ものづくり補助金平成26年度製造業青森県

高性能コンピュータミシンの導入による縫製業の生産性向上の取組み

株式会社キョウワソーイング

この事例のポイント

  • 発注後2週間の短納期や多品種少量、高品質・高付加価値の顧客ニーズに、従来の機械設備では対応できなかった。
  • 顧客ニーズと生産性向上に対応するため、高性能コンピュータミシンを検討し、本縫い自動玉縁機、高速電子単環根巻きボタン付ミシン、入力機能付き電子サイクルマシンを導入した。
  • 導入した設備による試作で、加工時間が短縮され、品質が安定し、多品種少量生産にも対応できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社キョウワソーイング
所在地青森県 つがる市
業種繊維工業
技術分野情報処理
従業員数67人
資本金1,000万円
設立1980年

事業の背景

当社は昭和55年から縫製業を営み、官公庁及び民間企業のビジネスユニフォームと婦人服の縫製・販売を行っている。主要取引先のアパレルメーカーは在庫レスを進めている一方、その販売先の百貨店や大規模ショッピングセンターは365日の営業展開を行っており、発注後2週間での短納期対応や多品種少量、高品質・高付加価値化のニーズが高まっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程発注後2週間の短納期や多品種少量、高品質・高付加価値の顧客ニーズに、従来の機械設備では対応できなかった。
  • コスト・採算景気は回復傾向にあるものの、依然として低コスト化のニーズがある。
  • 人手・技能ニーズに対応するために必要な技術を持った人材が足りず、生産性を向上できなかった。

やったこと

顧客ニーズと生産性向上に対応するため、高性能コンピュータミシンを検討し、本縫い自動玉縁機、高速電子単環根巻きボタン付ミシン、入力機能付き電子サイクルマシンを導入した。ミシンの性能と従業員の能力を最大限に生かし、納期短縮を実現するために工程管理を再構築した。導入した設備を使用してテスト製作を行い、加工時間の短縮、品質の安定化、多品種少量生産への対応を確認した。若手やパート社員にも研修を行い、短期間で操作可能にした。

加工機本縫い自動玉縁機
加工機高速電子単環根巻きボタン付ミシン
加工機入力機能付き電子サイクルマシン

事業の効果

導入した設備による試作で、加工時間が短縮され、品質が安定し、多品種少量生産にも対応できるようになった。若手やパート社員でも研修により短期間で操作できるようになり、熟練社員への負担が分散された。その結果、労働環境が改善され、雇用の促進につながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来の縫製業を営み、官公庁・民間向けユニフォーム生産を継続しているとの記載があり、過去の事業との一貫性はうかがえる。経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    百貨店やショッピングセンターの365日営業、発注後2週間の短納期、多品種少量ニーズに言及している。ただし自社の強み・弱みの具体的な整理は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    人材不足で生産性が上がらない課題を認識し、高性能ミシン導入と工程管理の再構築で対応する計画が示されている。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    加工時間の短縮や品質安定は書かれているが、付加価値額の増加率や賃上げなど高付加価値・賃上げの数値目標は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    若手・パート社員への研修で短期間に操作可能になったとあり、実施体制の一部はうかがえるが、人員配置や事務体制の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    多品種少量・短納期・高品質のニーズと、自衛隊向け迷彩服の上着受注という顧客ターゲットの方向性が書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    工程管理の再構築や今後の増員・収益拡大は述べられているが、スケジュールや課題解決の方法は具体的に書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    多品種少量・高品質の縫製という分野で、同分野の中での高付加価値化を図る方向性はうかがえるが、水準や価格の記載はない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    若手・パート・シルバー人材の活用による雇用促進と地域の労働環境改善に言及しているが、経済波及効果の数値は示されていない。

  • 費用対効果2

    生産性向上と低コスト化への対応は書かれているが、補助金投入額に対する付加価値増加などの費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    高性能コンピュータミシンの導入は示されるが、デジタル技術を活用したサプライチェーン全体のイノベーションへの貢献は具体的に書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    青森県つがる市の企業で、地域の雇用促進や労働環境改善に言及しているが、地域特性を活かした付加価値創出の記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は受注の大幅増加や業績向上が見込めるため、中期的に従業員を増員して収益拡大を目指す。現在は自衛隊向け迷彩服のズボンのみを請け負っているが、上着の製造要請もきているため、本事業の成果により納期を変えずにセットで生産でき、品種と数量の面で大きな受注拡大につながると期待している。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。