ものづくり補助金平成25年度製造業鹿児島県

3次元アパレルCADシステム導入で、新たなデザインコンセプトや機能付与を可能とする加工技術の開発

有限会社船津ソーイング

この事例のポイント

  • 大手スポーツメーカーの委託縫製加工を行っているが、発注側が生産拠点を海外へ移転するなどして、年間を通じた受注が安定しない。
  • 3次元CADシステムを導入し、15種類の衣装パターンについて設計、仕様書作成、3次元化を行い、試作品を製造した。
  • 全工程を内製化したことで、企画から試作品製造までの効率化が図られた。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社船津ソーイング
所在地鹿児島県 始良市
業種繊維工業
技術分野情報処理
従業員数20人
資本金300万円
設立1991年

事業の背景

有限会社船津ソーイングは、大手スポーツメーカーの委託縫製加工を主な事業としている。近年は発注側の生産拠点の海外移転が進み、年間を通じた受注が安定しない状況が続いていた。こうした中で、時代に即したアパレル生産を極めるため、生産効率を高める取り組みが必要となっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 集客・繁閑大手スポーツメーカーの委託縫製加工を行っているが、発注側が生産拠点を海外へ移転するなどして、年間を通じた受注が安定しない。
  • 生産能力高い縫製技術を活かし、時代に即したアパレル生産を高品質・最速で進めるために、生産効率を高める必要があった。

やったこと

3次元CADシステムを導入し、15種類の衣装パターンについて設計、仕様書作成、3次元化を行い、試作品を製造した。設計した衣装パターンの一部は外注で昇華プリント加工を行い、企業等に試作品のアンケート調査を実施した。パターンデータと3Dデータを合成し、3次元画像で着用イメージを360度から確認できるようにした。パターンはインクジェットプロッターで印刷した。企画から試作品製造までの全工程を内製化した。

事業の効果

全工程を内製化したことで、企画から試作品製造までの効率化が図られた。試作品製作時の軽微な変更にも即座に対応できるようになった。3次元化により可視化が進み、開発スピードが向上し効率の良い生産を行えるようになった。衣装デザインを文書化することで、ノウハウを蓄積できた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    過去の縫製技術を活かし生産効率を高めるとの記載はあるが、経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    大手スポーツメーカーの委託縫製で発注が不安定との外部環境は書かれているが、競争優位の根拠は示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    受注の安定しない課題を認識し、3次元CADで生産効率を高める対策と効率化の成果を示している。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、効率化の成果が定性的に述べられるにとどまる。

  • 事業を進める体制3

    設計から試作までの工程を内製化したとあり、体制の一端はうかがえるが人員や事務体制の記載は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    飲食店をターゲットとし県内市場を調査したとあるが、顧客ニーズの裏付けや選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    県内から県外・全国・グローバルへ広げる段階的な計画は示されているが、スケジュールや課題解決方法は明確でない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    衣装パターンの3次元設計・試作でデザイン開発を進めたとあるが、市場での普及度や高価格化の水準は書かれていない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 費用対効果2

    開発スピード向上や効率化の成果は述べられるが、補助金額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    3次元CADと3D画像によるシミュレーションを導入し、デジタル技術を活用した点は読み取れるが、地域やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    鹿児島県内の飲食業をターゲットに地域で市場調査を行い、県内を中心に展開する方針が示されている。

今後の展望

当面は鹿児島県内の飲食業を中心にノウハウを蓄積し、県外・全国・グローバルへと展開していく計画である。平成26年3月に開設したホームページで情報発信を行い、幅広いファンづくりを進めたいとしている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。