吟醸酒の高品質化、安定生産を可能にする工程設計と試作開発
市販吟醸酒の醸造から瓶詰・貯蔵までの工程に、全国新酒鑑評会出品の大吟醸酒の技術的要件を応用する形で設備を導入した。
有限会社サンマモルワイナリー
| 事業者名 | 有限会社サンマモルワイナリー |
|---|---|
| 所在地 | 青森県 青森県むつ市 |
| 業種 | 飲料・たばこ・飼料製造業 |
| 技術分野 | バイオ,製造環境 |
| 従業員数 | 12人 |
| 資本金 | 300万円 |
| 設立 | 2002年 |
弊社は平成19年に青森県内唯一のワイナリーとして設立され、グループ会社のブドウ園で約32,000本のワイン用ブドウ(ピノ・ノワール等6品種)を栽培し、年間約76,000本のワインを製造している。近年は年間製造量を増やすため、販路開拓と新商品開発に力を入れている。ワイン製造では商品設計や規格化、品質管理に成分分析が欠かせないが、手作業による分析で精度にばらつきが生じていた。
抱えていた課題
やったこと
成分分析の効率化と高精度化を図るため、ワイン分析装置を導入した。貴腐ワインは貴腐菌を増殖させて水分を蒸発させ、糖分などを凝縮させた原料を用いるが、本事業では貴腐ブドウの代わりに県産スチューベンの濃縮果汁を使い、通常のワインより糖分を増やして低価格で甘味のあるブドウ酒を試作した。濃縮果汁とストレート果汁の混合比を検討し、発酵の品温を赤ワインを想定した30℃と白ワインを想定した15℃の2種として、混合比と合わせて計6種の試作を行った。既存の貴腐ワインの分析値と試作品の分析値を比較し、官能評価も実施して品質を規格化した。
| 検査測定 | ワイン分析装置 |
|---|
新しい製品・サービス:貴腐ワイン様ブドウ酒
官能評価では、品温30℃の試作品は硫化臭が感じられて評価が低く、15℃の方が評価が高い傾向があった。6種の試作から最適な濃縮果汁とストレート果汁の混合比を導き出すことができた。既存の貴腐ワインは平均約7,000円(720ml)と高価だが、試作品が製品化されれば低価格での販売が可能になる。分析の高精度化と品質の規格化が実現し、高品質なワインの製造体制が整った。
いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています
前身のワイン製造実績と農商工連携の取組に連続性があり、分析装置導入は増産と品質管理の課題に位置付けられている。
既存貴腐ワイン平均約7,000円に対し低価格化を図り、2020年東京オリンピックや和食の無形文化遺産登録を販路の好機として挙げている。
手作業分析のバラツキという課題を挙げ、分析装置導入と6種の試作で最適な混合比を導いたと具体的に示している。
高付加価値の創出や賃上げの目標値は示されておらず、低価格化による販売可能性の記述にとどまる。
従業員12人の体制と製造スタッフの役割は書かれているが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制の詳細は読み取れない。
低価格で貴腐ワインのような甘味を持つ点が製品価値として書かれているが、顧客ターゲットやニーズの裏付けは薄い。
6種の試作と官能評価という進め方は示されるが、今後の製品化スケジュールや課題解決の方法は具体的に書かれていない。
資本金300万円は記載があるが、補助事業を遂行する財務状況や金融機関からの資金調達の見込みは書かれていない。
貴腐ワインは既存の高価格品があり低価格化を図るが、ジャンルの普及度や高水準の高付加価値化への言及は薄い。
下北地域の遊休地活用や地域生産者との連携、雇用増加による地域経済への貢献が記載されている。
補助金投入額や付加価値増加などの数値が示されておらず、費用対効果は文章から判断できない。
分析装置導入による品質管理の効率化と農商工連携はあるが、先端的なデジタル技術や新しいビジネスモデルの記載はない。
日本経済の構造転換に資する市場成長分野への進出の記述は薄く、和食に合うワインの海外展開は今後の構想にとどまる。
下北半島の遊休地や地域産業資源活用事業の認定を挙げ、地域の特性を活かした果実加工の拡大を見込んでいる。
5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。
地域の農商工連携に積極的に取り組み、県産スチューベンなどを用いて製造を続けてきた。下北地域の遊休地でブドウやベリー類の生産が拡大する見込みで、加工ニーズも広がると考えられる。2020年の東京オリンピックや和食の無形文化遺産登録を機に県外・海外への販売拡大が期待でき、将来的には和食に合うワインを開発して海外展開も視野に入れている。
市販吟醸酒の醸造から瓶詰・貯蔵までの工程に、全国新酒鑑評会出品の大吟醸酒の技術的要件を応用する形で設備を導入した。
株式会社キーエンスの画像寸法測定器IM-6700を導入し、技術担当者から操作方法の訓練を受けた。
効果:測定時間 5分→0.004分
温水加熱ニーダー等3機種を導入し、製品の湯煎殺菌とどぶ漬け殺菌の方法を新たな独自の殺菌方法に変更した。
効果:ボイラー燃料費(年間) 256万円→84.9万円