ものづくり補助金平成26年度製造業岩手県

画期的なバリ取り機導入による、短納期、高品質を実現する生産体制の構築

東里工業 株式会社

成果処理時間は従来の約1/2に短縮された。

この事例のポイント

  • 手作業によるバリ取りは作業者の熟練度によって仕上がりにバラツキがあった。
  • 高性能なバリ取り機を導入した。
  • 処理時間は従来の約1/2に短縮された。複数個の同時加工により処理時間が従来の約半分に短縮され、表面にキズのない高品質な部品を安定して製造できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名東里工業 株式会社
所在地岩手県 一関市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数58人
資本金1,500万円
設立2001年

事業の背景

当社は精密電気機械等が収納される金属の箱(枠)及びこれに付属する金属製品等を加工・製造する精密板金を主な事業としている。レーザー加工機やパンチプレス機による型抜きが主流となっている昨今、ほとんどの加工された部品にバリが存在し、バリ取り加工は必須の工程である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度手作業によるバリ取りは作業者の熟練度によって仕上がりにバラツキがあった。
  • 人手・技能バリ取り作業は所要時間がかかり、熟練者に依存していた。
  • 生産能力粉塵が発生するなど作業環境上の課題があり、対応が求められていた。

やったこと

高性能なバリ取り機を導入した。このバリ取り機は、2つの主軸に取り付けた合計8つの研磨ブラシを回転させながらバリを叩くことにより、バリを除去する仕組みである。1,200mm幅のコンベアを備え、複数個の部品を同時にバリ取りできる。導入後、異なる金属素材での汎用性チェック、膜厚測定、立体形状でのバリ取りの仕上がり確認の試作テストを実施し、鉄、ステンレス、アルミニウムのいずれの素材でも期待通りの仕上がりを得た。平成28年4月より生産に転用を開始した。

加工機高性能なバリ取り機

事業の効果

  • 処理時間は従来の約1/2に短縮された。

複数個の同時加工により処理時間が従来の約半分に短縮され、表面にキズのない高品質な部品を安定して製造できるようになった。バリ取り機の導入により作業者の熟練度に左右されず安定した品質を得られ、熟練技能者を溶接工程等に優先配置するなど効率的な人員配置も可能になった。また生産効率や品質の向上により生産原価の圧縮や受注量の増加、受注拡大も期待される。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    手作業のバリ取りの課題解決と受注拡大を狙う経緯は読めるが、経営戦略上の位置付けを示す記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    同業他社に対する競争力強化と受注拡大を図るとあるが、市場動向や自社の強み・弱みの具体的な分析は書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    作業者による品質のバラツキや所要時間、粉塵発生などの課題を挙げ、高品質化と短納期化につなげる計画が読み取れる。

事業の実現可能性64%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    処理時間は従来の約1/2に短縮され、現在は型抜き部品等の8〜9割がバリ取り機で処理されていると数字で示されている。

  • 事業を進める体制3

    試作テストを経て平成28年4月に生産転用したとあるが、人材配置や事務処理体制の具体的な記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    鉄、ステンレス、アルミで仕上がりを確認し、高品質な部品を安定製造できる点は読めるが、顧客ターゲットの整理は見えにくい。

  • 事業化までの道筋4

    汎用性チェック、膜厚測定、立体形状の試作を段階的に実施し、生産転用までの流れが具体的に書かれている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    バリ取り機は汎用的な加工設備と読めるが、高水準の高付加価値化や高価格化を図る記述はわずかにうかがえる程度。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    地域経済への波及や雇用創出など国が補助する積極的理由は書かれていないが、人的余裕の再配置は一部うかがえる。

  • 費用対効果3

    処理時間の半減など効果は示されるが、補助金投入額に対する付加価値増加の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    先端的デジタル技術の活用やサプライチェーンへの貢献は明記されていないが、機械化による効率化の記述は見られる。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    岩手県一関市の地域企業である点は示されるが、地域特性を活かした雇用創出や成長牽引の記述は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

事業者の声

自動化とともに、複数個の同時加工により処理時間は従来の約1/2に短縮され、同時に表面にキズのない高品質に加工された部品を安定して製造することが可能となった。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

大阪府製造業平成25年度

ねじ寸法自動計測システムの試作開発

平成25年度ものづくり補助金を活用し、人手に依存せず検査精度と生産性を向上させる「ねじ寸法自動計測システム」を試作開発した。

効果:計測面の焦点深度 2mm→5mm

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。