ものづくり補助金平成30年度製造業徳島県

無縫製横編み機導入によるユニフォーム分野でのさらなる差別化と製造能力拡大

徳島ニットファクトリー株式会社

この事例のポイント

  • 現有設備では裁断・縫製加工が伴い効率が悪く、市場のニーズを捉えきれていない。
  • 要望の多い10ゲージ対応の無縫製横編み機を2台導入した。
  • 3DCADの3Dバーチャル画面でサンプルの製作・提案・修正ができ、プレゼンテーション力が充実し、開発コストも低減した。

事業者のプロフィール

事業者名徳島ニットファクトリー株式会社
所在地徳島県 東みよし町
業種繊維工業
技術分野デザイン,製造環境,立体造形
従業員数34人
資本金300万円
設立2014年

事業の背景

1988年の創業以来、レディースからメンズやユニフォームへと生産を拡大してきた一貫生産体制の会社である。アパレル製品製造の国内回帰の流れの中でユニフォーム需要が高まっている。学生ユニフォームではニット製品の採用が増え、無縫製などによる差別化の要望も高まりつつある。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術現有設備では裁断・縫製加工が伴い効率が悪く、市場のニーズを捉えきれていない。
  • 生産能力メディカル向けや女性用、セミオーダーなどでも需要が拡大しているが、提案の幅を広げきれていない。

やったこと

要望の多い10ゲージ対応の無縫製横編み機を2台導入した。あわせて3DCADデザインシステムを導入した。無縫製横編み機は一着まるごと立体的に編み上げるため、型紙の作成・裁断・縫製の工程が不要になる。CADで作成した図面を編み機に転送し、仕上げまですべて自動で行う。

加工機10ゲージ対応無縫製横編み機
ソフト3DCADデザインシステム

事業の効果

3DCADの3Dバーチャル画面でサンプルの製作・提案・修正ができ、プレゼンテーション力が充実し、開発コストも低減した。型紙作成や裁断・縫製を経ずにデータを編み機へ転送するだけで仕上げられるため、一人の技術者が複数の編み機を管理でき、大幅な効率化が図れた。高品質製品が量産可能となり、受注増・売上拡大につながっている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    1988年創業以来、レディースからメンズ、ユニフォームへ生産を拡大し、無縫製製造に安定した評価を得てきたとの記載があり、過去の取組との連続性がうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    学生ユニフォームのニット採用増や無縫製の差別化要望を外部環境として挙げ、30余年のノウハウと高い技術を強みとして示している。

  • 課題の認識と解決4

    現有設備では裁断・縫製が伴い効率が悪く市場ニーズを捉えきれていないという課題を示し、無縫製横編み機2台導入で解決を図っている。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    受注増・売上拡大につながっているとあるが、付加価値額や賃上げの具体的な目標値や数字は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    一人の技術者が複数の編み機を管理できる体制や、J∞QUALITY認定の取得が記載されているが、補助事業の遂行体制の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    無縫製ニットの差別化、女性用・メディカル向け・セミオーダーなど顧客ターゲットへの言及があるが、ニーズの裏付けは具体性が薄い。

  • 事業化までの道筋2

    導入後の遂行方法やスケジュール、中長期の課題検証についての記載はわずかにうかがえる程度である。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    無縫製横編み機による一着まるごと立体編みは、ユニフォーム分野で業界他社に先駆けて導入した高付加価値化の取組として具体的に読み取れる。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    国内回帰の牽引、地域経済を支える、雇用を守るといった趣旨がうかがえるが、波及効果の定量的根拠は示されていない。

  • 費用対効果2

    10ゲージ無縫製横編み機2台と3DCADの導入効果として効率化や受注増が述べられているが、費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    CADデータを編み機に転送し仕上げまで自動で行う仕組みが記載され、デジタル技術の活用は読み取れるが、サプライチェーン全体への貢献は薄い。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    アパレル製品製造の国内回帰の流れへの対応がうかがえるが、構造転換への言及は限定的である。

  • 地域経済への波及3

    東みよし町での事業と地域経済を支える姿勢、雇用を守る方針が記載されているが、地域特性を活かした数値的根拠は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

人口減少の中でもユニフォーム市場では学生服やサービスユニフォーム需要が伸びており、今後も拡大が見込めるとしている。

  • 目標:従業員数34名

事業者の声

品質の差別化やセミオーダーの要望を大きなチャンスとし、1%以下となってしまったニットの国内生産比率の回復を牽引したいです。働きやすい環境を整えることで人手不足も克服していきます。

公式の事例集より(原文のまま)

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。