ものづくり補助金平成26年度製造業岩手県

新商品開発及び生産プロセス革新による販路拡大

株式会社紫波フルーツパーク

成果発酵タンクの容量 5,000ℓ→10,000ℓ

この事例のポイント

  • ワインの増産体制と品質向上のため生産プロセスを整備することが課題であった。
  • ステンレス製のワイン発酵タンクを2基導入した。
  • 発酵タンクの容量 5,000ℓ→10,000ℓ。ステンレス製発酵タンクと酒石落とし用冷却整備機器の導入により、ワインの品質向上に向けた生産プロセスの改善と増産体制が整…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社紫波フルーツパーク
所在地岩手県 紫波町
業種飲料・たばこ・飼料製造業
技術分野製造環境
従業員数13人
資本金5,600万円
設立2003年

事業の背景

当社は紫波町の第三セクターとして農林水産品と食料品の生産・加工・販売を行い、平成16年に果実酒の製造を始めた。紫波町内のぶどう栽培農家の「自分たちの育てた良質なぶどうを使用し、ワインを醸造したい」との思いから「自園自醸」をブランドコンセプトとした。当初は年5万本の製造販売を目標にしたが、売り上げが伸びて現在は約2倍の約10万本を製造・販売している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力ワインの増産体制と品質向上のため生産プロセスを整備することが課題であった。
  • 品質・精度開放型発酵タンクはワインが空気に触れて酸化しやすく、衛生面でも好ましくなく、タンクの温度を制御できなかった。
  • 生産能力現在の醸造設備で増産すると、ワインの貯蔵能力と温度管理が課題となった。

やったこと

ステンレス製のワイン発酵タンクを2基導入した。容量は10,000ℓで、これまでの最大5,000ℓから増やした。工場の敷地が狭いためタンクの上部を伸ばして容量を増やしている。温度管理のために酒石落とし用冷却整備機器を導入し、タンク周囲に適温に設定した不凍液を循環させて発酵に最適な環境をつくった。醸造中のワインを-3℃まで下げると酒石酸が結晶となりワインと分離でき、分離後の上澄みは丸みのある味わいのワインになる。この機器でアルコール度数の低いワインを製造できるようになった。

加工機ステンレス製ワイン発酵タンク(10,000ℓ、2基)
加工機酒石落とし用冷却整備機器

新しい製品・サービス:スパークリングワインの本格的な生産(瓶内二次発酵方式)と、低アルコール甘口ワイン「fuururi」

事業の効果

  • 発酵タンクの容量 5,000ℓ→10,000ℓ
  • 醸造中のワイン温度を-3℃まで下げることにより酒石酸が結晶となり分離する。

ステンレス製発酵タンクと酒石落とし用冷却整備機器の導入により、ワインの品質向上に向けた生産プロセスの改善と増産体制が整った。発酵タンクの容量を増やしたことで増産が可能になり、スパークリングワインの本格生産にも着手した。アルコール度数の低い甘口ワインを製造できるようになり、ワイン初心者へのアプローチにつながっている。今後は県内外の有力販売店を通じて安定的に高品質なワインを提供していく。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の自園自醸ワインの販売拡大を背景に、増産と品質向上の体制整備を課題とし、ワイン事業の延長線上にある取組と読める。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    市場や競合の状況は書かれておらず、自社の強みとして自園自醸ブランドやコンクール受賞が触れられる程度。

  • 課題の認識と解決4

    貯蔵能力と温度管理の課題を挙げ、発酵タンク2基(各10,000ℓ)と酒石落とし用冷却機器の導入で解決したと具体的に書かれている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    売上は5万本目標から現在約10万本へ伸びたとあるが、今後の付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    人材や事務処理体制について触れられておらず、スタッフが瓶の向きを変える作業がある程度しか書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    低アルコール甘口ワインを初心者向けに販売し、県内外の有力販売店を通じて提供する顧客ターゲットと受賞実績が示されている。

  • 事業化までの道筋3

    今後の販売先確保や原料ぶどう畑の拡大に触れているが、スケジュールや課題解決の具体的な方法は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    低アルコール甘口ワインや高品質ワインへの取り組みを示し、同分野で高付加価値化を図る内容と読める。

公的補助の必要性27%
  • 波及効果・雇用2

    第三セクターとして町内ぶどう農家との連携や廃園跡地の畑化が触れられ、地域への波及がわずかにうかがえる。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    紫波町のぶどう栽培面積を増やし地域の農家と連携する点が書かれ、地域資源を活かす事業とうかがえるが経済効果の数字はない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

県内外の有力販売店を通じて安定的に高品質なワインを提供していくとともに、ワイン初心者へのアプローチや日本ワインコンクールでの受賞を目指した高品質なワインづくりおよびブランド強化に注力していく。

  • 目標:ワインの製造本数 5万本→10万本

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。