ものづくり補助金平成26年度製造業青森県

シートを熱溶着する際の品質安定化と製造のスピード化に貢献する機械化事業

株式会社 ダイカツ

成果ハトメ1箇所あたりの作業時間 20秒/箇所→4秒/箇所

この事例のポイント

  • 帆布製品の市場規模は国内工場の海外移転や人口減少などにより縮小傾向にあり、新商品の開発や新分野への参入が必要になっていた。
  • テント倉庫用シートの高品質化と効率化のため、ハイブリッド高周波ウエルダー、全自動ハトメ打機、半自動原反輪切りスリッターを導入し、テスト加工を行った。
  • ハトメ1箇所あたりの作業時間 20秒/箇所→4秒/箇所。ハイブリッド高周波ウエルダーは溶着バーが1,000mmと長いため溶着回数が少なく済み、長くて重いシートもローラーで簡単…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社 ダイカツ
所在地青森県 八戸市
業種繊維工業
技術分野接合・実装
従業員数12人
資本金2,000万円
設立1933年

事業の背景

当社はシート製造業として、衣服を除いたミシンがかかるものであれば何でも作ることをモットーに、主に帆布製品を製造している。近年、帆布製品の市場規模は国内工場の海外移転や人口減少による物流の変化などに伴い縮小傾向にある。当社はテント倉庫用シートの製作を開始して需要に応じてきたが、2002年(平成14年)に建築基準法が大幅に改正され、製品基準も変更となった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術帆布製品の市場規模は国内工場の海外移転や人口減少などにより縮小傾向にあり、新商品の開発や新分野への参入が必要になっていた。
  • 生産能力2002年の建築基準法改正により、シートを桁方向1.5m以下の間隔で鉄骨と定着することが義務付けられ、ハトメ加工は従来の7倍、溶着加工は14倍の仕事量になった。
  • 品質・精度テント倉庫用シートの製作において、高品質化と効率化を図る必要があった。

やったこと

テント倉庫用シートの高品質化と効率化のため、ハイブリッド高周波ウエルダー、全自動ハトメ打機、半自動原反輪切りスリッターを導入し、テスト加工を行った。ハイブリッド高周波ウエルダーでは、テントシート(3m×19m)に後加工溶着を行った。全自動ハトメ打機では、防雪メッシュシート(全周135m、ハトメ間隔300mm)にハトメ打ちを行った。半自動原反輪切りスリッターでは、畜舎用シート(50〜70mのシート原反)を指定幅で切断した。

加工機ハイブリッド高周波ウエルダー
加工機全自動ハトメ打機
加工機半自動原反輪切りスリッター

新しい製品・サービス:テント倉庫用シート

事業の効果

  • ハトメ1箇所あたりの作業時間 20秒/箇所→4秒/箇所
  • 溶着作業の作業人数 2人→1人

ハイブリッド高周波ウエルダーは溶着バーが1,000mmと長いため溶着回数が少なく済み、長くて重いシートもローラーで簡単に移動できて作業効率が上がり、2人作業から1人作業が可能になった。全自動ハトメ打機はハトメの強度が全箇所で十分となり、ハトメ加工時間が大幅に短縮され、等間隔加工も容易になった。半自動原反輪切りスリッターは素材に関わらず正確な寸法で原反を輪切りでき、切断面も良好で効率が大きく向上した。これらにより、テント倉庫用シートの溶着加工やハトメ加工の課題が解決され、高品質化と効率化が図られた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    シート製造・帆布製品の事業と、テント倉庫用シートへの新分野参入の経緯が書かれている。経営戦略上の明確な位置付けまでは読み取れない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    帆布市場の縮小と建築基準法改正による需要変化が背景に書かれ、外部環境は読めるが、競争優位性を示す数字や記述は乏しい。

  • 課題の認識と解決4

    法改正で仕事量がハトメ加工7倍、溶着14倍になった課題を示し、設備導入で作業を解決したと具体的に書かれている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    高付加価値の創出や賃上げの目標値は書かれていない。ハトメ作業が20秒から4秒になった効率向上の記述のみ。

  • 事業を進める体制3

    従業員数12名、社長が職人として技術監修する体制はうかがえるが、補助事業を遂行する人材や事務体制の具体的記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    顧客からの要望が新製品になるという姿勢や、後世に残す技術への思いはあるが、ターゲットとニーズの裏付けは整理されていない。

  • 事業化までの道筋3

    今後は他製品への応用、ハトメサイズ追加購入(3〜4台)、新工場整備による稼働開始など展望はあるが、スケジュールや課題解決方法は具体的でない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    テント倉庫用シートは建築基準法改正に対応した製品だが、同分野での高付加価値化や高価格化を示す記述は見当たらない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 費用対効果4

    ハトメ加工は20秒から4秒へ、溶着作業は2人から1人になったと具体的な効率化が示され、費用対効果の一端が読み取れる。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    青森県八戸市に所在する事業とわかるが、地域特性を活かした雇用創出や経済成長に関する記述はうかがえない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は他製品への応用など生産活動での活用が期待されている。ハイブリッド高周波ウエルダーは設備の性質上既存工場での本格稼働が難しいため、新たな工場を整備して稼働を開始する予定である。ハトメは仕事の幅を広げるため、違うサイズのものを今後3〜4台購入したいとしている。

事業者の声

「皆さんの役に立てるものを作りたい」

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。