ものづくり補助金平成25年度製造業鹿児島県

降灰対応型太陽光発電パネル清掃装置の開発

アロン電機株式会社

成果清掃後に無降灰時の発電効率の95%まで回復することを開発目標とした。

この事例のポイント

  • 太陽光パネルの火山灰や黄砂の清掃を人手で行っており、その対応コストがパネルの普及に応じて年々増大し、発電事業の大きな経営課題となっている。
  • 産業用太陽光発電施設向けの清掃装置として、複数の清掃ブラシの制御技術と、パネルの外枠をガイドレールとして自走する独自の駆動技術を組み合わせた装置を開発した。
  • 清掃後に無降灰時の発電効率の95%まで回復することを開発目標とした。試作2号機による灰除去の前後で発電量リカバリー率が全測定で目標の95%をクリアし、火山灰や黄砂を効率良く除去できること…

事業者のプロフィール

事業者名アロン電機株式会社
所在地鹿児島県 薩摩郡さつま町
業種その他の製造業
技術分野機械制御
従業員数129人
資本金3,521万円
設立1971年

事業の背景

太陽光発電パネルは普及が進む一方、受光面への火山灰や黄砂の付着が発電出力を妨げる主な要因となっている。大規模な降灰後は通常の発電出力に対して約35%低下する。現状では、ほとんどの清掃作業が人手で行われており、普及に応じてその対応コストが年々増大している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算太陽光パネルの火山灰や黄砂の清掃を人手で行っており、その対応コストがパネルの普及に応じて年々増大し、発電事業の大きな経営課題となっている。
  • 新製品・新技術パネルの火山灰や黄砂を効率良く除去する低価格で実用的な清掃装置が十分に実用化されていない。
  • 生産能力大規模な降灰後は通常の発電出力に対して約35%低下するため、受光面の遮光物を速やかに除去する必要がある。

やったこと

産業用太陽光発電施設向けの清掃装置として、複数の清掃ブラシの制御技術と、パネルの外枠をガイドレールとして自走する独自の駆動技術を組み合わせた装置を開発した。多様な評価仕様を有する試作1号機を製作し、灰除去効果1(ブラシ種類、回転速度、装置移動速度、ブラシ設置角度)、パネル表面傷、灰除去効果2(暫定条件下での発電量評価等)、バッテリー耐久性、走行性、搬送性・操作性等を評価した。試作1号機の課題である走行性および搬送性・操作性を対策した試作2号機を製作し、各々の改善効果および灰除去効果を検証した。

  • その他太陽光パネル清掃装置試作機

新しい製品・サービス:複数の清掃ブラシの制御技術とパネル外枠をガイドレールとして自走する駆動技術を備えた太陽光パネル清掃装置。

事業の効果

  • 清掃後に無降灰時の発電効率の95%まで回復することを開発目標とした。
  • 試作2号機で灰除去を行った前後の発電量リカバリー率は全ての測定で目標95%をクリアした。

試作2号機による灰除去の前後で発電量リカバリー率が全測定で目標の95%をクリアし、火山灰や黄砂を効率良く除去できることを確認した。これにより発電効率の改善と清掃コストの削減が見込まれ、発電事業者の収益性改善に貢献する。今後は太陽光パネルの施工・保守を扱う複数の企業からの購入要望を受け、コンパクト化による軽量化とユニットの連結によるパーツ共通化で低価格を実現し、拡販を目指す。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.2 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    従来の人手清掃が経営課題になっていたことは読めるが、既存事業との一貫性や経営戦略上の位置づけは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    普及に伴う清掃コスト増と、購入意向のある企業からの要望が書かれており、市場動向は読み取れる。自社の強み・弱みは記載が薄い。

  • 課題の認識と解決4

    手作業コストの増大という課題を挙げ、清掃後に発電効率95%回復、拡販に向けた軽量化・低価格化の方針が示されている。

事業の実現可能性72%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    清掃後に無降灰時の発電効率95%まで回復する目標を掲げ、試作2号機で全測定で目標95%をクリアしたと数字で示されている。賃上げ目標は読み取れない。

  • 事業を進める体制2

    試作1号機・2号機の製作と評価を行ったことはわかるが、人材や事務処理体制についての記載はない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    発電事業者の清掃コスト削減と発電効率改善という顧客ニーズ、購入要望を寄せる施工・保守企業の存在が書かれている。

  • 事業化までの道筋4

    試作1号機で課題を洗い出し、2号機で走行性と搬送性・操作性を改善して効果を検証した段階的な進め方が書かれている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    太陽光パネルの火山灰・黄砂清掃は一般に普及していない分野で、手作業が中心との記述から新市場性がうかがえる。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用3

    太陽光エネルギーの効率的運用が求められる成長分野に貢献すると書かれているが、雇用や波及効果の具体的な数字はない。

  • 費用対効果4

    降灰後の出力約35%低下を前提に、清掃後95%回復という効果と清掃コスト削減が示され、費用対効果の説明がある。

  • イノベーションへの貢献2

    自走式の駆動技術は読み取れるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献についての記載は薄い。

政策面50%
  • 成長分野への進出3

    太陽光エネルギーの運用が求められる成長分野への参入と書かれており、分野の方向性は読み取れるが構造転換への言及は薄い。

  • 地域経済への波及2

    鹿児島県の企業であることは読めるが、地域の特性を活かした付加価値や雇用創出の記述はほぼない。

今後の展望

太陽光エネルギーの効率的運用が求められる成長分野に貢献するものであり、複数の企業から商品化されれば購入したいという要望を受けている。設備のコンパクト化による軽量化と各ユニットモジュールの連結によるパーツの共通化で低価格を実現し、拡販を目指す。

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。