ものづくり補助金平成25年度製造業大分県

高度色彩選別機の導入による、味噌用麦原料の異物混入防止並びに品質の向上

合資会社藤澤精麥工場

成果導入前は20トンあたり10数粒程度の草の実が検出されていたが、導入後は異物の検出がなくなることを目指す体制とした。

この事例のポイント

  • 納品先の味噌メーカーから、精麦原料に草の実(カラスノエンドウ)などの異物混入防止の強化を求められていた。
  • 納品先の味噌メーカーの要求に応えるため、従来の色彩選別機に代えて高度色彩選別機を導入した。
  • 導入前は20トンあたり10数粒程度の草の実が検出されていたが、導入後は異物の検出がなくなることを目指す体制とした。高度色彩選別機の導入により、味噌メーカーからの受注が再開し、極端に減少していた売上も元に戻った。

事業者のプロフィール

事業者名合資会社藤澤精麥工場
所在地大分県 臼杵市
業種食料品製造業
技術分野製造環境
従業員数5人
資本金65万円
設立1927年

事業の背景

合資会社藤澤精麦工場は大麦を精麦する大分県内の老舗工場で、味噌用麦の製造を主としている。年間約1200トンの精麦を手がけ、そのうち約700トンを地元の大手味噌メーカーへ納入している。大分県は麦焼酎の出荷量が全国一で麦味噌の需要も高いが、県内で精麦工場を独自に運営しているのは同社だけになっている。近年は食品の異物混入に対する消費者の関心と規制が強まっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度納品先の味噌メーカーから、精麦原料に草の実(カラスノエンドウ)などの異物混入防止の強化を求められていた。
  • 集客・繁閑従来の色彩選別機では異物を十分に除去できず、県外の大手精麦工場と比べて品質面で差が生じていた。

やったこと

納品先の味噌メーカーの要求に応えるため、従来の色彩選別機に代えて高度色彩選別機を導入した。この機械は高性能フルカラーCCDカメラと近赤外カメラで精麦原料を1秒間に60〜100コマ撮影し、デジタル画像処理で不良粒の性状を捉えて異物を判別し確実に除去する。あわせて原料移送の方式を変更し、バケット式搬送エレベーターから吸引式エアー搬送装置3台を導入した。これにより麦の粉や微細な軽量異物も除去できる搬送設備とした。

事業の効果

  • 導入前は20トンあたり10数粒程度の草の実が検出されていたが、導入後は異物の検出がなくなることを目指す体制とした。
  • 現在700トンの受注を2割アップさせる体制を整えた。

高度色彩選別機の導入により、味噌メーカーからの受注が再開し、極端に減少していた売上も元に戻った。最先端の選別機で高い品質が保証され、安全・安心な精麦製品を納品できる体制が整った。品質が安定したことでメーカーからの信頼度が高まり、現在の700トンの受注を2割増やせる体制も整った。今後は焼酎用麦の分野への販路拡大も期待される。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    従来の色彩選別機から高度色彩選別機へ更新し、納品先の要求に応える取組として位置付けられている。過去の取組との連続性は読み取れるが具体性は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    県外大手が高度選別機で異物非検出という同業との比較と、全国一の麦需要を背景とする記述がある。強みとしての具体的な数値提示は少ない。

  • 課題の認識と解決4

    草の実が20トンあたり10数粒検出された課題を示し、高度色彩選別機と吸引式エアー搬送装置3台で解決する計画が具体的に書かれている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    受注を2割アップさせる体制が整ったとあるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    社員数5名と書かれているのみで、補助事業を遂行する体制や事務処理能力の具体的記述はない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    取引先の味噌メーカーへの年間約700トン納品や異物混入防止という選ばれる理由が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    導入後の受注回復と販路拡大への期待は書かれているが、スケジュールや課題解決方法の詳細は示されていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    高度色彩選別機による高い精度の品質保証という記述はあるが、分野の普及度や高価格化の具体的数値は示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    全国一の麦焼酎・味噌需要が大分にあり、食の安全安心の社会的要請に応えるという国が補助する理由がうかがえる。

  • 費用対効果2

    受注が元に戻ったとあるが、補助金投入額に対する付加価値増加や生産性の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    高性能フルカラーCCDや近赤外カメラ等のデジタル画像処理の活用はあるが、サプライチェーンへの波及効果の記述は限定的。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    大分の全国一の麦焼酎出荷量や地元味噌メーカーとの取引など地域特性を活かす内容が読み取れるが、雇用や地域成長の数値は少ない。

今後の展望

高い品質の確保により受注量が増え、焼酎用麦の分野への販路拡大も期待できる。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。