ものづくり補助金平成26年度製造業大阪府

ニーズの多様化に開発力で応える表札と看板の総合メーカー

株式会社 丸三タカギ

成果コンプレッサーの能力向上と節減で電気代が約10%削減

この事例のポイント

  • ステンレスなど立体的な金属製品ではブラスト漏れの箇所に斑やさびが発生しやすく、品質の均一化が難しかった。
  • 製品の均一な表面処理技術とオペレーションの簡素化を目的に自動ブラスト装置を導入した。
  • コンプレッサーの能力向上と節減で電気代が約10%削減。自動ブラスト化によりブラスト処理のスピードや圧力、砂の量が均一化され、被膜加工時の密着性が向上して安定した品質の製品を…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社 丸三タカギ
所在地大阪府 大阪市
業種その他の製造業
技術分野精密加工,表面処理
従業員数68人
資本金1.226億円
設立1970年

事業の背景

昭和45年創業の表札・看板の総合メーカーで、檜の表札に名前を手書きし撥水加工を施した製品を展開していた。顧客のライフスタイル変化に対応するため平成6年に彫刻機械を備えた加工工場を設立し、平成15年に松原市の新工場へ製造拠点を統合した。表札業界の国内市場規模は40億円程度と推定され、同等規模の同業メーカーは全国に2社存在する。同社の販売シェアは表札部門で約25%、銘板部門は1%弱で推移している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度ステンレスなど立体的な金属製品ではブラスト漏れの箇所に斑やさびが発生しやすく、品質の均一化が難しかった。
  • 人手・技能ブラスト処理は手作業が基本で、作業時間と作業員の負担が大きかった。

やったこと

製品の均一な表面処理技術とオペレーションの簡素化を目的に自動ブラスト装置を導入した。特殊加工装置のためオーダーメイドで、厚地鉄工株式会社が製作するローラーコンベヤー式自動ブラスト装置を選定した。自動ブラスト機を効率的に作動させるため、スクリューコンプレッサーとの複合化が必要と判明し、合わせて導入した。また平成29年4月には住設関連品種の拡大を目指し、インクジェットプリンタを導入した。

加工機ローラーコンベヤー式自動ブラスト装置
その他スクリューコンプレッサー
加工機インクジェットプリンタ

新しい製品・サービス:木目調などの画像を透明アクリル板の裏面に貼り付けたエクステリア関連の新素材パネル

事業の効果

  • コンプレッサーの能力向上と節減で電気代が約10%削減
  • 研磨用の砂の使用量が20%程度削減
  • 要員 1.5人→1人

自動ブラスト化によりブラスト処理のスピードや圧力、砂の量が均一化され、被膜加工時の密着性が向上して安定した品質の製品を提供できるようになった。手動処理時の不良品発生要因が取り除かれ歩留まりと生産性が改善した。コンプレッサーの節減で電気代が約10%、研磨砂が約20%削減されコストも低減した。作業者の負担も軽減し、表札部門のシェア拡大を見込んでいる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性93%
  • これまでの取組との一貫性4

    昭和45年創業で彫刻機械や加工工場を整備し、表面処理技術を表札製作で培ってきたことが述べられており、過去の取組との一貫性が読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性5

    表札業界の国内市場は約40億円、同等規模の同業は全国2社で、表札部門の販売シェア約25%を32%へ増やす数値目標が示されている。

  • 課題の認識と解決5

    手作業によるブラスト漏れや斑・さびの課題を挙げ、自動化後に電気代約10%減、研磨砂使用量約20%減といった効果を示している。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    表札部門で7%増の32%、銘板部門で約4%増の5%へのシェア拡大目標が数字で示されている。賃上げの目標は記載がない。

  • 事業を進める体制3

    従業員68名、作業要員が5.5人から1人になったことは書かれているが、補助事業を遂行する体制や事務処理面の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ホームセンターや住宅設備メーカーを販路とし、表面加工による色の鮮やかさや仕上がりの向上を価値として挙げている。

  • 事業化までの道筋3

    新素材開発や車載・電気部品への応用展開を模索すると述べられているが、スケジュールや課題解決の方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    表札市場は中小企業向けの規模で、自動化により表札部門の製品価値を向上させ高い付加価値化を図る方針が読み取れる。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    表面処理技術を車載部品や電気部品分野へ応用する構想はあるが、雇用創出や経済波及効果の具体的記述は見られない。

  • 費用対効果3

    電気代約10%減や砂使用量約20%減、要員5.5人から1人への削減が示されるが、補助金額と付加価値増の対比は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    表面処理技術を新素材や車載部品へ応用する方向は示されるが、デジタル技術や新ビジネスモデルの記述はうかがえない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    車載部品や電気部品分野への展開が模索されているが、日本経済の構造転換に資する根拠の記述は薄い。

  • 地域経済への波及2

    大阪府八尾市や松原市の工場に触れているが、地域の特性を活かした付加価値創出や雇用の記述はわずかにうかがえる程度。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は営業や製造・開発の各部門を一体化し、顧客ニーズに応える新製品開発に力を入れる方針。自動ブラスト加工は今後大きく育つ市場と考えられ、その技術を応用して車載部品や電気部品、電装品分野への展開を模索する。

  • 目標:表札部門シェア 25%→32%
  • 目標:銘板部門シェア 1%→5%

事業者の声

自動ブラスト加工は今後大きく育つ市場と考えられる。この技術を応用し新たな素材開発に挑戦したい

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

大阪府製造業平成25年度

ねじ寸法自動計測システムの試作開発

平成25年度ものづくり補助金を活用し、人手に依存せず検査精度と生産性を向上させる「ねじ寸法自動計測システム」を試作開発した。

効果:計測面の焦点深度 2mm→5mm

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。