ものづくり補助金平成25年度製造業長崎県

手造り焼酎の品質向上、及び多品種少量生産への体制を整え、グローバルな販売展開を目指す

重家酒造株式会社

成果麹米の蒸しの圧力 1倍→4倍

この事例のポイント

  • ボイラーの圧力が足りず、米麹を蒸す際に全体が柔らかく仕上がり、麹菌がまんべんなく付かなかった。
  • ボイラーを500型から750型に更新し、麹米の蒸しの圧力を以前の4倍まで高められるようにした。
  • 麹米の蒸しの圧力 1倍→4倍。麹米の蒸しの圧力が4倍になり、麹菌がまんべんなく入ることで甘みと香りがしっかりした焼酎になり、品質が向上した。

事業者のプロフィール

事業者名重家酒造株式会社
所在地長崎県 壱岐市
業種飲料・たばこ・飼料製造業
従業員数7人
資本金220万円
設立1924年

事業の背景

大正時代から少人数で手造りの焼酎を造り続けている酒蔵で、島で唯一日本酒造りにも取り組んでいる。2019年にはG20大阪サミット晩餐会で壱岐麦焼酎「ちんぐ」が使用され、経済産業省「はばたく中小企業・小規模事業者300社」に選出されるなど、各方面から高い評価を得ている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度ボイラーの圧力が足りず、米麹を蒸す際に全体が柔らかく仕上がり、麹菌がまんべんなく付かなかった。
  • 人手・技能瓶へのラベル貼りを手作業で行っていたため、きれいに貼るのが難しく、全従業員が対応できず時間もかかっていた。

やったこと

ボイラーを500型から750型に更新し、麹米の蒸しの圧力を以前の4倍まで高められるようにした。これにより蒸米一粒一粒がくっつかず、麹菌がまんべんなく中まで入るようになった。また、和紙・洋紙を含む大小様々なラベルに対応する半自動ラベラーを導入した。

その他ボイラー(750型)
加工機半自動ラベラー

新しい製品・サービス:壱岐焼酎をベースにしたジン

事業の効果

  • 麹米の蒸しの圧力 1倍→4倍
  • 生酒ラベルの出荷までの日数 7日→3日

麹米の蒸しの圧力が4倍になり、麹菌がまんべんなく入ることで甘みと香りがしっかりした焼酎になり、品質が向上した。半自動ラベラーの導入でラベル貼りが速くなり、生酒の出荷は一週間から3日に短縮され、短納期につながった。全従業員がラベル貼りに対応できるようになり、多品種少量生産の体制も確立した。作業時間が減ったことで営業や展示会に充てる時間も確保できた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    大正時代からの酒造りと、ボイラー増強・ラベル貼り自動化で品質と多品種少量生産を目指す流れは読めるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    G20晩餐会採用や海外販売拡大の方針は読み取れるが、市場動向と自社の強み・弱みを比較した記述は見当たらない。

  • 課題の認識と解決4

    ラベル貼りに1週間かかっていた課題を3日に短縮し、多品種少量生産体制と営業時間確保につなげたと具体的に書かれている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    ラベル作業が1週間から3日へ短縮、蒸し圧力4倍と数値はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員7名で全従業員がラベル作業に対応できるようになったとあるが、補助事業の遂行体制や事務処理能力の記述はない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ヨーロッパやアジアへの販売、海外販売量の拡大方針など、顧客ターゲットと選ばれる理由の一端が示されている。

  • 事業化までの道筋2

    今後は海外販売量を増やし、壱岐焼酎ベースのジンを開発するとあるが、スケジュールや課題解決の方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    麦焼酎の中でも手造りで高品質を目指し、壱岐焼酎をベースにジンを開発するなど、高付加価値化の方向性が示されている。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    壱岐焼酎の海外販売で地域の酒造りを広める点はうかがえるが、波及効果や雇用創出の具体的な記述は少ない。

  • 費用対効果3

    ラベル貼りの時間短縮と営業時間の確保は読めるが、補助金額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    壱岐の地で大正から続く酒造りを行い、島で唯一日本酒造りにも取り組むなど、地域特性を活かした事業であることが読める。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

ヨーロッパや中国・韓国などアジア圏にも販売しており、今後は海外への販売量を増やすことを目指している。そのために壱岐焼酎をベースにしたジンを新たに開発している。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。