ものづくり補助金平成26年度建設業青森県

日本初:土木工事で発生する未活用自然石再利用砕石杭工法の確立

株式会社兼建興業

この事例のポイント

  • 液状化危険地域での地盤改良工事の需要が増えているが、地盤改良の施工体制が整っていなかった。
  • 必要な専用地盤改良機の仕様を検討し、エコジオ地盤改良機、有排土の砕石杭工法用のエコジオアタッチメント、無排土の砕石杭工法用のエコジオ無排土ケーシングを導入した。
  • 自然石を再利用する砕石杭工法は日本初の工法として確立された。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社兼建興業
所在地青森県 弘前市
業種総合工事業
従業員数40人
資本金2,000万円
設立1985年

事業の背景

当社は公共土木工事、建物の解体、道路舗装、産業廃棄物処理を主な事業とし、必要な機材を自社で所有して広範囲の工事に対応している。解体・破砕から道路や水路の造成まで一貫して手掛けられることが強みである。近年は地震対策として液状化危険地域での地盤改良工事が求められるケースが増えており、当社所在地の弘前市には危険地域が多く、地盤改良工事の適用事例も増えつつある。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力液状化危険地域での地盤改良工事の需要が増えているが、地盤改良の施工体制が整っていなかった。
  • 新製品・新技術青森県では初となる最新の砕石杭工法を導入する必要があった。
  • 集客・繁閑民間宅地の地盤改良工事はこれまでほとんど受注しておらず、受注を広げる手段がなかった。
  • 品質・精度従来の杭工法は振動や排土が出て、周辺住民からクレームを受けることがあった。

やったこと

必要な専用地盤改良機の仕様を検討し、エコジオ地盤改良機、有排土の砕石杭工法用のエコジオアタッチメント、無排土の砕石杭工法用のエコジオ無排土ケーシングを導入した。導入後に試験稼働を行い、エコジオ工法の施工体制の確立を図った。試験の結果、充填石の材質が異なっても同等の品質になることが確認できた。自社生産砕石でもJIS(砕石4020)砕石と同等の品質が達成できることを確認した。杭長2.5メートルの施工も行った。

その他エコジオ地盤改良機
その他エコジオアタッチメント
その他エコジオ無排土ケーシング

新しい製品・サービス:エコジオ工法による自然石を再利用した砕石杭地盤改良

事業の効果

自然石を再利用する砕石杭工法は日本初の工法として確立された。自社生産砕石でもJIS砕石と同等の品質が得られることを確認した。これまでほとんど受注できなかった民間宅地の地盤改良工事に対して、振動や排土の問題が解消されるため競争力が高まった。自社生産砕石による地産地消を訴えることで、環境に優しい企業として顧客開拓を広げられる効果も見込まれる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性4

    解体・破砕・廃棄から道路や水路などの造成まで一貫して手掛けており、既存事業を土台に地盤改良へ広げる流れが示されている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    自社所有の機材で広範囲に対応できる点を強みとし、住宅地での振動や排土のクレームが解消されることが競争力になるとしている。

  • 課題の認識と解決3

    住宅地で振動・排土によるクレームがあった課題を認識し、新工法で解決する方針が示されている。ただし目標数値はない。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    高付加価値化や賃上げの目標値は記載されていません。公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制4

    従業員40人で、機材を自社所有し、設備導入後の試験稼働により施工体制を確立したと記載されている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    振動や排土が出ない点を訴求し、住宅地の民間宅地を顧客ターゲットとして受注を広げる方針が示されている。

  • 事業化までの道筋3

    今後の展望として民間宅地へ積極的に受注活動を展開する方針はあるが、時期や手順は書かれていない。

  • 財務と資金の調達2

    資本金2,000万円の記載のみで、金融機関からの資金調達や財務状況の具体的な記載はない。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    日本初の砕石杭工法、青森県初の導入と明記され、新工法としての新規性が具体的に示されている。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用4

    液状化危険地域での地盤改良の需要が増えていること、弘前市に危険地域が多いことが示され、震災対策への寄与がうかがえる。

  • 費用対効果2

    撤去費用が格段に安く、材料製造時のCO2排出も少ないと記載があるが、補助金額に対する効果の数値はない。

  • イノベーションへの貢献3

    自社生産の砕石を用いた地産地消と、未活用の自然石を再利用する新工法が示され、環境面での貢献がうかがえる。

政策面60%
  • 成長分野への進出2

    液状化対策の地盤改良需要が増えつつあるとの記載はあるが、産業構造の転換への言及はない。

  • 地域経済への波及4

    弘前市の液状化危険地域での地盤改良需要を取り込み、地産地消の考えで地域の顧客開拓を目指す方針が示されている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

民間宅地の地盤改良工事で積極的に受注活動を展開し、地産地消と環境配慮をアピールしながら顧客開拓を進め、更なる発展を目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。