ものづくり補助金平成27年度製造業三重県

パソコンによる地震解錠ボックスの集中管理システムの構築

株式会社エス・アイ・シー

この事例のポイント

  • 地震解錠ボックスは施錠か解錠かを現地に行かないと確認できず、パソコンから状態を確認することができなかった。
  • 地震解錠ボックスに、通信用の専用アンテナ、接続器具、通信用の電源(ソーラーパネルによる太陽光発電、シールドバッテリーへの充電)が内蔵できるかを検討した。
  • パソコンによる地震解錠ボックスの集中管理システムが完成した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社エス・アイ・シー
所在地三重県 松阪市
業種その他の製造業
技術分野情報処理,精密加工,立体造形
従業員数5人
資本金350万円

事業の背景

東日本大震災以降、防災や減災への意識が高まり、全国各地で避難所の新設や整備、防災倉庫の設置が進んでいる。避難所や防災倉庫は通常時は防犯上施錠しておく必要があるため、災害時には鍵を管理している人が現地まで行って解錠しなければならない。そこで当社は、地震の揺れを感知して自動解錠するステンレス製のキーボックス「地震解錠ボックス」を開発し、販売してきた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術地震解錠ボックスは施錠か解錠かを現地に行かないと確認できず、パソコンから状態を確認することができなかった。
  • 新製品・新技術地震解錠ボックスを遠隔操作で解錠することができず、災害時に鍵の管理者が不在だと現地へ向かうしかなかった。
  • 販路・情報発信機能を向上させて新規ユーザーを獲得したいが、現状の製品ではその訴求が難しかった。

やったこと

地震解錠ボックスに、通信用の専用アンテナ、接続器具、通信用の電源(ソーラーパネルによる太陽光発電、シールドバッテリーへの充電)が内蔵できるかを検討した。あわせて、ボックスのサイズやバッテリーの容量などを総合的に検討し、ボックスを完成させた。集中管理システムに必要なソフトと機器類を試作開発した。商品化に向けて様々な課題を克服するため、実装試験と各種動作確認を行った。事業化に向けた課題をクリアするため、回数試験と動作確認を行い、パソコン上の画面で施錠か解錠かの状態を確認し、解錠の遠隔操作ができることを確認した。いずれも正常に動作することを確認した。

  • その他特注地震解錠ボックス
  • ソフト集中管理システム用ソフト
  • その他通信用の専用アンテナ・接続器具ソーラーパネル・シールドバッテリー通信用電源

新しい製品・サービス:パソコンによる地震解錠ボックスの集中管理システム

事業の効果

パソコンによる地震解錠ボックスの集中管理システムが完成した。地震の揺れで解錠する完全機械式の長所を残したまま、遠隔操作での解錠が可能になった。土砂災害や大雪、竜巻、ゲリラ豪雨など地震以外の災害にも対応できるため、津波の心配がある沿岸部に限らず、山間部や内陸部でも需要が見込まれる。既設の地震解錠ボックスにも追加工事で利用でき、約1,000台が納入済みの既存ユーザーへの提案も可能になった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.7 / 514観点のうち12観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    顧客とニーズの裏付け災害時に迅速に鍵を取り出せる点、防犯と防災の両立という選ばれる理由、避難所や防災倉庫といった顧客ターゲットが整理されている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    これまでの取組との一貫性既存の地震解錠ボックスの発展を目的とすると書かれ、過去製品との一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。
経営戦略との整合性2.3
  • これまでの取組との一貫性2

    既存の地震解錠ボックスの発展を目的とすると書かれ、過去製品との一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    防災意識の高まりや避難所整備の増加に触れ、既存ユーザー約1,000台と新規市場が挙げられているが、強み・弱みの分析は薄い。

  • 課題の認識と解決2

    鍵管理の課題は示されているが、高付加価値化や成長につながる具体的な事業計画の数値や道筋は書かれていない。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標ー

    公開情報では判断できません。

  • 事業を進める体制2

    従業者数5名、資本金350万円と書かれ、複数の協力先企業が挙がるが、遂行体制の詳細は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    災害時に迅速に鍵を取り出せる点、防犯と防災の両立という選ばれる理由、避難所や防災倉庫といった顧客ターゲットが整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    試作、実装試験、動作確認と段階は示されるが、商品化までの期限や中長期の課題検証は具体性が薄い。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    遠隔操作できる集中管理は防災ボックス分野で新しい機能だが、普及度や高価格化の水準に関する数字は示されていない。

公的補助の必要性2.7
  • 波及効果・雇用3

    避難所や防災倉庫の鍵管理は全国の自治体の課題とされ、人命救助への寄与は示されるが、波及効果の定量的説明はない。

  • 費用対効果2

    費用対効果を示す投入額や付加価値額の数値は書かれておらず、既存約1,000台の実績のみが示される。

  • イノベーションへの貢献3

    通信機能やソーラー発電を組み込み遠隔操作を可能にした点はデジタル技術活用と読めるが、地域や供給網への貢献は具体性が薄い。

政策面2.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及2

    津波や山間部など地域の災害特性に触れるが、地域経済や雇用への効果は書かれていない。

今後の展望

既存・新規ユーザーへの営業活動に加え、展示会にも積極的に出展して製品をアピールする予定である。警備会社と提携すれば新たな市場にも参入でき、新規顧客を獲得できる可能性も広がると考えている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。