる。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    国の成長戦略「戦略市場創造プラン」や健康寿命延伸に触れ、福岡県の経済活性化や雇用拡大への寄与が書かれている。

  • 費用対効果3

    作業時間20%削減と現場負担軽減が書かれているが、補助金額に対する費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    医療分野への進出は書かれるが、先端デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は明確に読み取れない。

政策面60%
  • 成長分野への進出3

    医療分野への進出が国の健康寿命延伸政策に合致し、成長分野への展開として位置づけられている。

  • 地域経済への波及3

    福岡県古賀市での事業と県の経済活性化、地元雇用の拡大への寄与が書かれている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

東日本への営業拡大で受注が増え、5年後には7000万円の受注増を見込む。増加する業務に対応するため4名を採用し、福岡県の経済活性化に寄与していく。

  • 目標:東日本からの受注増により5年後には7000万円の受注増を見込んでいる。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。