ものづくり補助金平成26年度製造業北海道

廃発泡スチロールを再利用するための熱減容装置の開発

株式会社エルコム

成果廃発泡スチロールを熱をかけずに約40分の1に圧縮してペレット化

この事例のポイント

  • 廃発泡スチロールは減容しても燃料として活用する手段がなく、処理物の再利用先を確保する必要があった。
  • 摩擦熱のみで廃発泡スチロールを脱泡して固め、容積を約25分の1にする減容機「スチロス」に連結する形で、圧縮した廃発泡スチロールをさらにペレット燃料にする機械「ステラ」を開発した。
  • 廃発泡スチロールを熱をかけずに約40分の1に圧縮してペレット化。摩擦熱のみで廃発泡スチロールを圧縮しペレット燃料化する機械が実現し、廃棄物を燃料として再利用する循環システムが完成した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社エルコム
所在地北海道 札幌市
業種はん用機械器具製造業
技術分野材料製造プロセス
資本金2,500万円
設立1991年

事業の背景

株式会社エルコムは機械式立体駐車場や耐雪型コインパーキングを主力とするメーカーで、近年は環境負荷を削減する機械開発に力を注いでいる。北海道のコインパーキングのシェアは約95%とされる。発泡スチロール減容機「スチロス」はスーパーやリサイクル工場などに既に300台以上導入されている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力廃発泡スチロールは減容しても燃料として活用する手段がなく、処理物の再利用先を確保する必要があった。
  • 新製品・新技術既に開発していた樹脂ボイラーの燃料を安定的に確保する必要があった。

やったこと

摩擦熱のみで廃発泡スチロールを脱泡して固め、容積を約25分の1にする減容機「スチロス」に連結する形で、圧縮した廃発泡スチロールをさらにペレット燃料にする機械「ステラ」を開発した。熱も溶剤も使わないため製造時のエネルギーコストを抑えられ、嫌な臭いも発生しない。ペレットは約40分の1に圧縮される。ペレットを完全燃焼させる自社製樹脂ボイラーと組み合わせ、廃棄物の処理から燃料化、エネルギー利用までを一貫して行う循環システム「e-pep」を構築した。ペレットをグループ会社が買い取り、樹脂ボイラー導入顧客に販売する仕組みも確立した。

  • 加工機発泡スチロール減容機「スチロス」ペレット製造機「ステラ」樹脂ペレットボイラー「e-VOL(イーヴォル)」

新しい製品・サービス:発泡スチロールのペレット製造機「ステラ」

事業の効果

  • 廃発泡スチロールを熱をかけずに約40分の1に圧縮してペレット化

摩擦熱のみで廃発泡スチロールを圧縮しペレット燃料化する機械が実現し、廃棄物を燃料として再利用する循環システムが完成した。熱劣化がほとんどないため再生製品としての品質が高く、運搬コストも抑えられる。製造時のエネルギーコストが最小限で臭いも出ず、CO2削減にも寄与するとされる。今後は海外での普及も目指している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の減容機「スチロス」の延長でペレット化に取り組み、自社ボイラー燃料確保が目的と書かれており、過去の取組との一貫性はうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    減容機が300台以上導入済みで、摩擦熱のみで容積を最大25分の1にする独自技術が具体的に書かれ、強みが明確。

  • 課題の認識と解決3

    廃発泡スチロールの処理やエネルギーコストが課題として示されるが、課題への高付加価値化・成長の数値的な計画は薄い。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、実現可能性を判断できる数値は読み取れない。

  • 事業を進める体制3

    ファブレスで製造は外部パートナーに依存する体制が書かれるが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    熱を加えないため品質が高く、運搬コスト削減が導入先に好評と書かれ、顧客にとっての選ばれる理由が明確。

  • 事業化までの道筋3

    ペレット燃料の買い取り仕組み確立や海外展開計画は書かれるが、開発スケジュールや課題解決の方法は詳しくない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    廃発泡スチロールの摩擦熱のみによるペレット化は、国内でも高水準の独自技術として位置付けられている。

公的補助の必要性73%
  • 波及効果・雇用4

    廃棄物の燃料化と循環システムで、排出現場での処理とエネルギー活用による地域の課題解決が具体的に書かれている。

  • 費用対効果3

    運搬コスト削減やCO2削減効果は書かれるが、補助金投入額に対する費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献4

    ペレット化から燃料買い取り、ボイラー販売までの「e-pep」循環システムという新しいビジネスモデルが具体的に書かれている。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    循環型社会への貢献はうかがえるが、日本経済の構造転換に関する記述は示されていない。

  • 地域経済への波及2

    北海道のシェア約95%など地域での強みはうかがえるが、地域特性を活かした雇用創出や成長への言及は薄い。

今後の展望

「e-pep」の仕組みを廃棄物処理や環境汚染の課題を抱える海外へ普及させることを目指している。

事業者の声

人の暮らしと未来に役立つ機械づくりを

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。