ものづくり補助金平成25年度製造業宮崎県

夕日の里でつくる五ヶ瀬町産100%!スパークリングワイン開発

五ヶ瀬ワイナリー株式会社

この事例のポイント

  • 当社の生産設備では非発泡性のワインしか生産できず、スパークリングワインを製造できなかった。
  • 炭酸ガスをワインに直接注入する方式のスパークリングワイン生産設備を導入した。
  • 高品質な五ケ瀬産100%のスパークリングワイン3種類を新たに開発し、顧客ニーズに応えられるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名五ヶ瀬ワイナリー株式会社
所在地宮崎県 五ヶ瀬町
業種飲料・たばこ・飼料製造業
技術分野製造環境

事業の背景

当社は五ケ瀬町桑野内地区のグリーンツーリズムの拠点施設として、地元産ぶどうを100%使用したワインの生産・販売を行い、地域の農業と観光の活性化に取り組んできた。ぶどう栽培からワイン製造までを五ヶ瀬の地で一貫して行い、直売施設で町外からの観光客を集めてきた。近年はワインや日本酒、ミネラルウォーターなどの発泡性商品の人気が高まり、スパークリングワインへの顧客ニーズが強まっていた。国内の酒類消費量は減少傾向にあるが、果実酒は増加傾向にある。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力当社の生産設備では非発泡性のワインしか生産できず、スパークリングワインを製造できなかった。
  • 新製品・新技術「五ケ瀬ワイン」のスパークリングワインへの顧客ニーズが高まっており、新商品を開発して要望に応える必要があった。

やったこと

炭酸ガスをワインに直接注入する方式のスパークリングワイン生産設備を導入した。この設備は炭酸ガス圧を容易に変更でき、短時間で効率的に炭酸ガスを吸収させることができ、安定した充填量を継続できる。市場や一般消費者の嗜好調査をもとに、ナイアガラ、キャンベルアーリー、シャルドネの3品種を商品化することに決め、それぞれガス圧を4段階に設定して試作した。試作品は国産の同一品種・同価格帯の市場商品と利き酒試験を行い、その結果をもとに改善を重ねた。

  • 加工機スパークリングワイン生産設備

新しい製品・サービス:五ケ瀬産100%のスパークリングワイン3種類を開発した。五ケ瀬樹樹(ナイアガラ)、五ケ瀬桜舞(キャンベルアーリー)、五ヶ瀬涼香(シャルドネ)で、五ケ瀬の山々に囲まれた豊かな自然、春のしだれ桜、夏の冷涼な気候をイメージして名付けた。

事業の効果

高品質な五ケ瀬産100%のスパークリングワイン3種類を新たに開発し、顧客ニーズに応えられるようになった。ワインと料理の組み合わせの提案を通じて、飲食業界や一般消費者への新たな販路を広げ、直営レストランへの集客増加を目指す。「五ケ瀬ワイン」の知名度向上により経営基盤の強化につなげる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性4

    平成15年からのぶどう栽培・ワイン生産の実績を踏まえ、発泡性ワインを新商品として既存事業の延長に位置づけている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    果実酒は増加傾向でスパークリングの需要が高まるとし、同価格帯の国産品との利き酒試験で遜色ない評価を得たと記載している。

  • 課題の認識と解決4

    非発泡性しか作れない生産設備の課題を挙げ、発泡性設備の導入と新商品開発で解決する流れが示されている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    付加価値額や賃上げについての数値目標は記載がなく、実現可能性を判断できる目標値は読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    直売施設やレストランを運営する体制がうかがえるが、人材や事務処理体制の具体的な記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    3品種の特性と名称の由来、ガス圧4段階の試作、飲食業界や一般消費者を販路とする狙いが具体的に記載されている。

  • 事業化までの道筋2

    試作から商品化、食との相性研究への展開は示されるが、スケジュールや期限、課題の解決方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    スパークリングワインは五ケ瀬産100%で他商品と遜色ない品質とする一方、一般的な普及度との比較は記載がない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用4

    農業・観光振興、雇用促進、小中学校への出前授業など、地域にとっての重要な役割を担う点が示されている。

  • 費用対効果1

    補助金額に対する付加価値増加や生産性向上の数値は記載がなく、費用対効果は読み取れません。

  • イノベーションへの貢献2

    デジタル技術の活用は記載がなく、6次産業化や地域活性化の取組にとどまり、イノベーションの記述は乏しい。

政策面60%
  • 成長分野への進出2

    果実酒の増加傾向に触れるが、市場成長分野への進出や日本経済の構造転換に資する記述は限定的。

  • 地域経済への波及4

    五ケ瀬の自然や100%地元産ぶどうという地域特性を活かし、観光・雇用・農家所得向上につなげる点が明確。

今後の展望

ワインと料理の組み合わせ研究を進めて販路と集客を広げ、「五ケ瀬ワイン」の知名度を高めたい。また地域の小中学校や高校の児童・生徒に職場体験や出前授業を行い、6次産業化の取組や五ヶ瀬町の魅力を伝えて地域活性化に貢献する方針である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。