ものづくり補助金平成25年度建設業長崎県

新たな分析機器の導入で環境計量分野での受注拡大と競争力の強化

株式会社協環

成果分析可能な物質数 25物質→68物質

この事例のポイント

  • これまでの分析機器では、自治体が発注する水質分析業務委託等で要求される対象物質の20〜40%しか分析できなかった。
  • 今回、ガスクロマトグラフ質量分析計を導入した。
  • 分析可能な物質数 25物質→68物質。分析可能な物質が増えたことで入札に参加できる機会が増え、受注件数が拡大した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社協環
所在地長崎県 長崎市
業種設備工事業
従業員数146人
資本金2,000万円
設立1990年

事業の背景

株式会社協環は上下水道施設の維持管理業務を主力とし、機械設備や電気設備の保守点検・修理など様々な事業を展開している。その中で現在力を入れているのが、法に基づく公正で精度の高い水質分析を行う計量証明事業である。環境計量証明事業では高精度な分析機器の導入が不可欠であり、下水道施設の維持管理業務と計量証明事業を同一社内で実施できるのは九州でもここだけである。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力これまでの分析機器では、自治体が発注する水質分析業務委託等で要求される対象物質の20〜40%しか分析できなかった。
  • 販路・情報発信分析できる物質が限られていたため入札を辞退せざるを得ず、顧客のニーズに応えられなかった。競合他社と肩を並べるためにも多くの物質を計量できる機器の導入が急務だった。

やったこと

今回、ガスクロマトグラフ質量分析計を導入した。これにより水質試験で分析できる物質が大幅に増えた。さらに周辺機器を追加した。導入後は農薬類等17以上の物質が計量可能となった。

検査測定ガスクロマトグラフ質量分析計
その他周辺機器

事業の効果

  • 分析可能な物質数 25物質→68物質
  • 委託される計量物質の計量可能割合が20〜40%から100%になった

分析可能な物質が増えたことで入札に参加できる機会が増え、受注件数が拡大した。少ない人数で分析できるようになり作業時間が短縮された。環境計量事業の他社との競争力が強化され、自社で維持管理している水質管理に対する信頼性も向上した。計量証明事業の維持管理業務を同一会社で受注できる企業は県内になく、競合他社との差別化も図れた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    事例は計量証明事業を力を入れている分野とし、新たな分析機器で受注拡大を図ったと書かれているが、過去の取組との一貫性や経営戦略上の位置づけは詳しく述べられていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    自治体発注の分析に対し従来は20〜40%しか分析できず入札を辞退していたと、顧客ニーズと自社の弱みが具体的に示されている。

  • 課題の認識と解決4

    課題は対象物質の分析カバー率不足と明示され、分析機器導入で25物質から68物質に増やし、計量可能割合を100%にしたと記載がある。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    受注件数の拡大は書かれているが、付加価値額や賃上げの具体的な目標値は示されておらず、数値目標は読み取れない。

  • 事業を進める体制2

    事業は社員146名の企業とあるが、補助事業を遂行する人材体制や事務処理能力についての記載はほとんどない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    自治体が求める項目に対応できる点が選ばれる理由として書かれているが、顧客ターゲットやニーズの裏付けは概略にとどまる。

  • 事業化までの道筋2

    今後の展望として様々な施設の維持管理を展開したいとあるが、スケジュールや課題解決の方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    環境計量の分野で他社との競争力強化を図るとあるが、市場の普及度や高価格化の水準についての記述はない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    上下水道施設の維持管理や水質改善・環境改善への貢献が述べられているが、波及効果や雇用創出の数値は示されていない。

  • 費用対効果3

    作業時間の短縮と少人数での分析が可能になったとあるが、補助金額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    環境計量分野での受注拡大は読み取れるが、日本経済の構造転換に資する分野進出とは明示されていない。

  • 地域経済への波及3

    県内で同一会社の維持管理受注ができる企業がないとあり地域での差別化が書かれているが、地域経済の成長への寄与は具体的に書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

計量証明事業も含めた、様々な施設の維持管理を展開していきたい。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。