ものづくり補助金平成25年度製造業鹿児島県

クロム酸メッキ工程の生産性向上と受注獲得に向けた自動メッキラインの導入

日水電気化学工業株式会社

成果不良率 20%→1%

この事例のポイント

  • 22年前に導入した自動メッキ装置が老朽化し、受注増に対応できない。
  • 最新の自動メッキラインを導入した。
  • 不良率 20%→1%。自動メッキラインの導入により、生産性が向上し、生産量が増加した。

事業者のプロフィール

事業者名日水電気化学工業株式会社
所在地鹿児島県 鹿児島市
業種その他の製造業
技術分野表面処理
従業員数27人
資本金1,000万円
設立1948年

事業の背景

68年前に住宅地の下荒田で小さな工場を始め、36年前に現在の工業団地へ工場を移転した。工業団地に移転してからは本格的なメッキ工場として活動している。安定受注しているハサミのメッキ処理の案件が主力となっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力22年前に導入した自動メッキ装置が老朽化し、受注増に対応できない。
  • 人手・技能通常1人で行う工程を2.5人分の人手で行っており、正常時の2.5倍の稼働がかかって人件費がかさみ、利益を圧迫している。
  • 品質・精度メッキ処理装置の老朽化で不良率が悪化している。
  • 品質・精度メッキ処理後のふき取り機能が低下している。
  • その他有害ガスを吸引する環境で作業しており、作業環境の改善が必要である。

やったこと

最新の自動メッキラインを導入した。旧型の装置では様々な故障が発生し、不良率が20%という異常値に達していたが、新装置導入後の不良率は1%未満に減少した。自動メッキラインを導入した結果、処理能力が向上し、生産量が増加した。品質も格段にアップし、検査時間の短縮にもつながった。局所排気装置の吸入口を1個所から小口の8個所に増やした結果、吸入効率が高まり、作業環境が改善された。

加工機ハサミ自動メッキライン

事業の効果

  • 不良率 20%→1%
  • 作業人員 2.5人→1人
  • 局所排気装置の吸入口 1個所→8個所

自動メッキラインの導入により、生産性が向上し、生産量が増加した。不良率は20%から1%未満に低減し、品質が格段に上がり、検査時間も短縮された。局所排気装置の吸入効率が高まり、作業環境が改善された。今後は大口取引先への受注量の拡大や、機会損失案件の取り込み、新規開拓による売上増が期待される。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来のメッキ事業を工業団地移転後も本格化させたと読めるが、経営戦略上の位置づけは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    安定受注や受注拡大の見込みはうかがえるが、市場動向や競合に対する強み・弱みの分析は書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    老朽化による不良率20%、2.5倍稼働による人件費増という課題が具体的に示され、新装置で不良率1%未満に減らすと記されている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    月最大150万円の収益増、年間1,800万円の受注拡大、人員削減という数字つきの目標が示されている。

  • 事業を進める体制2

    従業員27名の記載はあるが、補助事業を遂行する体制や事務処理能力については書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    安定受注先や大口取引先への受注拡大の見込みは読めるが、ニーズの裏付けや選ばれる理由は整理されていない。

  • 事業化までの道筋3

    導入後の成果と今後の大口取引先への展開は書かれているが、中長期の検証やスケジュールは具体的でない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    ハサミのメッキ処理という分野で高付加価値化を図る記述はうかがえるが、普及度や高価格化の根拠は書かれていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    環境問題や公害問題への対応や作業環境の改善はうかがえるが、波及効果や雇用創出への言及は乏しい。

  • 費用対効果4

    投資に対する最大150万円/月の収益増と年間1,800万円の受注拡大という効果額が示され、費用対効果が読み取れる。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    鹿児島市での創業と工業団地への移転は読めるが、地域特性を活かした雇用や地域成長への言及は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

大口の取引先に対し不良率を劇的に引き下げることで受注量の拡大が期待できる。生産性向上を通して生産能力を拡大し、機会損失案件の取り込み及び新規開拓で売上増が期待できる。

事業者の声

『メッキ』は日本の『ものづくり』にとってなくてはならない基盤となる技術であり、さまざまな産業分野で表面処理での貢献による共栄が重要です。お客さまの技術によって創り出された製品が当社の『表面処理』という付加価値により更なる評価へつながることこそ、当社の目指すところです。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。