ものづくり補助金平成25年度製造業長崎県

最新鋭の複合NC 旋盤機械を新規導入する事業

株式会社公精プラント

成果加工スピードは概ね60%の短縮、中には90%短縮できるものもある

この事例のポイント

  • 傾斜角度の加工需要が増えているが、現有の複合機では傾斜加工の際に工程を分けて作業する必要があり、生産性が低下していた。
  • 傾斜及び三次元加工が可能な複合加工機を導入した。
  • 加工スピードは概ね60%の短縮、中には90%短縮できるものもある。加工スピードが大幅に向上し、加工時間は概ね60%短縮、一部は90%短縮できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社公精プラント
所在地長崎県 島原市
業種はん用機械器具製造業
技術分野情報処理,精密加工,測定計測,表面処理
従業員数20人
資本金400万円
設立1980年

事業の背景

株式会社公精プラントは金属精密部品加工を行い、半導体・液晶関連設備部品を含む産業用機械部品の試作から量産まで取り組んでいる。これまでも切削加工と穴あけを同時にできる複合機を他社に先駆けて導入するなど、複合旋盤加工に特化して他社と差別化を図ってきた。近年は複雑化する顧客ニーズへの対応が求められていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力傾斜角度の加工需要が増えているが、現有の複合機では傾斜加工の際に工程を分けて作業する必要があり、生産性が低下していた。
  • 品質・精度工程を分けることで精度が不安定になることも課題となっていた。

やったこと

傾斜及び三次元加工が可能な複合加工機を導入した。従来型の3軸に斜め方向を加え、4軸同時に加工可能となる設備により、作業時間の短縮と製品精度の安定化、より複雑な形状の加工を可能にした。全24台のうち複合機は17台で、これは九州トップクラスの規模である。導入は総資産の15%超に及ぶ大規模な投資であり、他者との差別化と新たな市場への参入を目標とした。

加工機傾斜及び三次元加工が可能な複合加工機(4軸同時加工対応)

事業の効果

  • 加工スピードは概ね60%の短縮、中には90%短縮できるものもある
  • 加工不良数は30%削減できている
  • 新規顧客を毎年20%程度獲得
  • 売上も10%ずつ伸びている

加工スピードが大幅に向上し、加工時間は概ね60%短縮、一部は90%短縮できるようになった。精度も上がり、複雑な加工が増える中でも加工不良数は30%削減できている。対応できる幅が広がったことで新規顧客を毎年20%程度獲得し、売上も10%ずつ伸びている。売上増加は従業員の給与アップにつながり、作業効率化、作業環境の改善、所得の向上が好循環で回っている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    複合機を他社に先駆けて導入し複合旋盤加工に特化してきたという過去の取組との一貫性が読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    半導体・液晶関連部品や複雑形状加工への強みは読めるが、市場動向との対比は具体的に書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    傾斜角度加工で工程を分けるため生産性低下と精度不安定が課題と明示され、4軸同時加工の設備で解決している。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    加工時間は概ね60%短縮、中には90%短縮、加工不良数は30%削減、売上は10%ずつ伸びていると数字で示されている。

  • 事業を進める体制2

    作業員1名で2〜3台を掛け持ちで扱う状況は書かれているが、補助事業を遂行する人材や事務体制の記述は乏しい。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    複雑形状加工を得意とし新規顧客を毎年20%程度獲得と書かれ、顧客ニーズへの対応力は読めるがターゲットの整理は薄い。

  • 事業化までの道筋2

    新市場への参入はまだ実現できていないとあるのみで、中長期の遂行方法やスケジュールの記述は見当たらない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    複合旋盤加工に特化し、傾斜・三次元加工が可能な複合加工機を九州トップクラスの台数で同分野の高水準を図っている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    九州トップクラスの規模や地域の製造業の効率化への言及はあるが、波及効果や雇用創出の国の関与理由は弱い。

  • 費用対効果3

    加工時間60%短縮や売上10%増など効果は数字で示されるが、補助金投入額との比較は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    作業の見える化やサイクルタイムのデータ化に触れるが、デジタル技術によるサプライチェーン貢献の記述は限定的。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    半導体・液晶関連部品への対応はうかがえるが、日本経済の構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及3

    長崎県島原市の地域企業として、売上増と給与アップの好循環を生んでいる点が読み取れる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

新たな市場への参入はまだ実現できていないが、対応できる幅の広がりを背景に、さらなる差別化と新市場への参入を目指している。

事業者の声

新しい技術を持っているだけではダメ。それをどう使うか、が大事だと思うのです。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。