ものづくり補助金平成25年度製造業鹿児島県

先進乾燥技術を用いた魚食推進のための丸干しレンジアップ商品開発

有限会社かねしょう水産

成果上乾燥の所要日数 7日→5日

この事例のポイント

  • 上乾丸干しの乾燥に3〜7日かかっていた。
  • 除湿能力が高く、適温適湿を自動コントロールしつつ大風量の特製ファンで乾燥させる最新型の先進乾燥機(冷風乾燥システム)を導入した。
  • 上乾燥の所要日数 7日→5日。先進乾燥機の導入により、上乾燥にかかる時間が短縮され、乾燥ムラもなくなった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社かねしょう水産
所在地鹿児島県 阿久根市
業種食料品製造業
技術分野製造環境
従業員数8人
資本金300万円
設立1984年

事業の背景

近年は魚離れが進み、将来にわたって水産物の消費量が減ることが懸念されている。後片付けや生ごみ処理が面倒という理由で、栄養豊富な魚が敬遠されがちである。当社は色艶の良い上乾の丸干しを主体に製造してきた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力上乾丸干しの乾燥に3〜7日かかっていた。
  • 人手・技能乾燥ムラを避けるため乾燥棚を減らし、昼夜を問わず手作業で向きを変えて調整しており、作業の効率化が課題だった。
  • 品質・精度魚の臭みを少しでも軽減したいという課題があった。

やったこと

除湿能力が高く、適温適湿を自動コントロールしつつ大風量の特製ファンで乾燥させる最新型の先進乾燥機(冷風乾燥システム)を導入した。乾燥ムラを防ぐため、冷風機取扱業者から技術指導を受けた。従来3〜7日かかっていた上乾燥は2.5〜5日で色艶の良い商品に仕上げられるようになった。短縮できた時間とスペースを使い、丸ごと頭から食べられるレンジアップ商品の試作を行い、上乾燥後の工程を様々な機械を使って試した。パッケージデザインは専門家派遣により1級コーディネーターの支援を受け、方向性が示された。

新しい製品・サービス:丸ごと頭から食せるレンジアップ丸干し商品

事業の効果

  • 上乾燥の所要日数 7日→5日

先進乾燥機の導入により、上乾燥にかかる時間が短縮され、乾燥ムラもなくなった。そのため夜間の乾燥棚の入れ替え作業もなくなり、作業の効率が上がった。色艶の良い乾燥商品を安定して作れるようになり、品質が向上した。短縮できた時間を使い、レンジアップ商品の開発を進められるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    事例では上乾丸干しを主体に製造してきたとあり、既存の事業との連続性は読み取れるが、経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    市場動向として鰯離れへの懸念が書かれるが、競争優位性や自社の経営資源の強み・弱みの記述は見当たらない。

  • 課題の認識と解決4

    乾燥時間が3〜7日から2.5〜5日に短縮され、乾燥ムラ回避の課題を先進乾燥機で解決したと具体的に書かれている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    乾燥時間の短縮という数値目標の実績は書かれるが、付加価値額や賃上げの目標値は記載されていない。

  • 事業を進める体制2

    冷風機取扱業者からの技術指導や専門家派遣の記述はあるが、補助事業を遂行する人材や事務体制は具体的に書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    丸ごと頭から食せるレンジアップ商品という製品像と、健康志向の顧客ニーズは書かれるが、ターゲットの詳細は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    パッケージは細部の検討・改善が必要とあり、5年以内に百貨店などへの市場進出という時期は示されているが、方法とスケジュールは具体性が薄い。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    丸干しのレンジアップ商品は新分野とされるが、普及度や高価格化の水準を示す記述は薄い。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    魚食推進と将来の消費減少への懸念はうかがえるが、波及効果や雇用創出の具体的な記述は少ない。

  • 費用対効果3

    乾燥時間が半分程度に短縮されたと示されるが、補助金投入額に対する付加価値増加や費用対効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    除湿能力の高い自動制御乾燥機の導入はうかがえるが、サプライチェーンや地域へのイノベーション貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    鹿児島産竹炭の使用や鹿児島の地域事業者であることは読み取れるが、地域経済成長を牽引する記述は薄い。

今後の展望

既存製品分野では年間の生産量アップを目指す。新分野では試作品に付加価値をつけて商品化し、少なくとも5年以内に百貨店などを中心に市場進出したい。今後は需要が見込まれる味のバリエーションを研究し、どの食卓にも並ぶ定番商品にしていく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。