ものづくり補助金平成25年度製造業長崎県

高規格溶接配管の製作ライン新設による環境・エネルギープラント市場への参入

ミナミ化工産業株式会社

成果配管の直径 60.5mm→406.4mm

この事例のポイント

  • 既存の船舶用配管製作ラインは作業者に頼る工程が多く、大型・高精度・量産に対応できなかった。
  • 今回導入したのは切断機(全自動鋸盤)、切断機(大型鋸盤)、開先加工機、パイプローラーの4種。
  • 配管の直径 60.5mm→406.4mm。大型配管の製作が可能になり、既存の小型品と合わせて受注の幅が広がった。

事業者のプロフィール

事業者名ミナミ化工産業株式会社
所在地長崎県 諫早市
業種その他の製造業
従業員数80人
資本金1,000万円
設立1969年

事業の背景

自社工場に複数の洗浄ラインと塗装ラインを備え、配管製作から化学洗浄、塗装、パレット化までを一貫して行う体制を構築している。三菱重工業、大島造船所をはじめ地元産業界を中心に、船舶艤装部品や陸上機器の金属表面処理・防食塗装を主力事業としている。2012年には船舶用配管の加工溶接工場を立ち上げた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能既存の船舶用配管製作ラインは作業者に頼る工程が多く、大型・高精度・量産に対応できなかった。
  • 生産能力環境・エネルギープラント向けの受注機会を逃していた。

やったこと

今回導入したのは切断機(全自動鋸盤)、切断機(大型鋸盤)、開先加工機、パイプローラーの4種。切断機2種は高精度・ハイパワーで切断スピードが上がり、加工面の寸法誤差が解消された。全自動鋸盤は機械のそばに作業者が付く必要がなくなり、その分の人員を他の作業に回せるようになった。開先加工機は短時間で滑らかな開先加工面を作れるため溶接品質が向上した。パイプローラーは配管を横向きや斜めの状態のまま回転させて溶接でき、作業者の姿勢が安定して負荷が減り、溶接品質も上がった。工場の全面的なレイアウト変更も行い、作業効率の向上とコスト削減につなげた。

加工機切断機(全自動鋸盤)
加工機切断機(大型鋸盤)
加工機開先加工機
加工機パイプローラー

新しい製品・サービス:高規格溶接配管の制作ライン(大型配管)

事業の効果

  • 配管の直径 60.5mm→406.4mm

大型配管の製作が可能になり、既存の小型品と合わせて受注の幅が広がった。高精度と量産も実現した。主力製品が小型から大型へ移り、大型配管の受注増により売上が増加した。切断や開先加工の精度向上で溶接品質が上がり、作業者を他の作業に回せるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    船舶用配管の加工溶接工場を2012年に立ち上げ、既存の船舶用配管製作ラインを拡張している点が読み取れるが、経営戦略上の位置付けまでは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    環境・エネルギープラント市場への参入を狙い、大型・高精度・量産に対応できず受注機会を逃していたという強み・弱みの認識が具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    作業者に頼る工程が多いという課題を認識し、全自動鋸盤や開先加工機の導入で切断精度や溶接品質を向上させ、大型配管の受注増につなげている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    大型配管の受注増と売上増への言及はあるが、付加価値額や賃上げの具体的な目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員数80名と設立年は書かれているが、補助事業を遂行する人材や事務体制についての記述は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    配管の直径が60.5ミリから406.4ミリへ6.7倍になり、大型・高精度・量産への対応が受注の幅を広げたと具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    今後の展望として品質・コスト・安全性・納期への柔軟な対応が述べられているが、スケジュールや課題解決の方法までは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    大型配管の製作や環境・エネルギープラント市場への参入は書かれているが、分野の普及度や高価格化の水準については述べられていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    地元産業界を中心とした取引やプラント市場への参入はうかがえるが、波及効果や雇用創出の記述は薄い。

  • 費用対効果4

    配管の直径が6.7倍になり、受注幅の拡大と売上増につながったと成果が数字で示されている。投入額との比較は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    高精度化や全自動化といった設備導入は書かれているが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献までは読み取れない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    環境・エネルギープラント市場への進出がうかがえるが、日本経済の構造転換に資する記述とは明示されていない。

  • 地域経済への波及2

    諫早市の地元企業であることはわかるが、地域の特性を活かした雇用創出や成長への言及は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

顧客が求める品質・コスト・安全性・納期は時代によって変化するため、今後もこれらのニーズに柔軟に対応できる企業に成長していきたい。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。